スパルタの成果。

写真を勉強している14人のメンバーが、それぞれ毎日グループページに写真をアップしている。

「写真の部屋」の中から名乗りを上げた彼らは今、ポートレートとは何ぞやについて学んでいる。俺は何も教えていない。それぞれが撮った写真に他の人が質問したり感想を言うことで、撮った本人にもフィードバックがある、という方式。写真の出来で言えば、最初に想定していたよりも全員の能力が高いことに驚いた。

写真にお手本はない。好きな写真を真似てみてもそれは自分の作品ではないから、「なぜ自分はこの写真を好きだと思ったのか」という小さなエッセンスを取り出して応用する訓練をした方がいい。

しばらく見ていて感じるのは、みんなやっぱり「お手本」の呪縛から自由になれないんだなあということ。こういう場合はこう撮るのが正解、などとどこかで見聞きしたことを記憶しすぎなのだ。その種のことを教える職業の人々がいることも知っている。

恋愛テクニック講座などがバカバカしいのは、置かれた状況が全員違うのに「王道」「セオリー」を言うところだ。それを真に受けたらいけない。恋愛がうまくいく、つまりモテたいのなら「誰から見ても魅力的な自分」になるしかなくて、そこを解決しないまま小賢しいスキルを見せてもすぐに化けの皮ははがれてしまう。

まだスパルタを始めて一ヶ月にも満たないが、キャリア数年の人が「この濃さで最初からやっていたら今頃はどうなっていたのか」と手応えを感じているようだ。写真がわからない人からホメられることを勘違いしたり、課題を設定せずにただボンヤリと撮っていても決してうまくはならない。

次回はスタジオでのポートレートにステップアップする。どうせ大失敗するだろうけど、経験は成功も失敗も同じ量だけ必要で、何もしていない人との差だけがどんどん開いていく。まずはそれでいいのだ。

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ワタナベアニ

写真家・アートディレクター。着ぐるみの中は繊細です。1964年生まれ。現在「ロバート・ツルッパゲとの対話」出版準備中。