見出し画像

バナナワニ園の写真。

これは写真に限ったことじゃないんだけど、「他人の満足を想定した行動は野暮」という考え方がある。説明的というのともちょっと違っていて、なんと言うんだろう、「言わずもがな」あたりが近いのかも。

この前、誰かが「なぜ高級なレストランになるほどメニューから写真がなくなるのか」と言っていた。これはとても面白い着眼点で、確かにファミレスのメニューは写真だらけだ。

たとえばあるレストランのメニューに文字だけで「フォンデュ・オ・フロマージュ」と書いてあるとする。フランス語の料理名がわかる人ならそれでいいだろう。こういう店ではスイスのフランス語圏で何度もそれを食べた経験がある人が、知識と味の基準を持ってオーダーするんだろうからいいのだ。

「何の料理かさっぱりわからん」という人には次の段階として「チーズ・フォンデュ」と書いてあげる。英語とフランス語がごちゃ混ぜで、「エッグかけご飯」みたいにおかしいけど、専門的なレストランでない場合はだいたいそう書いてある。これで、知識も体験もない人が「食べてみるか」となる。

ここから先は

538字 / 1画像

写真の部屋

¥500 / 月

人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。