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ネコとうさぎ

昔、北海道の実家で両親が飼っていたねことうさぎです。
来年はうさぎ年ですが、いまからもう、15年以上も前の懐かしい写真を思い返します。

ねこは、もともとおそらく捨てられた野良ネコだったのが、餌をもらいにきて、可愛がる父親になついて家に出入りしているうちに、家ネコ扱いになり、アカベエといいました。うさぎは、たまたまひょんなことから、捨てられて実家の前庭に出没したのを、これも動物にとても優しい父親が救助して育て、チビと呼んでました。普通だったら、ネコがうさぎを襲うのではと、とても心配になりますが、そんなことは一切なく、ふたりともほのぼのとのんびりくらしていました。

アカベエは太り気味で、温厚な性格ながらもたくましく、他の野良猫との闘いで、酷い傷を負うことも多々ありました。チビの方は人見知りで怖がりで、だいたい物陰に隠れて静かにしています。知らない人が来るとひっそり身を潜めますが、家族だけの時は、時折楽しそうに走り回ったり、安心するのでしょう。アカベエとチビは、お互いを尊重しあっているようでした。

居間のひだまりで、ごろりと寝てしまう茶と白のアカベエ、横を通り過ぎる黒と白のチビの姿。ネコとうさぎの不思議な同居生活には、ほのかな悠久の時間が流れているようでした。なんとも清々しく心あたたまる小動物の情景に、自然界の恩寵を感じてなりません。ふたりとも、もうこの世にはいません、きっと別次元で仲良く暮らしていることでしょう。


アカベエ
チビ
のどかなくらし


熊の木彫りにご挨拶

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