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生後1ヶ月の息子が心臓を手術した話

こんにちは!はじめまして。
あん子といいます。
わたしは36歳で現在1歳の息子がいます。

息子が生後2週間目に重い心臓病だとわかった時

生後1ヶ月 手術 心臓病 心房中隔欠損症 心室中隔欠損 VSD ASD 開胸 
など、思いつく限りのたくさんの単語を検索にかけました。
同じ境遇で手術をし、今元気に暮らしている子の体験談を見て安心したかったのだと思います。
でも、ヒットするのは闘病中の方の記事ばかりでした。

今になってわかりますが、生後1ヶ月で手術ってかなりの重度。
余程の緊急事態でなければ、様子を見て体力がついてから手術をしますよね。
自分の身体も産後すぐでまだ万全ではないのに、ふにゃふにゃ産まれたての我が子が緊急!要!経過観察!の状態。
加えて常に電話が出られるように、コロナも風邪すら絶対ダメ!の緊張状態から手術をし、また通院をしながら服薬だの経過観察だのをしながら乳児のてのかかる育児して行く過程で、たぶん同じ境遇の人はブログを書くことなく日々を過ごして行ったんだろうなあと想像します。

だからこそ、今まさに不安を抱えて検索している人に読んでもらえたらいいなと思って当時のことを書こうと思いました。
子どもへは笑顔を向けたくて、でもどうしようもなく不安で、何かを埋めるように検索している、1年前のわたしのような方に1人でも届くといいなと思います。


息子は産まれるときこそ1週間くらい前に帝王切開が決まったくらいで、検診で何か赤ちゃんの心雑音など指摘されていたわけではありません。
産まれたあとも
「10点満点中9点!健康よ!」
と言われていたし、黄疸があるなあくらいで何も考えず、毎日育児に奮闘していました。

産まれてから2週間すると、母親の検診があるんです。
わたしは帝王切開だったので、傷口を診てもらったり診察を受けます。

滞りなく診察は終わり、カーテンを隔てた向こうから
「あん子さん、今日息子さん一緒に来てる?」
と先生の声。

???
顔も見えないし、真意を図りかねるわたし。
「あ、はい。今日は母と駐車場で待ってもらってます」
と答えると
「様子見たいから連れてきて〜」
と。
???
(生後二週間なのに一緒に病院に来なかったから?
でも連れてこない人だっているよね?
なんで?)
頭の中で疑問はたくさん浮かぶけど、とりあえず車の中で寝ていた息子を連れてきて先生に診てもらう。

「あのね、息子さん心雑音があって。たぶん心臓に穴が空いていると思うんだけど、これは100人に1人くらいの割合でよくあることで、自然に塞がることも多いよ。念のため専門の先生に診てもらおうと思うんだけど、ここから予約取っていいかな?」

そんなような、大まかに言うと「心配ないけど専門医に診てもらおうね」と言われました。

最悪の場合が知りたくて
「手術したりするんですかね・・・?」
と聞くと
「うーん、自然に塞がる子も多いし、大丈夫だとは思うけど1回診てもらおうね」
と。


心が追いついていかなくて
「心配ないんだな」
と思うことにしました。


次の日、大きな病院で検査と診察。
先生は淡々と診察をしてくれます。

「明らかに病気の子の呼吸なんです」
と先生。

結果は
・心臓に2つの穴(心房中隔欠損症、心室中隔欠損症)
・そのうちひとつは大中小で言えば大の大きさ
・このままいくとミルクが飲めなくなって体力が無くなって手術もできなくなるので、1ヶ月以内の手術が先生個人的には必要だと思っていること

そして、小児の心臓の手術というのはもう予定がぎっちり先までいっぱいで、無理矢理手術を詰め込むか、風邪をひいた子の代わりに手術を入れることになるから
・いつでも電話に出られるように、更に風邪を絶対にひかないこと
電話に出られなかった場合、風邪をひいた場合、手術の順番は次へ回っていくこと

「風邪をひいたらどうなりますか?」
ではなく、ひかないでくださいと。

そして、息子は重い心臓病でした。
すぐに手術とはいえ、いつ急変があるかはわかりません。

緊迫した日々がはじまりました。


心臓病の子は体重が減ったりするので小さな子が多いのですが、当時息子はよく飲みよく寝て、順調に体重も増えていました。
昨日までは本当に健康そのものだと思っていた息子が、重い心臓病だったなんて。

無駄だとわかっていても自分を責める言葉しか浮かんできませんでした。

なぜ気付けなかったの?
なぜ健康に産んであげられなかったの?

小さな息子を膝に置いて、涙が止まりませんでした。
不安が伝染するのか、わたしが泣くと息子も泣きます。


そのときなぜか
「SHIORIさんの息子さんのnoteがあったかも」
と思いつきました。

お料理教室の、オンラインレッスンの先生。

心疾患はどんだけ検索しても同じような状況の方は見つからなかったけど、SHIORIさん、書いてたはず。


読んで、なぜか思えたのです。
「かんばろう」
と。

涙は一日で止まりました。

SHIORIさんも、全力で受け止めてがんばってるから、わたしも息子を全力で受け止めよう、と。
たぶん、他の誰の言葉も受け止められなかったと思う。
先天性の疾患があるって共通項だけだけど、その親にしか分からないことってたぶんあるんだと思うから。
自分を責めて責めて、でもそれじゃあダメだと奮起できた。


この経験から「発信をしよう」と思いました。
わたしみたいに、先天性の心疾患があるお子さんのことで、たくさん検索をしてる人がいるかもしれない。
そして、今元気になった経験を書くことで、何かの役に、誰かの心の支えになるかもしれない。

少しずつ書いていこうと思います。

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