青月花

大学生 自己顕示欲の狭間で

青月花

大学生 自己顕示欲の狭間で

最近の記事

とくべつ

好きだとか大切だとか言葉にするなんて馬鹿らしいほどの執着心をかくして隠して、自分の中で煮込む。 僕たちは地球と一緒、表だけは冷えていて、なかみはどろどろだ。 どろどろになってもなお、みせないように、みえないように、ひたすらに蓋をして、いつだって執着なんてしてないと、手放していくふりだけが上手くなる。 だって君には君の世界があることを、君の世界の中に特別があることを、僕は知っている。僕にとっての特別は君だけど、君の世界で僕が特別でないことを知ってしまったら、認めてしまっ

    • 冬、夢

      朝、冬は早く目覚めると暗くて、起きる時間を間違えたのではないかといつも不安になる。昨日早く寝ただけなのに、どうしてだか嫌な夢をみたよ、どんな夢だったかはおぼえてないけど。 君も見てたりするんじゃない?はっと目が覚めて気づく現実のどうしようもなさにほっとして、 また、1日が始まる。 鏡に映った腫れぼったい瞼、冷たい水で少し薄めて、鎧を纏うように化粧をする。自分の顔は好きになれないけど今日のアイシャドウは可愛い、その可愛いという主観が今日の私を強くする。ここまでくれば

      • ゆたかさと優越感

        優しさの裏側にある優越感に気づいてしまったから、人に笑えなくなって、自分を狭い檻に閉じ込めた。やさしい、優しい、易しい。優しさを向けるのはた易い。可哀想って思ったらいいだけだもの。可哀想だからやさしくしてあげなきゃって、結びついた関係性、人には言えず、こころに幽閉した。 言葉は普遍的になればなるほど薄っぺらくなって、それまでわたしがみていたあざやかな世界は何処かへ消えてしまう。言葉によってつなぎとめられている関係性なんてないのと一緒だよ。「好き」って言葉に出す前にあなたに

        • 終着

          時間は有限だからいつだってものごとにはさよならがあって、君がひとつのことに執着しないのも仕方のないことだと思うんだ。 私たちはいつだって先をみているから明日になれば今日のことは忘れてしまうだろうし、いつか過去をすてて新しい場所に立つだろう。それはすごく自然なことで気付けばみんな過去なんてなかったかのようにいつもどおりの日常を過ごしているはずだ。じゃあそのいつもどおりはどこからきたんだろうね?いつか死んでいくその日まで、変わらないものなんて何ひとつないのに、今日もみんないつもど

        とくべつ

          さいのう

          夢は眠るときにみるものだから夢なんてもたなくていいし、自分の才能だってわからなくていいよ。雑踏の中で君だけが立ち止まっていたとしても、それは大したことじゃない。 通りすがり、お互いにお前は何者だと囁きあっては答えられずに逃げていくこの世界で、人々は皆立ち止まった瞬間に飲み込まれてしまうと信じて 今日もせわしなく歩いたり、走ったりしている。 おととい、あの人がいなくなったらしい。理由は立ち止まってしまったからです。 どこからともなく漂ってきた噂は風にのって今日も君の周りを取

          さいのう

          不完全、そして変形

          私は私だから、私が私であることに誰の許可だっていらないよ、だけど私が私であるために私は誰かの許可が欲しい。 言葉によって切り取られて認識されたもの以外になんの価値があるのだろう。どんなに頑張って表現したところで、私はこういう人間ですって結局のところ言葉がないと理解できないんでしょう?夜、一人で白い息と共に吐きだす私はいつだって不完全、でもそんな私を誰も知らない。朝、靄に包まれて吸い込む、新しい私を誰も知らない。昼、太陽の下でただそこに佇む、私の表面だけが私の全て。あなただっ

          不完全、そして変形

          盲目

          いくら寝ても眠いのは寝るというか刹那的な快楽に飲み込まれているからで君が抗えるものなんて何ひとつもないよ。言葉が溢れてくるのも同じ。君の自己顕示欲が誰かに読んでもらえることを快感だと思っているから君はこうして言葉を紡ぐんだ。言葉で表されていく君はその快楽のためだけに過剰に過激になって、丸裸になった時、そんなものに価値なんてなかったって思い知るんだ。丸裸になった君はいつか肉すらなくなってすかすかの骨だけを地上に残す、その時まで僕の居場所は君の隣。 僕は君が好きだ。 君が脆

          にばんせんじ

          既成の言葉しかないからわたしの表現はいつだって二番煎じで、目新しいものなんて一つもないよ。あの子の言葉はいつだって新しい、同じ世界にいるのに見えてる世界は違うんだから嫌になっちゃうな。同じように見えてたらあの人が死ぬこともなく、みんな笑っていたかもしれない。かもしれないかもしれない、if の世界が大好きだ。絶対なんてひとつもないけど事実は幾つでもあるね。 わたしを見て欲しい。わたしのことなんて知らなくていいからわたしを見て、わたしから吐き出されるものたちを褒めてほしい。明日に

          にばんせんじ

          冬、夜

          どうしてかはわからないけど、泣いてただ泣いてすっきりしたい夜が私にはあって、そういう時は涙じゃなくて嗚咽が溢れて欲しい。私にとって人の前で泣くのはすごく珍しいことだけどそうしたいと思うときがあるし、多分そういう時は人のぬくもりだけを求めてる。誰でもいい、って言えるよ。自分のことが大事じゃないわけじゃない、でも、自分を保つためにそこでどうしても守りたいものなんてないんじゃないの?だから誰でもいい誰でもいい。わたしの負の感情が泣くこと以外によって発散されていくのならきっとこんなに