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アノニマスオは何者で何目的なのか?(生意気に前編)

アノニマスオが診断士界隈という極せまいコミュニティに登場して、どうやら3年が経過したらしい。当時はTwitter、現在はXから3周年を伝えられた。YouTubeの投稿履歴を見るともう少し古く、初回の投稿は2021年2月18日となっている。
当初のチャンネル名は「アノニマスオの裏補助金チャンネル」といい、主に補助金情報を伝えるものであった。当時は、クライアントのYouTubeチャンネルを運営するうえで、YouTubeのアルゴリズムを知りたいと考え、多数のチャンネルを平行して走らせていた。ほぼ泣かず飛ばすどころか視聴0回のチャンネルが多い中で、当時毎日のように問い合わせの電話があった「再構築補助金ってどうなの?」というテーマに対して、これならば多少の反応はあるのではと考えて立上げたものであった。
つまり、当初の目的はYouTubeのアルゴリズムを知りたいというのが「目的」であったのだ。再構築に対する世間の興味は、中小企業対策予算では未曽有の規模であった1兆円に比例するように高く、視聴数とチャンネル登録者数は伸びた。
何故あの姿かといえば、違法や脱法ではないが補助金の裏情報を伝えるうえで、関係各所に迷惑が掛からないようにと考えた結果、何か顔を隠す面が必要だと思った。面として色々検討したが、裏情報という怪しい響きとガイフォークスのマスクが頭の中でマッチした。名前は何かゴロの良いものをと思い、マスクからアノニマスをもじったものをと、車を運転しながら様々な名前を考えた記憶がある。結果、アノニマスとマスオという非対称なものの融合が気に入りアノニマスオと命名した。
アノニマスオの裏補助金チャンネルは、一定の伸びを見せ(とは言っても所謂YouTuberの方から見ればお遊びの領域ではあるが)、最大の視聴回数で約1500回、登録者数で約300名(登録者数の記憶は曖昧)程度まで成長した。ここまでくると、チャンネルの視聴者層やどこから来訪したかなどのインサイトにアクセスできるようになり、サムネ、タイトル、内容などを変化させることで、当初の目的であったアルゴリズムを知るという一定の役割を果たした。しかしながら、肝心のクライアント先でのYouTubeがことごとく閉鎖や非稼働になったことで、手元には「アノニマスオ」だけが残ることとなった。

アノニマスオの裏補助金チャンネルは、補助金の申請者ではなく補助金の支援者、所謂私の同業者や関連の人から支持を得ていた。役割を終えたので閉鎖しようかとも考えたが、「いつも楽しみにしています」というコメントをお世辞と分かっていても、「もし本当に楽しみにしていてくれたら申し訳ない」と思い、やめ時を見失った。
ただし、事務局問題等の再構築補助金のごたごたには少し辟易としてきたのもあり、趣旨替えをして続けることにした。支持してくれる層を絞り込み、現在のアノニマスオの裏診断協会が誕生した。この頃には、コロナ禍で対面交流ができない新規登録の診断士さんに少しでも業界情報を伝えられればという思いがあった。
何故ならば、私が独立した際に、様々な診断士の先輩に支えてもらった結果、今の私があり、診断士の中でそれを新しい人に伝えていくことが社会的使命であるように感じたからだ。平たく言えば奢られ逃げはカッコ悪いと思った。
裏補助金チャンネルから裏診断協会へと再構築を果たしたチャンネルは、当然ながら多くの既存チャンネル登録者層から拒絶され、新たなチャンネル登録者を得るという数字的には全く不動の期間を長く経過することとなる。
内容も施行錯誤を繰り返し、実際にガイフォークスの面を被りパーカーを被った私が実際に出演していた頃が初期、緑の大きなな膜を張りクロマキー編集をしていた。それも面倒になり静止画にしてみたりもした。投稿も毎日投稿をしていた時期もあれば、忙しく1カ月単位で放置することもあった。そう、今思えば目的を失ったチャンネルに私自身が意味を見出せなくなっていたのだろう。
その中で、3Dアバターが少しモチベーションを上げてくれた。YouTubeに現在のアノニマスオアバターが登場するのは、2022年10月30日のことだ。随分と前に感じる。2020年から2年程度はコロナのバタバタで時間間隔がややバグっている。アノニマスオを3Dアバター化したいというのは、私が得意とする思い付きの1つで、思いつくとやって見ないと気が済まない性格もあり、vroid studioでアバターを作成した。そこら試行錯誤でアバターを動かしたりなどをし、余計なことにVRにもハマり、cluster上に「居酒屋マスオ」を作成するに至った。気になる方はclusterのワールドで「居酒屋マスオ」を検索すると出てくる。せっかく作ったからとVRでのYouTube撮影を行い、さらに1人では物足りなく、もう1体のアシスタントとして中小企業支援AIのナビアさんを作成することになる。こういう無駄としか言えないことにしか、夢中になれないニート体質かつ中二病なのだ。
ただ、この方式には大きな弊害と思惑違いがあった。それは撮影が極めて面倒であり、かつPCに高負荷がかかりデータエラーも多かった。さらに、視聴者の方は私の趣味などどうでもよいということであった。実写であろうが、VRであろうが、音声のみであろうが、内容が伴えば関係ないということだ。ここで2度目のモチベーション低下。できないことができると急速に飽きるという性格もあるのかもしれない。3DアバターもVRワールドも「それなり」に作れたので満足してしまった。この辺が私の最も中途半端なところで、ここからunityを使いこなして3Dワールドを自由自在に操れるところまではいかないのだ。あくまでそれなり、それなりの人生。私のモチベーション低下とともに、更新頻度、視聴回数は低下一途を辿り、二度目の「もういっかな」が来た。時は2023年3月のこと。

この間の私個人のことを少し説明すると、2022年3月まで某支援機関で十数年にわたり所謂常設専門家を務めながら、他の公的支援を少しかじり、補助金や他の民民仕事を行うという形態で生きてきた。公的支援の足枷が外れたことで、匿名の意味もあまり感じなくはなったが、既にアノニマスオが一人歩きし始めていたことや、実名で宣伝や集客にSNSやYouTubeを利用する気もなかったので、特に実名も顔出しもいらないと思った。公的支援に少し触れると、16年の中小企業診断士人生で、中〇機構、よ〇ず支援、6次〇業化中央プランナー、国交省系外郭団体の派遣専門家などを経験したが、2022年3月で一切の契約が無くなったことを機に、向こう10年は公的支援には手を染めないと決めた。まあ、これだけ動画で悪口を言っていれば、頼んでも採用されることはないと思うが。公的支援の話題は尽きないが、今回のテーマではないので、リクエストがあれば、また別の機会にでも文字にしたいと思う。


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