見出し画像

ショボくない朝食もある。

俺が尊敬する人の多くは「謙虚」だ。だから尊敬しているという順番なのかもしれないけど。

自分がどれほどスゴいかツバを飛ばして六本木界隈で力説しているうちは小物感が漂う。その根拠がとてつもなく突出していればスゲエと思うかもしれないけど、そこまでのポジションにある人は言わなくてもわかるから何も言わない。

20代の頃、ある著名なイラストレーターと仕事をさせていただく機会があった。友人と食事をしている場でそんな話をしていたら、同席していた知らない女性から「偉い人と仕事してる自分に酔ってるの?」と言われた。

こういう発言は、普段から自分が考えていることの裏返しである。案の定、彼女は有名なミュージシャンと仲がいいことをそれからずっと話していた。面倒くせえ。きわめて面倒くせえ。

「有名」という、わかりきってはいるけど亡霊のような定義が大嫌いだ。お前らの業界だけで有名な人なんて知らねえよと思うし、テレビに出ているから有名とか、果てしなくどうでもいい。

ゴダイゴも体を左右に動かしながら「すべての子供は素晴らしい名前を持っている」と歌っていたじゃないか。有名の反対の無名な人なんていないんだよ。自分が無名・匿名・一般人であると主張した上での暴力はさらに腹立たしい。

この前、ウーマン村本くんがAbema TVに出ていたとき、俺はコメント欄を眺めていた。見たら嫌な気分になることはわかりきっているのですぐに表示は消したけど、村本くんが後輩のオリラジ藤森さんと朝食に行った話をしていた。

匿名の一般人はコピー用紙が入らないような隙間からでも攻撃してくる。「へえ、稼いでいる割に朝メシにクロワッサン奢ったって笑える。ショボい」みたいなことが書かれていた。とほほ。

しかし俺も村本くんと一緒に朝メシに行くことがあるけど、ショボくないですよ。値段を書くのは生々しいからイヤだけど4000円くらいです。匿名の一般人は4000円の朝食を日常的に食べているんでしょうか。自分が行くドトール的なものと勝手に比べたでしょう。

知らない他人の世界のことを想像でダメ出ししたらあかん、ということで本当は書きたくない値段のことまでヤボく書いてしまいました。すまぬ。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。