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記念写真の写真集。

昔、ある欧州の写真家が、友人とのプライベートな旅の写真を見せてくれた。カフェでお茶を飲んでいたり、海岸を歩いていたり、オープンカーで金髪の女性の髪がなびいていたりする写真。写真集にしてもいいだろうと思えるほどの完璧さだった。

当時はFacebookもinstagramもなかったし、俺はまだ本格的に写真を撮っていない頃だったんだけど、彼は今そういう写真をSNSにアップしているだろうか。していないような気もする。

その写真には、テーマパークも流行の観光スポットも地名の標識も写っていなかった。でも友人と旅をした時間や空気がちゃんと残っていて、ロードムービーのように美しかった。

SNSにある写真は「どこかに行った証拠」「誰かといた証拠」のようで、使い捨ての様相を呈している。写真を撮る人である限りは、どんな記念写真であろうとそれが自分の写真集の1ページになってもいい写真を撮りたいと願う。それをSNSに載せるかは別として。

昨日観たガッド・エルマレがスタンダップコメディで「アメリカ人は何にでもわかりやすい名前をつける」と言っていた。休日はどこに行ったんですかと聞かれたとき、できるだけ説明に頭を使いたくないから「ディズニーランド」と言うのだろう。

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A photographer showed me a picture of a private journey. A picture of having drinking tea at a cafe, walking on the beach, hair of a blonde woman driving convertible. It was perfection enough to think that it could be a Photo Exhibition.
There were neither Facebook nor instagram at that time, but is he now uploading such photos to social media? I feel “no”. In that picture, no theme park and no the sightseeing spots. But it was beautiful like a good road movie.
The pictures in the social media seem to be "evidence of going somewhere", "evidence of being with someone", and it has a disposable appearance. I want to take pictures that can be shown at a photo exhibition at any time.

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。

シークレットかかと。
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ワタナベアニ

写真家・アートディレクター。着ぐるみの中は繊細です。1964年生まれ。現在「ロバート・ツルッパゲとの対話」出版準備中。

#写真 記事まとめ

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