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【大人になるということ】

国際政治やジャーナリズムについて話すような資質を持ち合わせていないので、くだらない話をしますよ。「大人になるっていいなあ」と毎日思っています。カジュアルにそんな話を。

思春期あたりはバカでした。トップギャラン的に言いますと青春時代のバカは「あとからほのぼの思うもの」です。ここで言うバカは文字通りのバカ、つまり思慮が足りないことで「あの頃はバカやったっす」みたいな北関東風な武勇伝とは違います。

常識を知らない、社会の仕組みを知らない、自分を知らない、三重苦程度で済めばいいですが、だいたい若者というのはいつの時代もジュークボックス並みのバカを取りそろえているものです。

お金がない、女性にモテない、自信がない、それが若者のデフォルトでしょうが、俺もその例に漏れず「もしこうなったらこうするのに」という妄想の竹を二つに割ったような女々しい毎日でした。それだけは自信を持って言えます。

大人になりましてすべての謎が解けました。確か寺田克也画伯とも話したことがありますが「あの頃の自分がモテるはずがない」と、大人になってみるとハッキリわかるものです。それが若者のあり方ですし、その時にはトップギャラン的に言いますと「道に迷っているばかり」が当たり前です。しつこいですが。

お金についてはわかりやすいでしょう。これはあればあるだけ経験と体験の可能性が広がります。欲しいモノを我慢する必要がなくなるし、女子と美味しいモノを食べに行ったり、外国に出かけたりも出来るようになります。それだけじゃないですけど、自分の仕事や社会的な存在に自信が持てるようになるのと同時に、モテもやってきます。

俺がたとえば20代の女性から好意を持たれたとして、彼女の同年代の男の子、つまり過去の自分が太刀打ちできるかというと、まず無理です。経験も知識も何もないのが若い男子。なのに下半身のピョン吉だけがムヤミに前に進もうとしている。これではモテるはずがないです。

今、自分の置かれている状況をじっくり見つめ直すと、過去の自分からしたら考えられないほどの贅沢をしているのだとありがたく思うことにしています。下世話な話で恐縮ですが、美人モデルや女優から「お茶でも行きましょうよ」とメールをもらっても「あー、今忙しいからムリ!」と、しょっちゅう断っている。

ただ、そこに鈍感になるのはよくないと思っています。高校生の時の自分は女子の厚着した胸元を見ただけでラムラム来ていました、男子高校生なら当然です。しかし、先日の撮影の時、モデルが「この白いシャツ、薄いですか」と聞くので「中のブラは?」と言うと「これです」とぺろっとめくってジャスゴーなレースブラをみせるのです。もちろん仕事ですからそこでラムラムは来ないのですが、ふと我に返ると、過去の貪欲なピョン吉に申し訳ないというか、そういういたたまれない気持ちになることもあります。

本日の結論。高校生の俺よ。お前は今、呼吸をするようにモテているから心配すんな。ハゲてるけど。体重30キロ増えてるけど。

(写真はイタリア郊外の牧場にて。ブルーハーツになったつもりで)

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。