安仁屋円香|あにやまどか

アウトドア誌『ランドネ』編集部員。日本の山の風景を好きになり12年。少しずつ海外の山歩…

安仁屋円香|あにやまどか

アウトドア誌『ランドネ』編集部員。日本の山の風景を好きになり12年。少しずつ海外の山歩きもスタート。好きな場所は尾瀬。https://www.instagram.com/aniyama_doka/

マガジン

  • ランドネたのしみ隊、大集合!

    • 426本

    読者インフルエンサー「ランドネたのしみ隊」の声をお届けします。山登りやキャンプでのエピソード、旅先で出会った景色、人、お土産のこと、新しく買ったアウトドア道具のことなど。

  • ランドネ編集部員の「日々アウトドア」

    • 33本

    アウトドアを愛するランドネ編集部員が日々感じていること、考えていることをお届けします。

最近の記事

山のことばかり考えていたら、こんなところまで歩いてきていた。

「自己紹介」。ランドネたのしみ隊のメンバーと、このテーマを決めてnoteに書くことにした。小さいころから自己紹介は苦手で、人前に立つだけで顔を真っ赤にするような子だった。幼稚園のとき、お父さんへの感謝のコメントをビデオカメラで一人ずつ撮影し、それが街中の大きな画面から流れるという父の日のイベントがあり、放映当日、恥ずかしさに耐えられず、自分の番が終わるまでビルの陰に隠れていたのを思い出す。目線も合わせずモジモジしながら「おとうさん、いつもどっかつれていってくれて、ありがとう」

    • 北秋田の秘湯、杣温泉

      たおやかな森吉山の姿を横目に進み、雪深くなった山奥に佇む、杣(そま)温泉旅館。ここは、江戸時代に発見されたという歴史ある温泉が楽しめる一軒宿で、7代目当主の杣正則さんが守り続けています。自慢の温泉は100%天然の源泉かけ流しの湯で、男女別の内湯のほか、豊かな自然のなかで湯に浸かれる露天風呂(混浴)で楽しむことができる場所です。 ▲杣温泉に来たら、ぜひとも入りたい露天風呂。タオル巻きもOK。 ▲内湯(女湯)。ナトリウム、カルシウム、塩化物硫酸泉で無色透明のお湯は、源泉が53

      • 阿仁合駅前の「阿仁合の本やさん」

        北秋田市の阿仁合エリアを散策しながら見つけた、気になるお店。「阿仁合の本やさん」。ここを営むのは、7年前に仙台から阿仁合に移住をした、映像作家・フォトグラファーの長谷川拓郎さん。ガソリンスタンドだった空き家を改装し、古本屋としてオープン。本棚には、多くの方から寄贈された古本(販売)と、阿仁の郷土に触れられる本や阿仁マタギの本など(貸し出し)、一般書から貴重な資料までが並んでいます。 お店に長谷川さんが不在のこともあるが、その場合、本の代金は「本や箱」に入れたらOK。貸し出し

        • 阿仁マタギに触れる旅

          ランドネのプチ移住企画で12月に訪れた北秋田市の阿仁エリアは「マタギの里」としても知られている場所です。山深いこの地域で暮らす人々は狩猟を行い、熊の胆や骨、血までを薬に加工するなどし、生計をたてていたという。阿仁マタギがマタギの本家であるが、旅マタギにより全国に広がったと、9代目・鈴木英雄さんが教えてくれました。 年季の入った山刀「マタギナガサ」を腰に携えた鈴木さんの案内で、マタギならではの自然の知恵を学ぶことができる、マタギ学校の「かんじきライト」ツアーに参加。林業にも欠

        山のことばかり考えていたら、こんなところまで歩いてきていた。

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        記事

          大分・耶馬渓で出会ったお店

          発売中の「ランドネNo.109 1月号」の取材も兼ねて、約1週間滞在した大分県中津市の耶馬渓(やばけい)エリア。はじめて訪れた耶馬渓でしたが、奇岩がそびえる核心部に圧倒されたのはもちろん、昔ながらの里山風景と人の温かさに心癒されるプチ移住期間となりました。 今回は、滞在中に訪れた3つのお店を紹介します。オーナーさんは、移住してきた方やUターンをした方など。耶馬渓を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてください^^ ①道カフェ 余菓の日 ほっとできる空間が広がる「道カフェ 余菓

