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フランスの蚤の市からライブ配信

私の職業はアンティーク雑貨のバイヤーで、アンティーク市などで仕入れたものを日本のお客様に向けてお届けしております。
アンティークレースや刺繍リネンを多く扱っております。Instagramをチラッと見ていただけたら一見でなるほど、とわかっていただける世界観だと思います。

そんな私が最近毎週の習慣としている蚤の市からのライブ配信。
Instagramのライブ機能を利用してフランスLyonの蚤の市から現地の賑わいの中をお散歩する映像を配信してます。
実際に気になるものを手に取って吟味したり、値切ったり買い占めたりしてますので、ガラクタの山からお宝を掘り当てる瞬間を目撃してみたい人はぜひ視聴参加してみてください。

https://www.instagram.com/pinoaya/

最初は月イチ更新だった蚤の市からのライブ配信ですが、ここ数か月は週一イチで毎週日曜日に配信しています。
有名人でもインフルエンサーでもない私がライブ配信を続ける理由や始めたきっかけ、そして楽しんでもらうための工夫や試行錯誤など記録したいと思います。

コロナ鬱きっかけで始めたインスタライブ

さて、私がこのインスタライブを始めたのは、2020年の初夏だったと思います。
コロナ禍で厳しい外出制限が出されたフランスで、仕事場である蚤の市も閉鎖され配送機関も機能せず…数週間で終了すると思っていた騒動が想像以上に長引いて、すっかり未来が分からなくなり混乱した精神状態で毎日を過ごしていました。
毎年夏休みの恒例にしている大阪の実家への帰省も叶いそうもなく、仕事どころか生きていく道筋を見失って虚無な暮らしになっていました。

そんな明らかにこれまでと違った抜け殻のような私を心配してくれた友人がおりまして、なんと彼女のアドバイスが「インスタライブしてみたら?」という、その時の私にとっては青天の霹靂なものでした。
有名人でもない自分のようなものが大衆に向けて一体何を発信すればよいの?そもそもモチベの上がらない時にインスタライブって効果的なの?などいろんな種類の「?」が脳内を飛び交いました。

しかし「友人からの助言は否定する前に一度は試す」というのが私のポリシー。やらない前から全否定することはしたくありませんでした。ちょうどそのタイミングで外出や営業の規制が緩くなり活動の場である蚤の市が再開したというのもあり、一度やってみようという事になりました。

当時Instagramでフォローしてくださってる方が6000~7000人程度だったと思いますが、ライブとなると多くても10人くらいの視聴があれば良い方かな?と考えてました。
とはいえ、どうせやるからには蚤の市に興味を持ってほしいという思いもあり、2・3日前からインスタライブの予告告知を流したりPRも少しはしたように思います。顔出しはする予定ではなかったものの、それでもうまく話せなかったりしたらどうしようと前日はそわそわしたのを覚えています。

一瞬で消えた緊張と溢れる楽しさ

そんなこんなで初めての蚤の市からのライブ配信にチャレンジしたのですが、最初の開始ボタンを押してしまえば意外にも緊張は嘘のように消え去りました。
元々”ホーム”でもある勝手知ったる地元の蚤の市ですので、自然に巡れたのかもしれません。顔見知りの売主さんたちに「電話中かい?」などと聞かれながらそれでも普段とさほど変わらない巡回風景をお届けできたのではないかと思います。

そして自分でも意外だったのですがこのライブ配信、とっても楽しかったのです。見てくださる方がハート♡をたくさん送ってくれたり、手に取るものに対して「かわいい~」とコメントくださったり。仕入れ目的だと一人で黙々とで早足巡回するのですが、ライブをしている時はまるで同伴者がいるかのようにのんびりと巡ることができました。

さらに意外だったのが数名の視聴者が訪れてくれたら大成功、と目標立てていたにもかかわらず、その初回のライブ配信に常時50名以上もの方が視聴してくださっていたという事実。最終的には延べ200人ほどの方が見てくださっていたようでした。
こんな何者でもない私のグダグダ感の否めないライブ配信に興味を持ってくれた人がいたという事実が、それまでどうやっても上がらなかったモチベーションを高くしてくれたことはいうまでもありません。

