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インド細密画 01

インドの代表的な絵画である細密画は、15世紀頃から19世紀にかけてインドの各地で絵師によって描かれました。
画法は大きく2つに分けられていて、ヒンドゥー文化圏で描かれたものは「ラージプト絵画」、イスラム文化圏のものは「ムガール絵画」と呼ばれています。
これらは互いに影響し合い、今では区別することができないものもあります。

特徴としては「ラージプト絵画」の方は、寺院のレリーフから壁画、そして細密画へと発展しました。
宗教画が多く、神話や詩や物語などが主題になっています。
男女の愛の場面を描いているものであっても、それは神の姿であり、写実的でなく色彩も鮮烈なのが特徴です。

一方、「ムガール絵画」は、ペルシャから細密画家を呼び寄せ、写本を作ったところから始まっています。
非常に写実的で緻密であり、技術的にも色彩的にも優れています。
鳥や花、本の挿絵や肖像画、宮廷の生活を描いたものが多くあります。
細密画には、宝石や金銀を粉にして絵の具としたものや、石をそのまま絵に嵌め込んだものなどがあります。
まさに描かれた宝石と言われるように豪華です。

インド各地に広まった細密画は、地方によって少しづつ表現が異なり、描かれた土地の名をつけて「ジャイプル派」や「ウダイプル派」などと呼ばれるようになりました。

このページに載せた1ページめの作品は「ムガール絵画」で、作者はジャイプルの細密画家モハメッド・アザム・カーン・ゴリのものです。
一枚の作品は(大きさと描く素材にもよるが)最低1ヶ月から3ヶ月かかります。

紙や布、白檀の板、象牙などに彼ら自身が調合した天然の絵の具(植物や鉱物、貝殻など)で、小さいものは米粒ほどの木の実に、大きなものは布や紙にリスの毛で作った筆で描かれます。
他にもインドで入手したものをはじめ、美術館の模写などを紹介したいと思います。

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音楽と映画とインドな日々
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