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ポジショントーク。free

自分の立ち位置の正当性を示すためにする話がポジショントーク。

誰でも自分が不利になるために話すことはないだろうから、ほとんどはこれにあたるわけ。ただ意図を隠すとバレたときに恥ずかしい。大義名分を持ってきて自分の利益を語るのは政治家や健康食品メーカーのやり方だ。

ここで質問です。俺は喫煙者なんだけど、お酒は飲まない。そして世の中の潮流はどんどん禁煙に向かっている。様々な嫌煙権の主張に触れるんだけどどれもピンと来ない。他人の嗜好を断罪することに慣れているのか、議論が雑になっているなあと感じる。俺は別にやめてもいいんだけど、どうせなら気持ちのよい論理に屈してみたい。

まず「健康に悪いに決まってんだろ」と言う。うん。それはわかる。じゃあその前段階の「なぜ健康に生きる必要があるのか」に答えてもらおう。ここで話は医学から哲学に移っていく。そういうもんですよ。科学・医学的に正しいことですべてが解決できるほど人間は単純じゃない。

嫌煙権を唱える人で、浴びるほど酒を飲む人がいる。あれ。健康に悪いからって言ってなかったかな。だからポジショントークだと言われる。僕は酒をやめないけど、あなたは野蛮なたばこを吸うべきではない。酒は文化だし、適量だと健康にいいのだとアクロバティックなことも言い出す。

酒は隣で飲んでいる人の胃袋には入らないが、たばこの害は受動喫煙にあると言う。方向を変えてきた。吸っている人の健康を心配する気持ちから周囲への悪影響に。これで医学から哲学を飛ばして社会学へのシフトチェンジだ。

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。