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『はじまりのとき』セルフライナーノーツVol.4 「楽観主義的人生観」

みなさん、こんにちは!
ちょっと更新が滞り、ご無沙汰となってしまいました💦
この間数件のライブなどの準備と、それを終えた後の弛緩とのはざまで、、、まあ、その、要するにサボってしまいました。

さて、本日はアルバム4曲目についてのお話です。
今回のアルバムは13曲中10曲がオリジナル曲なのですが、内3曲のカバー曲の一つがこの「楽観主義的人生観」です。

話がいきなり横道に逸れますが、古い奴だとお思いでしょうがぁ〜私はつい最近まで所謂ガラケー持ちでして、便利すぎるスマホをよしとせずにおりました。ですが、コロナ禍でライブ遠征が無くなったことを機に重い腰を上げスマホに変えてみて、SNSも遅ればせながらですが発信するようになりました。それで昔の友人とのやり取りも増え、この曲の作者であり古い友人でもあるSSW矢舟テツローさんとも久しぶりに連絡を取り合うようになりました。怪我の功名というものでしょうか。

彼は20歳代当初から変わらず一貫したスタイルでマイペースにオリジナルアルバムを制作し、長く演奏活動をされてきました。やり取りする中で、彼のたくさんあるオリジナルの良い曲の中からぜひ一つカバーしようと思い立ち、選んだのがこの「楽観主義的人生観」でした。まさに今のコロナのご時世を反映したような内容の、ポジティブかつピリリとシニカルな面も感じられる愉快な曲です。

歌詞は、相談しながら原曲のものから私目線の言葉へと少し改編させて頂き、演奏アレンジは、小林創さんのピアノソロ導入部分をきっかけにパッと場面を転換、心を入れ替えるように楽観度合いが増していき、ソロ明けからはニューオリンズのリズムパターンへ。最終的にはさらに南下してラテン圏のリズムに突入、少し逆ギレ気味なくらいに盛り上がっていきエンディングを迎えます。

そう、コロナのために真っ先に打撃を受けている一つが音楽業界。その中でも懐深く良心の部分を支え、多様性を担っている分野のものがもしも衰退し、その結果大手資本のものだけになるようでは正直言って本当につまらない。それでは芸術のお先は真っ暗です。今回の録音では、そんな憤懣をポジティブに昇華し、楽しく笑い踊りながらも同時に泣いてもいるような、そんな不思議な演奏が録音されました。

リズムパターンについてはリハーサル段階からあれこれと尽きない試行錯誤を繰り返しました。それだけでリハーサルが終わってしまいそうなくらい、リズムの世界はとても奥深くて面白いものです。録音当日のスタジオにギロ(おもにラテン音楽で使用される民族楽器)を見つけたピアノの小林さんが、これも録音しようと、さすがですねー、即席で習得していました。そういう時の小林創さんは本当に大きな少年のようです🤣

矢舟さんから小西康陽さんの全面プロデュースによるソロアルバムが予定されているという素敵な知らせを受けたのもちょうどその頃。ピチカードファイブ時代からずっと敬愛してやまない小西さんとの作品、本当に良かったねーとこちらも嬉しくなりました。好きなスタイルをブレることなく一途に暖めてきた長年の活動に報いる素晴らしい作品。ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。

*矢舟テツロー「うた、ピアノ、ベース、ドラムス。」(2021年12月15日にリリース) 

桜満開の寒い春の雨の日曜に、以上お届けいたしました。
不定期に地道に書いて行きますので、
よろしければコメントなどもぜひお待ちしております。

それでは、また会う日まで。
さよなら、さよなら、さよなら〜!!!

アルバム『はじまりのとき』より
#04 「楽観主義的人生観」 作詞作曲:矢舟テツロー
アン・サリー : Vocal
小林創 : Piano、Percussions
新井健太郎 : Bass
蓑宮俊介: Drums、Percussions

『はじまりのとき』ダイジェスト試聴

アルバムご購入はこちら→ アンサリー公式オンラインショップ 


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