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「対価」

役者やタレントのギャラは下がることがない。人気が出れば皆が使いたがるから上がっていき、争奪戦が激しくなるとさらに上がっていく。テレビでも映画でもCMでも、その高いギャラを払っても十分リターンが見込めるという「対価」。

使う人と見る人が飽きてくるとどうなるか。一度上がったギャラは下がらず、その人に仕事が行かなくなるだけだ。その頃には、また別の人が争奪戦の主役になっている。

アメフトの合理性を表すストラテジーに「走って疲れた優秀な選手は、疲れていない下手な選手と交代せよ」というのがある。アメフトは野球などとは違って選手が何度でも入れ替えられるから、瞬発力を使い切り、休んでからまたフィールドに戻すという作戦をとる。

俺たちの仕事は短距離走の速度でマラソンを走るようなものだから、実は「いかに休むか」が大事になってくる。20代の速度を維持したまま50代は走り続けられないから、テレビカメラがこっちを映している大事な場面だけ、20代の速度で走って見せるという技術も必要だ。

ギャラを上げることはさほど難しくないが、高く設定した状態でコンスタントに休みつつ仕事を続けることが難しい。

単価は5倍にできても、働く時間を5倍にはできないんですよと当たり前のことを言いながら、おはようございます。

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。