コンプレックスには旅をさせろ

■コンプレックスはやっかいだからフタをする

コンプレックスがあるのは問題だよ。
いちいち悩むし、一番困るのが、やりたいことができても、コンプレックスが現れて、結局やらずに終わってしまう。

怖いんだと思う。できないことが多すぎてやりたいこともうまくできないように感じてた。
私のコンプレックスは、自分にはできないと思う心だ。

だから、何がやりたいの?という質問はとても困る。
楽しいことがしたいだけと答えてきたけれど、漠然とした返答にもモヤモヤしていた。面倒だから、うまくやり過ごすことも覚えた。
でも心の奥では、感動したキャッチコピーや詩、世の中の見方を変えてくれるコピーライターたちの言葉がじっとこちらを見つめているようだった。

■楽しいことってなんだ?

特に深くは考えていなかったけれど、会社の仕事以外に言葉でお金を稼ぐことや賞を取ることは、きっと楽しいかもしれない。(社長はやりたいことを尊重して結構応援してくれる。いい会社。)

twitterでキャッチコピーの公募に励むことにした。秋になったら、憧れだけど遠い存在でしかなかった宣伝会議賞にも挑戦していこう。
でも、今、たったいま、まだモヤモヤしている。
どうすれば、楽しいことができるんだろう。
楽しいことってなんだ?初めて考えた。自分が感じる楽しいことって、安心したり幸福感を感じたり感動したりすることだ。
人の心が動くことや、自分の心が動かされることは特に楽しいと感じるし、何時間でも費やせられる。
じゃあ、「人の心が動く楽しいことがしたい」そんな思いが強くなっていた。

■言葉の企画との出会いはわくわくした


そんなとき、阿部広太郎さんの存在をツイッターで知り、同時に、言葉の企画という講座を主催することを知った。

【講座内容】
企画でメシを食っていく人にとってこれから大切になる、
「行動、企画、発信」の力を身につける連続講座「言葉の企画」。
行動するための言葉。企画するための言葉。発信するための言葉。
私たちがふだんあつかっている「言葉」の力を活かして、
自分の道を、自分でつくるために、立ち上げます。

出典:https://kikakumeshi.jp/news/entry2019.html

これだ。自分が欲しかったのは、企画、発信、行動の3つだ。この3つには全部言葉が関係するし、今日、今、私に必要なことだ。
そして、私に足りないこと。

講座をやる場所のネーミングもとても気に入った。
「BUKATUDOU」

大人が日常生活を送りながら、日常生活を一歩飛び出して学ぶ場所として最高の名前なんじゃないか。わくわくする。

■講座で特に衝撃を受けた内容は3つ。


5/18(土)。一回目の言葉の企画に参加した。

阿部広太郎さんという人は、あの東進ハイスクールの「今でしょ」のCMを作った人だ、きっとなんでもできちゃうすごい人だ。
コンプレックスが顔を覗かせる。そんな人の言葉に、私はついていけるのか。

阿部さんは言った。自分は広告賞を取った後、受身になっていた。このままでは壮大な順番待ちをしているだけだ。
華やかな仕事ややりたい仕事は大御所や先輩たちから先に渡される。だから、打席は自分で作るんだと。
(私の受け取り方も混じっているので、少し言い方が違っていたらすみません。)
なんてことだ。あんなにすばらしい広告を作って賞の受賞をしている人でも受身になっていた時期があるんだ。できないことがあるときもあったんだ。なんだか親近感が湧いた。これが1つ目の衝撃。

企画とは、幸福に向かう矢印であることを聞いた。
こうなってほしい、こう伝わるといいなということを企てることが企画だと。(そして実現性を伴うものが企画と呼ぶというのも面白かった)

企画を学ぶこと=幸福になる・させることができるんだ。自分がほしいと思っていたことは合っていたんだ。
※「放置自転車」で悩む駅前の広場→「不要自転車です」と書くことで放置自転車が減った話など、例に挙げた内容もわかりやすかった。これが2つ目の衝撃。

そして3つ目は、一番衝撃を受けたこと。

「頭の中は居心地がいいもの。だから、ちゃんと手と足を動かしていこう。」

これはグサリときた。
頭の中のことは形にしないと無いものと同じなんだ。
同時に、いかに自分がいままで頭の中だけで完結してきてしまったかが分かった。

この講座は、仕事だけじゃなく、生きる上で知っておきたい考え方を知れるところだ。
そして2時間の講座はあっという間に終わった。
その間、飽きることは一つとしてなかった。
阿部さんは、相手に伝えることのプロなんだと肌で感じた。

特別な衝撃を追加で書きたい。
それは、潔く負けたなと思ったこと。
1回目の講座では、言葉の企画を受講する企画生70人で忘れられない体験時間を送る企画を作ることが課題だった。
私は、事前に提出した自己紹介の第一印象を寄せ書きにしてみたいという企画だった。
用紙の用意はどうしようかな、というところは宙ぶらりんのままだった。
当日、自己紹介のメッセージを書いた用紙を全員分配っている企画生の方が2人いた。
衝撃だった。この人たちは、企画を企画だけで終わらせずに、アクションも伴ってきた。
自分にはないものだった。

■昨日の自分に勝っていくんだよ

このnoteは、言葉の企画の課題の一つ。
講座を受けて感じたことについて、自分のことを交えてnoteに書くというもの。
ただ、私は期日に遅れてしまった。
それは、課題を大事なことと考えて心の宝箱に深くしまいこんでしまっていたから。
そして、人と比べてしまったから。

きっとほかの企画生みんなは、とてもできるに違いない。
私がnoteを書けるんだろうか。
そんな思いで、書きかけのnoteをずっと放置したままだった。
感動メモも私が言ってもしょうがないと思って提出できなかった。
そのうちに日常は恐ろしいほどに体力を奪っていく。

でも、逃げたくはない。
チラッとみたフェイスブックで阿部さんがほかの人にかけている言葉を思い出した。
人と比べるんじゃなく、昨日の自分に勝っていくんだよ。

遅れを出したことで迷惑をかけてしまって申し訳ないです。
でも、ギリギリのところで、逃げずに踏ん張りたい。

日常生活はたのしいし幸せだ。
でも、すでに間違いのない幸せならば、言葉に敏感ではなかったかもしれない。
コンプレックスがあったから、私は言葉の企画生になったのかもしれない。
そう思うと、コンプレックスは問題ではない。
抱え込んでしまったことがどうやらよくない。
本当に大事にするなら、コンプレックスを持ったまま、外にでていかなくちゃ。
可愛い子には旅をさせろという言葉があるけど、コンプレックスもきっとそうだ。

コンプレックスを変に大事にしすぎた。これからは、大事なコンプレックスには旅をさせよう。

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