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幻のコミック「メギド7200」を君は知っているか!?

 メギドと言えば突拍子もない企画である。古くはリアルブネや、メギどら焼きといったものがあり近年なら突如公開された筋肉ファイアPVやリアルガルドブレンドなどあるだろう。そういう企画中で印象深いものと言えばアニメギドである。本編とはズレたキャラたちにプレイヤーは良くも悪くも笑いを呼び、更新が停止してしまった。実は似たような時期にもう一つ更新が止まってしまったメギド企画があることをご存じだろうか?せっかくの三周年なのでそれを覚えている限り語ろう。

メギド7200

 バラムのジョークのようなタイトルだが、「メギド7200」とはマンガボックスで連載された漫画である。
 マンガボックスでメギドと聞いて古参プレイヤーならメギド72の漫画が連載されていたことを思い出すであろう。2017年11月頃に連載されていたメギドのコミカライズである。

 7200とこの漫画版に繋がりや作者が同じといったことはないが、同じ媒体で連載したのは72が連載していたのと関係があるだろう。ただ厄介なことに72は読めるのに7200のほうは跡形もなく消滅しているのである。一体なぜそうなったのかわからないが、このまま語らずにしておくのも惜しい。今から書くあらすじや感想は当時の記憶と検索して出てくる断片的な情報を繋ぎ合わせたものになるが、覚えている限りを書こう。それゆえに間違っていることもあるだろうがご容赦いただきたい。

第一話

 かつて閉鎖された巨大工場のすぐそばに作られた新興都市目木市。新たな街を作りかつての工場を蘇らせるという話だったが、地盤の問題が見つかり調査に時間がかかるということで、中途半端に修繕された工場が放置されていた。
 いつしか工場にはアウトローたちが入り込むようになった。ここには、いると傷の治りが早くなったり、身体能力が上がったりする場所があり、スポットと呼ばれた。そこにアウトローたちは自然と集まり、チームを組み、他のスポットを奪おうと戦いを始めた。
 スポットに長くいるものは、そこから離れてもしばらく身体能力が上がる。そして中には超能力とでもいうべき恐るべき力を発揮するものもいた。そういう並外れた力を持つものはいつの間にか悪魔と呼ばれ、悪魔になったものはインスピレーションのまま悪魔の名前を名乗り始めた。
 ある日、弱小チームプルソンと強豪チームガープのスポットをかけた一騎打ちが行われた。同じ悪魔同士でも強力なスポットを持つガープのほうが圧倒的に強い。もはやプルソンの負けかと思われた。だが突如プルソンの姿が悪魔じみた姿になり暴れ出した。

 一話は元強豪に所属で独立して勢力の拡大を狙っているガープと高校の部活的な緩いノリのプルソンの激突までである。
 世界観の説明とバトル+悪魔化までを結構巻きで描いてるため、工場が一体何の工場だとか、他のチームについてはよくわからない。町一つ分ぐらい大きい工場だが現実にある日本最大の工場も町一つ分ぐらいあり、鉄鋼業ということなので、この工場も鉄鋼業なのかもしれない。
 最初読んだときビルの並ぶ街のすぐ近くに巨大工場に珍妙な光景だなぁと思ったり、不良バトルものっぽくて何だこれと思っていたがゲームと同じデザインでメギトと化してくれて結構ワクワクした覚えがある。
 気になった所にキャラデザが本編と近いものの実写じみてるところがある点。劇画とは言わないがリアルよりで、ガープはブラジルと日本のハーフといった顔立ちでゲームと特徴は似ているが印象はかなり違う。プルソンはイキっている高校生感がアリアリと出てて結構ムカつく顔である。
 チョコチョコ気になる点があるもののバトルの行方となぜプルソンがメギドになったのか結構期待して次の話を待っていた。