同伴者の存在と毎週配信する意味

しばらくは月に一度程度の頻度で蚤の市からライブ配信を続けていたのですが、屋外からのライブという事もあり回線状態が不安定で予定していた配信を中止にしたりというトラブルもありました。
ついつい長引いてバッテリーが切れてしまったことも。
不慣れが故の失敗をいろいろと経験しつつも、心優しい視聴者様に励まされ応援のコメントをいただき、仕事でもないというのに優先的に時間を割き、一度もやめようとは思いませんでした。

2021年に入りしばらくしたころ、蚤の市からライブ配信は少しずつ形を変え始めました。
複数人でライブ配信できるという新機能を使って、オンラインで同伴してもらう形で「一緒に巡る蚤の市」というやり方にチャレンジしてみたのです。
前もって「コラボしましょう」とお誘いして、時差を考えて予定を合わせてライブ配信に参加していただきました。
このコラボ機能を使えばお相手の声が聞こえるのでより「一緒に巡ってる感」が体験できました。
コラボ相手の方と「これ可愛いね♡いくらだったら買いだと思う?」などワイワイ話しながらその場で価格交渉して購入したり見送ったり、リアルなお買い物を楽しんでるみたいだと喜んでいただいたのは言うまでもありませんが、そのリアルなお買い物を見るのが楽しいという視聴者さんの声も少なからずあったのが印象的でした。

またコラボはいろんな分野の方に参加していただいており、普段自分の仕事として仕入れをするものをは全く別分野のアイテムを見るのが何とも興味深く、私にとっては学びの多い経験となってます。
アンティークバイヤーと名乗ってはおりますが、専門分野以外のものはすべてに精通しているわけではなく歴史や時代背景、その他の知識は意外と乏しかったりします。
雑貨、紙のものやカメラ周りのアイテムなど普段は見かけてもスルーしているようなものを手に取ってじっくりと眺め、その分野の専門家や愛好家さんの説明を聞かせていただき、また現在の日本での入手が難しかったり意外と販売されているなどというおまけ情報もいただいてます。

蚤の市のライブ配信をする理由

最初はなんとなく試し始めたライブ配信ですが、今はすっかり週のルーティーンでありライフワークとなっています。
時折、ライブコマースの様にライブでリクエストを受けて購入する販売用の配信だと思われる方もいらっしゃるのですが、今のところそのような販売も集客も目的としておらず、完全なエンターテイメントとして配信しています。

実際にフランスではブロカント(蚤の市)の愛好家も多く、TVプログラムで蚤の市を散策しながら豆知識のレクチャーを聞けるようなものもあります。
Youtubeで見られる番組はフランス語ですが雰囲気を楽しめておすすめです♪

回を重ねるごとに試聴参加してくださる方が増えてきて、楽しみにしているとのメッセージをいただくことも増えました。
蚤の市は私にとっては「職場」で日常的な風景なのですが、多くの方にとってはまだまだ新鮮味のある光景なのですね。
コロナ禍で海外旅行をするのが難しい昨今ですのでバーチャル旅行のようなサービスも多く発足されなかなかの人気だと聞きます。
そんなおうち時間の新しい楽しみ方として見ていただけたら嬉しいです。

今後の蚤の市ライブ配信の展望と予定

今のところ蚤ぶらしてお買い物してそれを配信しているのですが、今後も同様のスタイルで続けていきたいと考えています。
個性豊かな同伴者さんとのコラボ配信も続けて行けたらと思っています。
特に自分がまだ詳しくない分野のアイテムを探している人とご一緒できる機会があればぜひお願いしたいです。

インスタライブの機能が追加されたら、それを利用してまた新たな展開ができるかもという期待もあったりします。

ちなみにライブ動画は後日編集してyoutubeにて公開しています。
IGTVに残して完結させても良かったのですが、別媒体を利用することでより多くの人の目に留まる可能性を期待しています。
編集作業に手間取って、更新がやや滞っておりますがよかったら登録してください。

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毎週日曜日の日本時間15時・16時頃から、フランスの蚤の市より配信しておりますので、お時間ある方はぜひ視聴参加してくださいね♪
Instagram:@pinoaya

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