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「9.11.2001」の朝、世界が変わる瞬間に思ったこと。 そして、なぜ人類の危機は繰り返し起こるのだろうか?

あれから19年が経ち、またあの日が巡ってきた。

2001年9月11日の朝、私はアメリカ・サンディエゴにいた。
今では都市封鎖(ロックダウン)や国境封鎖に驚くことはないが、突然、帰国できなくなった衝撃の事態を正確に把握するのにしばらく時間がかかった。

ラジオの叫び声

その朝はいつもと違っていた。
目覚まし代わりにラジオから音楽流れるよう にセットしていたはずなのに、なぜかニュースが流れていた。

“エアプレイ ン” 、“ クラッシュ ”、”ボルケーノ”と 緊迫して興奮したアナウンサーの声から重大なことが起こったと感じ 、すぐさまテレビをつけた。

旅客機突入の衝撃

高層ビルから煙らしきものが出ている。次の瞬間、一機の飛行機が同じビルに突っ込んでいくのが見えた。
ニューヨークのワールドトレーディングセンタービルに旅客機2 機が突っ込んだようだ。ビルの上層階で炎と噴煙が立ち上っている。

今回の出張はメキシコの工場に行って、明後日には帰国する予定だった。 が、とりあえずアメリカ側のオフィスにレンタカーで向かうことにした。
いつもなら15分で着くところが、映画『トップガン』で有名なミラマー空軍基地の検問の影響で1時間かかった。

同僚の喪失感

オフィスに着くと、帰任する1ヶ月前まで一緒に働いていたアメリカ人の同僚の懐かしい顔が見えた。彼は軍隊出身の気さくな技術者だが彼の表情は蒼白で精気を失っていた。

同時多発テロは、ペンタゴンにも飛行機が突っ込んでかなりの軍事関係者にも犠牲者が出て、彼の同僚もいたのかも知れないと思うと話をすることができなかった。

世界の終焉を予感

最強の軍事大国の中枢がこんな容易く破壊されたことで、傲慢で誇り高きアメリカ人がこれほどまでに自信喪失になった衝撃と、メキシコ国境が封鎖される前にアメリカ側にいた安堵と、これから戦争が始まるかも知れない緊張が頭の中をぐるぐる回った。

別世界への帰還

それから2週間、毎日JALの現地予約デスクに電話をする日々が続いた。
東京本社からは、ファーストクラスでもいいから即刻帰国せよの指示だったが、飛行再開の目処が立たない。

やっと飛行禁止が解除となり、運良く最短日程のビジネスクラスで無事に日本に帰国することができた。その時点で、ハワイには約2万人の日本人観光客が帰国便の予約を待っていたと聞いた。

そして自宅に帰り、何度かテレビ番組で9 .1 1の報道特集を見ることがあったが 、あの時に感じた〝 特別な世界〟を思い出すことはなかった。

19年後の世界

そして2020年、人類は新たな危機にさらされている。
今度の敵も同時多発テロと同じように、全ての人を標的にして、いつどこで誰が犠牲者になるか、目に見えないころで、その恐怖は世界中に広がっている。

同時多発テロの背景には貧困や人種問題があった。そして今回は、森林破壊や急速な都市開発が引き金になったとも言われている。
どちらも、人類の経済発展と無関係ではないと考えられる。

ただし、19年前と違うのは、世界の大国は共通の敵に対して連携して戦うことより、自国民のためのワクチン開発に血眼になり、世界の覇権をかけて争っているのだ。

今後、戦略的ワクチン兵器とならないように願うばかりである。

ワクチン開発が成功して、WHOによる終息宣言がされた後には、どんな世界が待っているのだろうか? おそらく、多くの人は現在の〝 特別な世界〟を思い出すことはなくなっているだろう。

次の危機が人類に訪れるまでは‥‥

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