          大分・耶馬渓で出会ったお店

          村なかのキャンプ場

          中川村の中心部から車で約30分、木漏れ日が注ぐ豊かな森の広がる谷間を進むとたどり着く、四徳温泉キャンプ場。すぐそばには四徳川が流れ、夏場には子どもたちが水辺で遊ぶ姿も見られます。“四徳温泉”という名の通り、ここには約450年前に開湯され、湧き出る温泉は地元の人にも愛され、湯治の里としても親しまれているそう。 「ここで体を動かしたり、ワクワクするなど心を動かしたり、リラックスしたり。“森の休日”を過ごすことで、人間が本来もつ“生きる力”を湧き立たせてもらいたいですね」 と話し

          村なかのキャンプ場

          旅の素敵なお土産を、おすそわけ

          訪れた土地では、その旅の空気を一瞬で振り返れる、お土産を買いたい。そんな"自分のため"のもののほかに、旅の思い出を語りたい相手にも、もうひとつ。ここ中川村で見つけた、自分に買いたい、大切な人に買いたいものが売っているお店を紹介します! ① 自家栽培珈琲工房 カフェセラード スーパーや書店などが集まる、ショッピングセンター・チャオの中にあり、自家焙煎珈琲を販売する「カフェセラード」さん。広い店舗のスペースを生かして並べているのは、ご主人が好きだという古いコーヒーミルのコレク

          旅の素敵なお土産を、おすそわけ

          いつでもどこでも、パン屋さん

          もうこれはクセのようなもので、山旅に行くときは、ふもとの町や登山口の近くにパン屋がないか探してしまう。そしてなぜでしょう、山の近くには、おいしいパン屋さんが必ずあります。 中川村にも、ありました!地元の人から愛されて、遠方からもファンが訪ねてくる魅力的なパン屋さんが。 ① 山のパン屋さん中川村に到着したその日、「山のパン屋さん」という看板が目に飛び込んできて、これは行きたい!と思い、おじゃましました▲ アルプスの山並みを見渡せる場所に建つお店は、ここにオープンして11年

          いつでもどこでも、パン屋さん

          伊那谷の暮らしを眺める、陣馬形山

          「陣馬形に上るなら午前中。午後になると、雲が出てくるからね。朝起きて天気がよかったら、行ってみるといいよ」 出会った地元の方に、「陣馬形山に上りたい」という話をしたときにいただいたアドバイス。ここ数日なかなか天気が優れず、まだ"中川村の絶景"にお目にかかれていなかったある日の朝、カーテンを開けると青空が見え、いまだ!と、すぐにランドネ号を走らせ、陣馬形山へ向かいました。 さすが、ここは伊那谷。少し走るだけ一気に標高が上がり、どんどん村の集落や天竜川は小さくなっていきます。

          伊那谷の暮らしを眺める、陣馬形山

          はじめましての中川村

          都内から車を走らせること、3時間とちょっと。西に中央アルプス、東に南アルプス、真ん中には大きく蛇行しながら流れる天竜川。そんな伊那谷と呼ばれる谷間に栄える村が、ここ中川村(長野県)です。 この村で1週間、プチ移住をさせてもらいます。上の写真は、暮らしの拠点となる場所からの景色(中川村のお試し住宅!中川村では、移住を考えている人に家具家電付きの家を、お試し住宅として賃貸しています)。 カーテンを開けると、青々とした稲が風に揺れていて、本当にキレイです。 雲のないときは、中

