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美容室でビックリ in Sweden🇸🇪

こんにちは、スウェーデン在住のあんずです!
我が家の長男11歳は、アスペルガー症候群(ASD)と強迫性障害があり、noteでは我が家の日常を綴っています😊


今回のお話は、以前美容室で経験した「日本ではありえない!」という出来事をご紹介したいと思います。


ある日息子の髪がかなり伸びていたので、買い物帰りに駅近くにあった美容室に連れていきました。その時はまだ息子は行きつけの美容室はなく、たまたま近くを通ったので、そこに行ってみることに。


担当してくれたのは、筋肉ムッキムキの男性。
スウェーデン人ではなく、ちょっと意思疎通が難しかったのですが、切って欲しい髪型を説明すると「オッケー!ノー・プロブレム!」と言ってくれました。


その方、はちきれんばかりにタイトなTシャツを着ていたため、筋肉がより一層目立っており、「凄い鍛えてるんだな」と一目で解るような感じ。


そして手際よくバリカンを手に取り、慣れた手付きで息子の髪を剃り始めました。息子はもうちょっとで結べるほど長くなっており、まずは左半分からウィ〜ンと剃っていると、美容師さんのポケットから陽気な音楽が流れてきました。


お客さんからの電話かな?などと思っていると「おっと、時間だ」と言い、バリカンを置いて私と息子に「プロテインを飲んでくるから、ちょっと待ってて」と言って、奥の部屋へ消えていきました。


「え?!プロテイン?!今髪切ってるのに?!」と私と息子はとにかくびっくり(@_@;)


ぱっと息子に目をやると、左半分だけ雑に剃られた、なんとも笑いがこみ上げてくる状態で座っており、明らかに不安そうな息子に「すぐ戻ってくるよ」と励ましました。


ところが、15分待っても彼は戻ってこないので、そばにいたスタッフに尋ねると「ああ、プロテイン飲みにいったんじゃない?あの人トレーニングか趣味でいつものことよ」と気にする気配は全くない様子。


プロテインはいつものことなのか・・・
だからあの風貌だったのね、とすぐに納得しました。


同僚たちも知っているのに、店長も誰も注意しないのか・・・と唖然とする私。


日本なら、髪を切っている最中に「おっと、すいませんプロテインの時間なんで」などと言って、そこからいなくなる美容師さんなんて、絶対いないですよね?!


そして約20分たったころ、ようやく彼は戻ってきたのですが、私もイラついていたのでつい「プロテインが何よりも大事なんですねえ。かなり待ちましたけど?」などと、嫌味を言ってしまいました(汗)


すると彼は「おっ!話がわかるねアンタ。そうさ、オレの優先順位一位はプロテインと筋トレ、そして彼女、最後に仕事かな、ワッハッハ〜」とバリカンを持ち上げながら、豪快に笑い始めました・・・


でもプロテイン飲むだけなら数分で終わるのでは?まさか筋トレまでしていたのか?という私の心の声が聞こえたのか「プロテイン飲んでたら彼女から電話があってさ、ほら彼女を怒らせると厄介だろう?だから彼女からの電話は必ず出るようにしてるんだよ。ワッハッハ〜!」とまたも豪快に笑う美容師。


ああそうか、彼は全く悪いとは思ってないんだなと、そこで解りました😂 そう、彼には悪気は全くないんです。


その後きちんと髪を切ってもらい、会計のときにもしかして「待たせてごめんね、割引するよ」くらいあるかな~と思っていたのですが、全くありませんでした…


全く悪いとも思ってないのは解りましたし、言い合うのも疲れるだけなので、素早く会計し息子と家路へ向かいました。


これは、後日スウェーデンで働いている日本人の美容師さんから聞いたのですが、スウェーデンの美容師は、フリーランスが多いらしく、その美容師本人がオーナーなので、苦情があっても上司がいないということが、よくあるようです。


息子を担当した人も、おそらくそうだったと思われます。なので、苦情を言いたくても、言える人は彼になってしまうので、意味がないんですよね。悪いと思ってないようですし。


日本の美容室なら「そんな理由で客を待たせるなんて、とんでもない!」と苦情が殺到しそうですが、ここは移民大国スウェーデン。


スウェーデンは、移民を大量に受け入れており、現在では人口の約20%が、海外から移住してきた人と言われています。


国によって常識が異なるため、日本又はスウェーデンの当たり前が、そうではないことが良くあります。


息子を担当したこの美容師さんが、どこの国から来たのかはわかりませんが、きっと彼らの国では接客中に、プロテインを飲むためいなくなったり、客を待たせてプライベートな電話をすることは、おかしいことではないのかもしれません。


日本で生まれ育った私も、スウェーデンに来たばかりのころは、些細なことでいちいちイライラしていたのですが、私も外国人ですのでスウェーデンに来たからには、慣れなければと自分に言い聞かせ、最近やっと良い意味で穏やかに過ごせるようになりました😂


なので、数年ぶりに日本に戻ると「そんな、気を使わないでください!」と店員さんたちに申し訳ない気持ちになります。


最近では日本でも「お客様は神様」的な精神が、以前より減ってきていると聞きますし、どの国でも双方が気持ちよくお買い物できるのが一番ですね!


ちなみに、このプロテイン美容室へはあれから行っておらず、これからも行くことはないですね😂


今回は、この辺で🤗
それではまた、次回!


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