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「撮れと言われたモノを撮る」

雷門で提灯を撮り、日光で陽明門を撮る。「そこへ行きました」とわかる意味での記念写真なんだけど、それは写真を撮る作業とは、190度違っている。

誰でもこれを撮るに決まっているという「インスタスポット」的な場所にレンズを向けるのは、観光としては文句の付けようがない正しい行動なんだけど、誰かが撮れと決めたモノに屈する従順な姿勢がある限り、他人が見たい写真にはならないと思っている。

雷門も陽明門も画像検索すれば同じような写真が膨大に出てきて、その凡庸さにモンモンとする。

観光スポットを意図的に扱う写真があるとすればそれは別だけど、そこにはアイロニーという調味料が振りかけられているはずだ。

誰もが日常的に見ているモノなのに、自分以外はその美しさに気づかないだろうという「発見」は、撮る衝動になっている。

https://note.mu/aniwatanabe/n/nd130c533bbaa

写真を撮ることはもちろんだけど、どういう態度の人が面白い発見をするのかも観察している。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。