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演じるとは、サイドカーをギュッとして1つのオートバイにすること

3週間後、舞台に出演します。

別に誰からも「出てください」なんて言われていないのですが、出た方が良いと思ったので出ます。

どういうこと?

て、なりましたか?

なんかこういう気になる文章を書いた方が先まで読んでくれるのではと投じてみました。

効果ありましたかね。
ちょっとバラすまでが早すぎて何の効果も生み出していない可能性も全然ありますが。

つまり、こちらの舞台、

オファーが来て「出ます!」となったわけではなく自分のGmailのアドレスから勝手にオーディションに応募し、面接を乗り越え、受かり、そうして出ることになったのです。

それは去年の春のことなのですが…

川本成さんが主宰する劇団「時速246億」が次回の本公演に出演する人間を決めるオーディションを開催するとの発表がありました。

なんか「人間を決める」と書いてしまいました。

「人を決める」と書けばサラッとしてるのに「人間を決める」とフルで書くとバケモノの生贄感が出ますね。

そんなことはいいんです。
とにかくそんなバケモノの生贄、違う、オーディションの開催が告知されたのです。

私は以前、川本成さんが演出を手がけた舞台「よんでますよ、アザゼルさん。」を観劇したことがありました。

アザゼルさんは元々漫画(2次元)なのですが、それを舞台で人間(3次元)が演じることを「2.5次元舞台」なんて呼んだりします。

そこで私は、2次元の世界が、今ここに立体として存在し、魂がこもり、目の前で生きているかのような演出を目にしギャッ!と感銘を受けたのです。

2次元に本籍を置いていたはずのアザゼルさんが、所在地3次元の舞台の中にいたのです。

最近、私もよくにゃんこスターのネタに対して「それアニメやん」「設定はわかったけど、それどうやって再現するつもりなんや」と言われます。

語尾で分かったかもしれませんが、ファイヤーサンダーの﨑山さんに、よく言われます。

確かになあと思います。

例えばにゃんこスターには「ポップコーン卓球」というネタがあります。

フライパンでポップコーンを作ったときポンっと跳ね上がりますが、その跳ね上がったポップコーンで卓球をするというネタです。

アニメやんです。

実際にどうやってやっているのかはぜひライブでご参照ください。

意外にもう結構な数のネタを作ってきました。

確か2年前の6月頃から新ネタライブを始めて、毎月3本(やらない月もありましたが…)新しいネタを作ってきましたが、そうすると自分のパターンや好きなものが分かってきて、時に偏っているように思うのです。

そう悩んでいたときに見たアザゼルさんだったのでより心に響きましたし、その演出をしていた成さんのオーディションは今の私に必要かも!となったのでした。

そんなオーディション…

まあ落ちてもいいかと締め切り日の23:56という超ギリギリにメールを送り、エントリーをしましま。

そう、私の記憶だと23:56だったのです。

残り4分というギリギリまで「本当に受けるかどうか…」と悩んでたのに結局出れてるってかっこいいじゃん!とマイ美談に思っていたんですが、ちゃんとメールの送信履歴を見てみたら23:30でした。

30分もありました。

あと2回エントリーできるくらい時間に余裕ありました。美談ならずです。

そうして受けることになったオーディションですが、そこでは思いがけず歌を歌ったりダンスを踊ったり…

まじモーニング娘でした。

私はアイドルを志したことはないのですが、小学生のとき、モーニング娘の漫画「娘。物語」がめちゃくちゃ好きでそれを読んで「オーディション受けてみてえ〜」と思ったことはあります。

