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女子中長距離・田中希実選手への期待と展望

 今や誰もが認める日本女子陸上界の至宝・田中希実のコーチである父・健智さんへのインタビュー記事です⤵


 日本人がいつもそうであるように、国内外で結果を出す中長距離選手に対し、

「早くマラソンを走る姿が見たい❢」

という希望は、確実に田中選手にもあります。

 ただ先の記事で健智さんは、

「(田中選手は)5000㍍までしか通用しない」

という声があることも打ち明けています。

 さる1月の都道府県対抗女子駅伝2区。

 この区間は4キロという短い区間ながら19人抜きという快挙を遂げた田中選手の走りを見て、

「まるで4キロでも長いのではないか❓」

と心配になるほどのバネ(脚力)が印象に残りました。

 たしかに田中選手は、現時点でも一番適正のある距離はトラックの1500㍍であると僕は思います。

 「5000㍍までしか通用しない」

という声が本当だとしたら、僕のような見方をする人が、

「田中選手の素質・天性から判断すると...」

と捉えているのかもしれませんね。


 僕個人はそんなネガティブに考えるところは一つもありませんが、

「焦らず着実に10000㍍・マラソンへ移行してほしい。

ただし『本人の意向が第1』で❢」

という考えです。


 健智さんが考える「キャリアプラン」は基本非の打ち所がありません❢

 おそらく現時点で5000㍍までについてはそれなりの結果を収めた段階と捉え、今年のパリ五輪後のしかるべき時期に10000㍍、そしていずれマラソンへの移行を図るのではないかと思います。

 勝手な欲を言えば、本格移行前に長らく破られていない800㍍の日本記録を破ってほしいなぁと思います🙏

 時期的にはパリ五輪後が最適かと♪

 この種目の日本記録は杉森美保さんが2005年の日本選手権でマークした2分00秒45 。

 つまり、日本記録更新はほぼ

「400㍍(一周)1分切り」

となるわけです。


 今の日本女子選手で20年近く破られていないこの記録に挑める選手は田中選手を置いてあまり見当たらず、かつ

「400㍍60秒(前後)」

で800㍍(2周)を走り切れる地力は田中選手の今後への大きなアドバンテージになると思います。


 そして10000㍍、さらにはマラソンへの挑戦ですが、こちらにはランニングフォームに関わらず、身体の使い方全般の変化が必要でしょう。

 それはコーチである健智さんの専門ですから問題ないと思いますが、僕が何よりお父さんのインタビューで印象に残ったのが、ご両親とも

「競技力以上に性格が結果に出てしまうスポーツがマラソン」

と語っていた点です。

 マラソンって生半可な気持ちでスタートラインに立てるレースではないことは疑いようがありません。

 いくら田中選手であろうとも、コーチであり、かつ親でもある健智さんにとってはマラソンにそびえる

「高い壁」の存在を無視できません。


 失礼なたとえかもしれませんが、男子の過去2回のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ 2019年・2023年)。

 いずれのレースも集団から大きく飛び出した選手がいましたが、ご存知の通りその二人の選手の終盤からゴールまでの走りは全く対象的でした。

 また藤原新さんのように、自らのマラソンレースは

「0点か100点(だった)」と自認する方もいますし💦

 一言では言い切れませんが、たしかに「性格」がマラソンに与える影響は計り知れません。

 田中希実選手には是非広い視点で一つ一つ課題をクリアにされていき、多少時間はかかろうとも、世界との差を大きく縮めるマラソンレースを「魅せて欲しい」ものです❣

 いずれ世界記録が「サブテン(2時間10分切り)」なんて時代が来るかもしれませんが、そこまでをも見据えられる下地を今から少しずつ作って欲しいものです💪

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