第二話

 悪魔と呼ばれるガープであっても実際に悪魔ではない。鋼鉄の魔人と化したプルソンに少しづつ追い詰められていく。それでも退くことはなくガープは全力の一撃を叩きつけるがプルソンは転倒しただけでまったく堪えていなかった。ガープは力尽きもはや殴られるままだった。
 プルソンの仲間たちもこれ以上はマズいと止めに入るがプルソンは誰かれ構わず襲いだした。両チームが束になってもだれも止められず、このままだと工業地帯の外に出てしまう。
 その時腕に呪いを思わせるようなイレズミ。そしてフードを被った黒衣の男が現れた。その男がプルソンに手を掲げると全身が痺れたように止まり、やがて人の形に戻った。
 仲間に抱えられたガープは黒衣の男に何者だと尋ねる。
「ソロモン」
 男は短く答え、上空を見る。そこにはドローンが飛んでいた。ドローンの映像を見る眼鏡をかけた女性が「役者は揃ったね、これで全てが始められる」そうニヤニヤするのだった。

 話はバトル重点。皆川亮二を思わせるダイナミックなアクションは中々読ませる。暴れまわるプルソンに対して、動揺しながらも関節や頭など攻撃が通りそうな部分を諦めずにせめていくガープがスキだ。
 今回で出てきたソロモンだけど、オープニングの悪い顔のソロモンをベースにした雰囲気がある。謎めいて不敵に笑う。
 謎の女性は名前は出てこなかったが、メガネとロングヘアーからアスタロトが元だろうか?ソロモンと謎の組織っぽいのが出て次も気になるところ。

第三話

 ガープが病院送りになり、プルソンが悪魔の姿になったことはアウトローたちに瞬く間に広がった
 この工場地帯は元は神社や古墳があった、パワースポットで呪いがいるものたちに振りかかってるだとか、この街に住む際行われる生体認証用チップを埋め込む注射に人体改造用のデータが組み込まれているなど様々な噂が飛び交った
 中でも特に興味を持たれたのがソロモンという男。あの後立ち去りいずこへと消えてしまった。おそらくこの件について深く知っているはず、悪魔化を自在に操れるのならチームの戦力は大幅に上がる。各チームの長たちは仲間たちに捜査にあたらせた。
 その頃ドローンを操っていた女性の元にスーツを着た男が尋ねに来た。データの方がどうだったかと。思った通りのデータが出た、なぜ最初に目覚めたのが弱小だったプルソンだったのかについては詳しく調べる必要があるが、社長の唱えている魂の進化による肉体の強化は現実に可能だと証明されたと興奮気味にまくしたてる。
 一通り話を聞いた男は神気取りの奴らが唱える機械化による進化より優れたことを証明していかなければ、いつかの未来のために。そう言い残しさっていた。
 一方その頃人気のない通りを歩くソロモン。そこに特攻服をきた女が立ちふさがった。
「アンタソロモンってやつだろ?面貸せよ」
 女が構えるとソロモンは手のひらを広げ突き出した。

 ざわめくアウトローたちに、謎の組織の怪しい会話、そして再び現れるソロモンと物語が一気に動き出したことを感じる3話。アウトローたちの絵ははっきりしないものが多いが、釘バットを持っているものだったり、アフロだったり、アイツかな?と想像させるものが多い。
 スーツの男は顔が黒く、しゃべり方にも特徴がないため元ネタがあるのかないのかわからないが、神気取りと機械とのセリフからハルマらしき勢力がいることにわくわくする。
 そしてラストのソロモン、特攻服の女は後ろ姿だけだが、ほぼエリゴスのことだろう。ゲームのソロモンは戦闘力はほぼないが、このソロモンは明らかに構えを取っている。一体どう戦うのか?そんな疑問が渦巻く中更新はここで止まってしまった。
 神気取りのやつらとはハルマのことかなのか、魂の進化とはなんなのか疑問は尽きない。7200とはなんなのかもわからず終わってしまった。
 ただ予想できることはある。Rセーレのメギドのストーリーを見たことあるだろうか?