          はじめましての中川村

          ジムニーと歩んだ12年

          私にとって車は、山歩きのときのバックパックや登山靴をおなじくらい、日々の暮らしのなかで欠かせないもの。初めて自分の車を買ったのは、20歳のときでした。 アルバイトで貯めた30万円をあたま金に、初めて組んだ3年ローン。買った車は、スズキのジムニー(マニュアル)。親や、まわりの友だちからは、「なんで?」と不思議がられていました。確かに、ハタチの若い娘が買うには、見た目も乗り心地も、少々ハード(むかしのモデルは、音もうるさくて、横揺れもすごかった!)。でも、このカクカクした四角い

          ジムニーと歩んだ12年

          檜枝岐村が一望できる展望台

          村の中心部から尾瀬(御池/みいけ)方面へ進むとある、中土合公園(なかどあいこうえん)。公園内にある展望台に上ると、山々に囲まれた檜枝岐村が一望できます。檜枝岐村を知ってから10年。先週、初めて足を運ぶことができました。いつもは尾瀬に向かうため通り過ぎてしまっていた場所。しかし、少しスピードを緩め、周りにあるさまざまな景色(もの)に目を向けることができる今だからこそ、知ることができた場所でもあります。 展望台までは、入口から徒歩20分ほど。 トチノキやミズナラなどの木々がつ

          檜枝岐村が一望できる展望台

          尾瀬の好きなところ

          尾瀬ヶ原や尾瀬沼、燧ケ岳や至仏山など、見所豊富な尾瀬のなかで、"好きな場所"と言われて思い浮かべるのは、尾瀬沼西端の沼尻(ぬまじり/ぬしり)。目の前に広がる尾瀬沼を水面近くで眺められて、とても静かな時間が流れています。尾瀬ヶ原方面から尾瀬沼を目指すと、ブナの森~シラビソの森の樹林帯が続き、ここで一気に視界が開ける、あの解放感がたまならく好きなのです。振り返ると、燧ケ岳もすぐそば。時間の許す限り、ここでコーヒーを飲みながらぼーっと過ごしたい、そんな場所です。 上)青空を映し出

          尾瀬の好きなところ

          尾瀬沼でマイマップ作り

          福島県・群馬県・新潟県にまたがる尾瀬。福島県側の入口、檜枝岐村から日帰りで歩けるのがこの尾瀬沼です。御池(みいけ)からシャトルバスに乗り20分。尾瀬沼山峠から歩き始めて1時間30分ほどでたどり着く大江湿原は、6月下旬ころから、ワタスゲの穂がふわふわと揺れ、ニッコウキスゲなどの高山植物が咲き乱れる場所。私の歩いた先週末は、ミズバショウの見ごろが過ぎ、湿原が少しずつ緑に色づき始めるころ。賑わう前の静かな湿原には、小さなタテヤマリンドウや、ショウジョウバカマの姿が。山の気配がするほ

          尾瀬沼でマイマップ作り

          ウワサのサンショウウオ

          檜枝岐村では、6月になると1カ月間ほどのあいだ、山の中の沢でサンショウウオ漁がはじまります。裁ちそば(つなぎを使用せず、重ねたそばを布を裁つように切る檜枝岐独特の製法で作るそば)、はっとう(そば粉ともち米を練ってゆで、えごまやきな粉をまぶしたもの)などと並び、サンショウウオの天ぷらは、檜枝岐村の伝統的な「山人(やもーど)料理」のひとつ。 昨日、檜枝岐村の山旅案内所にも、今年のサンショウウオが届きました。動いている姿を見るのは、正直はじめて!尾瀬ヶ原の池塘に生息している、アカ

          ウワサのサンショウウオ

          布ものに目がない

          山歩きに限らず、旅先で素敵な布(手ぬぐいやハンカチ)を見つけると、財布の紐がゆるゆるになる傾向があります。今回もまた買ってしまいました。 右)原の小屋の売店で見つけたオリジナルバンダナ(800円)。イラストレイターの中村みつをさんが描いた尾瀬の自然がとても素敵。とくに右下のザゼンソウとオゼコウオホネが、ぐっときます。お弁当包みとして使う予定。3色展開。 左)第二長蔵小屋の手ぬぐい(小/350円)。描かれているのは、登山道脇でよく見かけるゴゼンタチバナの赤い実。あえて小さい