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志賀原発に実際行ってみました

能登半島地震のことについて今日は取り上げたいと思うんですが、とりわけ志賀原発について今日は取り上げます。

志賀原発があるんですけれども、志賀町というところにあるんですが、そこに入ってまいりました。
というのは皆さんも1月1日から数日間、私のTwitter・Xも見た方もいると思いますが、原発に関しては災害が起こったときにいろいろ事実に基づかないセンセーショナルな情報も飛び交って「原発大丈夫なのか」と。
私はそれに対して北陸電力から発信された情報や現場から聞いた情報をどんどん発信して、正確な情報を伝えつつ、やはり安心ですよ、安全性に問題がないということを発信したんですが、そういうことに対して反原発の方からは、かなり厳しいご批判、時に誹謗中傷のようなものをいただきました。
少し落ち着いた中で改めて志賀原発に入ってきて、実際当時どうだったのか、そういったこともお話を伺ってきました。
発災したときに何かあったらすぐ皆参集するというルールになっているので、そこにもう本当に2週間ぐらい寝泊まりして帰らずに対応した方もいるんです。

ちなみに改めて言っておきますけれども、この志賀原発は今動いていません。
長期に運転停止の状態になってますけれども、使用済み核燃料とかがプールに貯蔵されたりしていますし、いろんな意味で動いてなかったとしてもメンテナンスをしなきゃいけないということで、現場では非常に多くの方が携わって、今なおいろんなことを取り組んでいるということはまずお伝えしたいというふうに思います。

そこで原発に関していくつかいろんなフェイクニュースとは言いませんけれども、正しくない情報が出たうちの一つは津波が実は3メートル来てたと。
それを隠していたんじゃないかということがありましたけれども、取水口のところで少し水位の上昇が確かに3メートルを確認できたんですが、そもそも言ってよく分かったのは、この志賀原発は海抜11メートルのところにあって、その11メートルのところに4メートルの防潮堤がありますから、これを津波が乗り越えようとしたら15メートル以上の津波が来ないと乗り越えられないので、3メートルの津波は実際あったと思いますけれども、ただ全く問題がないというのは現地に行って改めてよく分かりました。
そして、最大の課題というか問題は、あれだけの大地震で特に能登半島の北の方の断層が動いたと。
そして、皆さん見たと思いますが海面が隆起して、今まで海だったところが地上になっているぐらい激しく動いたので、この志賀原発の中にある断層、断層はあちらこちらに走っているんですけれども、その断層が動いたんじゃないのかということは実は大きな懸念材料の一つで私も心配してました。

今回行って一番確認したかったのはそこだったんですけれども、結論から言うと敷地内の断層は動いていません。
実は原子力規制委員会、国の機関、これが2023年3月にいろんな議論がありましたけれども、志賀原発内の敷地内の断層については活断層ではないという結論を出しています。
活断層という最近こういう言葉を使わないようなところも出てきているんですが、最近アクティブな断層なのか、すごい昔に動いたけれども、ずっと長い間動いてないのかということがポイントなんですが、一つ基準は12、3万年前以降今日に至るまでの活動があるのは最近動いた断層です。
最近って言っても12、3万年前なんで、我々の人類・人間の生き死にからすると悠久の歴史なんですけれども、それでも12、3万年前以降の活動が確認できるかどうかということなんですが、確認できないということになりました。
この敷地内に確かに例えばいくつか断層走ってますけれども、S-1断層というのはまさにこの敷地の中、1号機の下を横切るように走っているんですけれども、これは12、3万年前以降ではなくて約600万年前と桁が違います。
桁が違ってそれぐらい古いので、2023年3月の時点で、もう動くような断層ではございませんということが結論付けてられていたんですが、今回あれだけ大きな地震が起こったので、そうは言っても本当に活断層ではないと言い切れるのか。
その時にそう結論付けた結論は正しかったのか、ということが疑われるわけです。
そこで私は行ってきて、これは地下走ってますが、2023年チェックしたこともあって、駐車場南側の乗り目のところにそれが残ってましたんで、そこでバスで連れて行ってもらって確認しましたけれども、結論から言うと動いておりませんでした。
このように長い断層があって一部表面出ているので、それを見るとどういう形になっているかというと、安山岩と安山岩がかつて昔多分ずれたんです。
ずれた上に長い年月を得て堆積層ができてきて、堆積して乗っていくんで、確かに斜めに境目が断層面って見えましたけど、その上に堆積していて、仮に今回この断層がもう1回ギュッと動いたとしたら、上に乗っているやつも動きます。
だから上の堆積物もずれているはずなんですけど、全くずれていませんでした。
だからその意味では逆に言うとあれだけ強い地震があったんですけども、敷地内の断層については2023年原子力規制委員会が結論付けたように、活きた活断層ではないというのは正しかったということです。

ただ変圧器が壊れて油が漏れたと。
それで油の匂いがしたのでスプリンクラーも自動的に作動したので、火災だということで、国に、そして官房長官にも伝わって、火災発生というふうに情報発信してしまったことについては私問題があったと思いますので、その辺の危機が発生した時の情報確認のあり方、それは見直していく必要があるのかなと思いました。

もう一つ印象的だったのは核を扱ってますから、セキュリティが極めて厳重だったということです。
私は福島第1原発も何度も行きましたし、原発にも入ったことがありますが、志賀原発はもちろんいろんなことで免許証出してとかいろいろやるんですが、人間の目の中の虹彩と静脈、いわゆる生体認証を取り入れていて、それをちゃんと記録にとって、それがちゃんと確認しないと入れないということで、要はIDカードだけを偽造したりとか、そういうことでは中に侵入できない仕組みになっていたので、生体認証におけるセキュリティの強化というのは志賀原発に限らず他の原発や重要施設にも入れるべきだなということを思いましたので、こういった知見は共有してやっていくべきだなというふうに思いました。

今回はいろいろと話題になりました志賀原発に入りまして、断層が「動いていなかった」ということを確認しましたので、この点は皆さんに正確にご報告をさせていただきたいと思います。

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