予想

 Rセーレの話は古代文明を掘り出す話だ。宇宙船、と思わていたものは実はトイレだったとわかる脱力した話なのだが、どうもこのトイレ現在の簡易トイレに似たもののようだ。メギドの世界には現代社会と思われるものがかつてあったと推測される。
 そうすると一つ、思いつくものがある7200とは本編より7200年前の過去ではないだろうか。7200年前というと今の日本で例えるなら縄文時代ぐらいである。縄文土器など普通にみかけることを思うとかつての文明の跡が見つからないことに不思議と思うかもしれない。しかしかつてのハルマとメギドの大戦で地表にあるものはほぼ消滅してしまったと考えれば自然である。
 そのほかに気になる点、メギドはなおざりな名前が多い一方で仲間になるメギドや重要メギドはしっかりと名のある悪魔の名前が付いている。なぜそんなことが起こるのか?私の考えでは、かつて現代の悪魔から名前を取って作られた悪魔たちがいた。それらが彼の世界へと帰り、本編で再び目覚め同じ名前を名乗ったと。
 マンガを見るに悪魔と呼ばれた者たちは自然と悪魔の名前を名乗るようになる。これは明らかに意図したものだろう。仕組みと理由は不明だが、知られる悪魔の名前を名乗るのが重要であるのかもしれない。名前が重要という話は世界中に転がっている。
 7200とは本編で出来た彼の世界が出るまでの話であろう。ただこの漫画やっていた時期はアニメギドと同じ2019年、この頃は7章が始まった時期であり、まだ彼の世界という言葉すらなかった頃である。かつてベルセルクで物語の核心を語りすぎとコミック未収録となった話があった。もしかするとこの漫画もまだ序盤だが物語の核心に迫ると削除されたのかもしれない。他にもアニメギドで監修が甘いと騒がれた以上、十分な監修が不可能として停止させられたのかもしれない。今では真相は闇の中だ。

最後に

 最近では大罪同盟の解散に至るまでの過去が明らかになり、メギドの秘密が次々と解き明かされている。早すぎたとはいえ、メギドの核心に迫るかもしれない作品が削除されたままなのが非常に惜しいのだ。世の中には様々な事情があるゆえ新作を作れと軽々しくはいえない。だが連載された分は復活させて、こんな漫画あったとだけは明らかにしてほしい。読まれることこそ漫画の個を示す方法なのだから。
 以上でメギド7200のことは締めよう。今年でメギド4周年、これかもメギドが続いていき5周年、6周年と続いていくことを願ってやまない。メギド4周年おめでとう!






オマケ

 毎年騙して悪いがメギド7200など存在しない。何故か毎年書いているメギド幻覚記事である。


 今年はなにを書こうか迷っていた。前の記事ではケータイメギドなんて書いたが当時のケータイゲームサイトについてよく知らなかったので幻覚を見るが難しかったのだ。

 だが質の高い幻覚たちを見て、やはりやらねばと奮起。たまたま漫画版メギドを見てコレだと思い至ったのだ。メギドには現代を示す跡があり、なおざりな名前の中に知られる悪魔、この二つを軸によくありがちな組織の意図して作られた街を組み合わせて完成した。メギドはSF作品をよく参考にしてるというのでそこらへんも取り込めれば良かったのだが、あまりそちらに明るくないのでちょっと入れられなかった。次回の課題である。
 さて来年はどうするか完全に未定である。小説版メギドとか、謎のメギドグッズとか思いつくものはあれど、実際に形なるかどうかは不明だ。次こそだめかもしれない。だが幻覚というのは自由なものだ。全く想像のしないところからアイディアが舞い降り形を成すかもしれない。来年のことを言えば鬼が笑う。メギドの世界に鬼がいるかどうか不明だが来年のことは来年の自分にまかせよう
 それではあらためましてメギド4周年おめでとう!5周年も待ってるよ!

さぽーとすると映画館にいくかいすうが増えます