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頭の中でウィーンと音が鳴る

そういう瞬間が、絶対誰でもあると思う。

要するに、PCを酷使したときみたいな、あの音。
自分の頭の中が今回転しているな、っていうとき、PCやらスマホやらを日常的に当たり前に使っている私たちの脳内には、あの音が響き渡る。

これってすごいことじゃないだろうか。
自分の頭が、あ、今良く動いているな!と自分で感じていることも面白いけれど、それが機械の作動音に置き換えられてしまうって意味がわからない。
人間の想像力が馬鹿にならないことなんて知っているけれど、すごい発明をしたりすごい発見をしたりすごい音楽やら作品やら生み出しちゃったり、何か形に残る誰から見てもすごい瞬間でなく、こういう日常的な場面に人間の想像力の侮れなさがあると思う。

人間の脳は酷使したところで冷却装置が動いたりしない(と思っている)し、例えば起きたときに起動音なんてしない。したらそれはアンドロイドだ。
日常的にPCがブンブン音を立てながら頑張って働いてくれているところを見ていなければ、想像さえしなかったはずのその音が、頭の中に鳴り響いている。
しかも、面白いことに、頭がフル回転しているときに、ものすごい動いてる!と思うと確かにすごく考えたり整理できている実感が湧いて気持ちもノッてくるものだと思う。効果音的なものを自分で作り出して、自分の動きとか働きを演出してモチベーションを高めてくれている感じ。

と、いうことはだ。

「やる気スイッチ」の音、本当はあるのではないだろうか?
信じられないほど容量が良かったり切り替えが上手い人って、このスイッチをON/OFFに切り替える音が、脳内になっているのでは?
ボタンを押す音、レバーを引く音、いろんな種類があるかもしれないけれど、「よし、今から頑張るぞ」みたいな瞬間に効果音が付いている人、結構いる可能性すら、あるのではないだろうか?

普通に普通の生活をしている人が、実は脳内でたくさん効果音のなっている人だったら、ちょっと面白い。
しかも、それで自分のやる気さえ左右されているとしたら、もっと面白い。ひょっとしたらメーターみたいなものが見えている人すらいるかもしれない。

メリハリのない日常を、自分の想像力で面白く、そしてちょっと非日常的なものにできる人、できない人。
決して人には評価されない自分の中だけの世界で、自分を変えられるものがあるのだとしたら。
少しだけ想像して、少しだけ自分の日常を、非日常に。やる気スイッチ、本当に押せるようになるかもしれない。


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