笑いとインテリジェンス。

茂木さんの話とはちがうけど、気になっていたことがあった。それは日本のお笑いのインテリジェント化。ここはとても大きなターニングポイントのような気がしていた。

昔のいわゆるベタな笑いのスタイルは、学者や評論家などと話していて難しいことや英語を言われると「それ、なんですのん」と言うのが基本だった。視聴者もわからない場合に解説を促す意味があったのかもしれないけど、俺はそこで止めないでくれよと、馬鹿のフリに苛立つことがあった。

高学歴芸人という存在がロザン宇治原さんなどからポピュラーになり、インテリジェンスを前に出してもいいことに変化していった。これによって笑いの速さがあがった。しゃべるスピードではなくパラダイムシフトの速さ。

俺の数少ない芸人の知人も、とにかくものすごく頭の良い人だらけだといつも感じている。天才も秀才も芸術家タイプもいる。

本来笑いというのは感情の中で一番高級と言われているから、バカでは作ることも演じることもできない。表面的な馬鹿のフリをやめてもいい世の中になったということだろう。

「日本の笑いの守備範囲が欧米に比べて狭い」という茂木さんの説明は今日のAbema TVを観ていてとてもよくわかった。でもこれから笑いを取り巻く環境がまったく新しいフェーズに入っていくことは明白で、その証拠にトピックを逃さず瞬間的に茂木さんを引っ張り出して対等に話すことができるウーマン村本くんや、ビジネスマン相手にビジネスの講演をするキングコング西野くんの存在がある。もちろんたけしさんや爆笑太田さんたちもそうだ。

あの政務官の「長靴業界は儲かっただろう」発言も、台風の被災地を侮辱したのではなく、学力とは別の意味で頭が悪くてギャグがあまりにも面白くなかっただけなのだ。よくいる部長クラスのセクハラにしてもそう。笑いの感覚が鈍い人が深刻な事態、デリケートゾーンをおちょくってはダメなのだ。

取りあえず村本くんは茂木さんをあの場に呼んだプロデュース能力に頭が下がる。そんなテレビ番組なんて今までなかったんだから。

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ノリだけで書いてるけどな!
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ワタナベアニ

写真家・アートディレクター。着ぐるみの中は繊細です。1964年生まれ。現在「ロバート・ツルッパゲとの対話」出版準備中。
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