「あの、一面鏡張りの部屋で質疑応答とかされてみてえ〜」と思っていたので嬉しかったです。

そうしてそんなモーニング娘オーディションを「浅草キッド」を歌って通過し、舞台に出れることになりました。

ただいま、むっちゃ稽古中です。

いや〜難し〜

難しいですね。

そしてまず「台本を与えられる」というところから新鮮です。

やっぱり普段は自分が自分にネタを書いているので、だから「与えられる」というのはやってみたかったことでもあり、でも難しいです。

誰かから役を与えられると「私にこんなことができると思ってくれてるんだ!」と驚きます。

そして自分で気付けなかった新しい私なので頑張りたいわけです。

なんか今サイドカーって感じです。

サイドカー。オートバイの隣に、もう1個ちっちゃい車がついてるやつです。

オートバイが私です。
で、それに付いてる横のちっちゃい車が、台本を与えられて発見した新しい自分です。

なんか一緒に走ってるのに意識が2つあるというか。
それをどっちも自分だと思えるくらい取り入れられたら達成というか。要はサイドカーも取り入れて1つのオートバイにしたいってことですね。

「演じるとは、サイドカーをギュッとして1つのオートバイにすること…ですかね」

今わたしに俳優としてインタビューが来ても、そうとしか言えません。悔しいです。いや悔しいのかどうかも分かりません。
ニュアンスだけどそんな感じなのです。

そうして日々もどかしいさもありますが、楽しいことも沢山あります。

こう、なんというか、紙に羅列されていた文字が演じることによって体温が加わって、人が演じて動くことによってこちらの心も動いて…そうやって厚みが増していく過程を見ていくのがとても「ほう」です。

なるほどという気持ちの「ほう」です。

そして、あと!
気付いたんですが!

いや、私以外の人からしたら「今更!?」となる話かもしれないのですが!

にゃんこスターのコントって演じることと真逆だと気が付いたのです!

私たちが世に出させていただくきっかけとなった「リズムなわとびの発表会」のネタも、最初に3助さんが「こんなところでリズムなわとびの発表会やってるよ!」と言うんですが、そんなこと言ってるやつ現実で見たことないですもんね。

だから私は今これまでの9年という芸歴の中で全く勉強してこなかった、真逆の茂みに足を踏み入れているのだと思います。
あ、茂みってあれか。なんか手入れされてない土地っぽくて良くないか。花園がいいか。いや未踏でなんか良さそうなイメージの土地でいえば喜望峰か。まあそういうことなのです。

と、私の所感ばかりを羅列しましたが、一言でいえば「頑張っているよ」ということです。

い…言えてしまった…!

こんなに色々書いたのに一言で言えてしまいました…!ショックな気もするし、でもこれら全てを担える「頑張っているよ」という言葉がすごいのかもしれない…!

舞台の内容も言っておかないと…!

なんかお洒落です…!

フォントの雰囲気も相まってお洒落ですが、これは、ああ、えっと、なんと言ったらネタバレせず魅力を伝えられるか難しいんですが「来て良かった〜」となると思いますし、そのために頑張るわけですし、あと、今なにか心に荷物を抱えている方も「今みる意味があった〜」となると思います!

なのでぜひ来てください!

はい。
告知につながっていた長い旅でした。

謝りません。

来てくださいね!

そんは感じで今日は終わりです。

▽時速246億「さよう、ならば、また、」
4/13(土)〜21日(日)
池袋シアターグリーンBIG TREE THEATRE

アンゴラは「ならばチーム」(ピンク色)の方で出演します。
気になってくれた方はもう予約しちゃいましょう!
▶️ここをクリックで予約ページいきます!

▽ そして、散歩の達人WEB「さんたつ」寄稿!

キングオブコント決勝へ行ったころ住んでいた街「新高円寺」へ行って、あの頃の自分を振り返り、そして今の自分と比較しました!
結構ちゃんと!

そしてそして!
全4回のはずが12回まで伸びたこの「アンゴラ東京めぐり」も今回で最終回。
読んでくださった皆さまありがとうございました🙃

どうか!文字書き仕事のオファーをください!
よろしくお願いします!

▽そして6/5(水)!
なにかしらライブありますのでどうか空けておいてください…!まもなく告知あるかと思います…!

では、ここまで読んでくれた方に感謝の気持ちを込めて私からお礼のひとりごとです。

「踏み潰されたプライド」みたいな言葉ありますが、あれってイヤな奴が踏み潰していると思ってるから悪く思えるだけで「ペンギンに踏み潰された」と、ペンギンで考えてみたら許せるかもですね。

よい一週間を。

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