経済力を上回る欲求の下品さ。

昨日、ホームレス小谷と話していて、面白いことに気づいた。

コタは毎日誰かに豪華な食事や寝る場所を提供してもらって生きているんだけど、それと同じ生活をしようとしたらどれだけの収入が必要なのか。

毎日美味しいモノを食べ、毎月のように外国に遊びに行っている。多分3000万円くらいの年収でもそれをするのは不可能じゃないかと思う。また、その程度稼ごうとしたら遊んでいる時間が取れないはずだ。

「がんばって働いている人に出してもらったお金でいい暮らしをする」というビジネスモデルを作り出したコタはスゴいと思うし、あれは誰にも真似できない。表面上どう見えるかはわからないけど、真面目に働く人よりも生きるスキルは数段上だ。

カンニングの手間が勉強の労力を上回ってしまう、みたいな間抜けさが俺は好きなんだけど、まさにコタの生き方はそれで、お金を出す人がみんな楽しそうに見える。

コタのいいところは「品の良さ」につきる。これは後天的にはなかなか身につかないものだ。お金は世界中を飛び回るための回数券みたいなものだから、他人からもらった回数券に感謝したとしても、卑屈にはならない。相手にリターンも与えないし、何の結果も残さない。そこが上品だ。

「自分がやりたいことにお金を出して欲しい」と都合良く考える人は、自己実現のために他人がお金を出してくれることに鈍感すぎる。なぜそれをするのか、どうして自分の貧しい経済力を上回る欲求を持つのか。クラウドファンディングに失敗する多くの例は、それが分析されていないのが原因だと感じる。

コタは台湾とニューヨークに一ヶ月ずつ滞在して、それから「おもろそうだから」という理由でモロッコに行き「世界最高峰のお洒落な雰囲気」を楽しみにフィレンツェのPITTI UOMOに行くのだそうだ。話だけ聞いていると富豪の日常だ。

たとえて言うなら、まったくナイスボディではない叶姉妹みたいな存在。

コタが見ているモノはどこにいても変わらず、そこに暮らす人の生活だ。安っぽい自己実現のためじゃない。だから俺たち凡人は必死で仕事をして、コタの寿司にお金を出すことに喜びを見いだすのだと感じながら、おはようございます。

皆さん、よき週末を。

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ワタナベアニ

写真家・アートディレクター。着ぐるみの中は繊細です。1964年生まれ。現在「ロバート・ツルッパゲとの対話」出版準備中。

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