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スライド理論。free

土曜の朝なので、手を抜いたことを書きますね。

渋谷西武のA館、B館ってわかりますか。宇田川町に向かう細い通りを挟んで二つが建っています。その建物をつなぐ渡り廊下みたいなのがある。外へ出なくてもA館からB館へ、空中を歩いて渡れるわけです。そういうの、たまにあるでしょ。

この構造って何かに似ているよなあ、というのが本日の主題です。

吉本に「グランジ」という三人組コントグループがいます。その中の五明さんという人が、あるときラジオCMを書くことになったそうなんですが、そのコピーで東京コピーライターズクラブの新人賞をとりました。おめでたいことです。

俺はよく知りませんけど、コピーライターならTCCの新人賞というのは欲しいんでしょう。ただひたすらそれを目指して仕事で書いているコピーライターだってそう簡単にとれる賞ではないと思います。

でも五明さんはプロではないのにとることができた。「ピース」の又吉さんは芥川賞を受賞しました。これだって作家志望の全員が欲しい賞であることは言うまでもないでしょう。

お笑いを職業にしている人はどうしたら人を笑わせられるか、面白がってもらえるかについてのプロフェッショナルです。だから、彼らは渋谷西武A館の3階にいたんです。本来は「お笑い界の8階」レストラン街があるところに上り詰めようと努力していると思うんですけど、五明さんや又吉さんには横っちょに渡り廊下が見えたんだと思います。本が飛ぶように売れている西野くんや房野くんにも。

渡ってみた先にあったのがB館の3階です。そろそろわかってきましたね。つまり立体的に考えると、彼らは別の能力を持ったのではなくて、元々持っていた能力を横にスライドさせただけなんです。

ここは絶対に謙虚に認めなくちゃいけないところなんですよ。「あいつは有名だから賞がもらえたんだろう」などと邪推する人もいますけど、そんなことを言ってる人は一生TSUTAYAの下のスタバでウロウロしている人ですから、この際ほっときます。

この「スライド理論」のキモは他にもあって「努力して何かを成し遂げた成功体験を持つ人は、他の分野でも成功のパターンを発見しやすい」ということでもあるんですね。

スケートの橋本聖子さんはのちに自転車競技でもオリンピック代表になりました。2年に一度出場できますから、農業で言えば夏と冬の二期作です。これも両方の競技に共通して必要な世界レベルの脚力があったからスライドできたわけで、自転車競技を目指して必死だった他の人たちは「それはないよ」と思ったことでしょう。参議院議員になった部分についてはスライドじゃなくて、顔が知られていたから、で片付けていいです。

意外とまともなことを書いてしまったことを極端に反省しつつ、おはようございます。

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。