制作余話#8「十二月二十四日の雪」編

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書ききった作品の振り返りや裏話的なあれをあれする制作余話。
前回と打って変わって今回は完全なネタ作品ですね。表題の通り「十二月二十四日の雪」を振り返っていきます。

はじめに

その前に余談になりますが、この記事を書く前日に事件が起こりました。カクヨムにて投稿中の「しずけさや」(リンク)が何とサイト公式様からレビューを頂きました!

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ここで自作への愚痴を吐きまくっているのに高く評価して頂いて恐縮の限りです。これからも厳しく楽しく創作に臨むのにモチベになる良い出来事でした。さらに、公式レビューを頂いてからたくさんの物書きさん読み専さんからも作品のフォローと評価を頂きまして、これもまた嬉しからずや。この場でこっそり御礼申し上げます。
……なのですが、今はお下品な作品も書いているのがバレないかしらとひやひやしています。そこに今回の制作余話をぶち込んでSNSで告知する訳なので、新しく付いた読者さんを早速ふるいにかけます。カクヨム内で留まってくれたら良いのですが、そこからTwitterに飛ぶとnoteやアルファポリスにも飛べちゃいますし、普段のツイート内容もしょうもないので幻滅されることこの上なし。
本音ではそういう振れ幅も楽しんで受け入れてもらえればなーと思っていたり……。まぁそこはあくまで自由なので私も変わらず自由に創作活動やりまっせ!

余談が長くなったので本題へ入ります。

振り返り

まず例の如く本作を書こうと思ったきっかけですが、作品内容からわかる通り「クリスマスでひとネタ」をやりたかっただけです。元々はTwitterで呟いた小ネタだったのですが、そのまま腐らせるのがもったいなくて話を膨らませた結果がこの作品なのです。
私はTwitterでメインで使用しているアカウントとは別に「少々艶やかなことも呟くサブカル系アカウント(極めて好意的な呼び方)」も運用していて、本作はそこでのツイートが元になっています。(※別アカウントについては別に隠すほどのものでもないのですが、不快に思う方も少なからずいるのでアカウント名等は公にしていません)
7月21日の雨」(作品本編はこちら)もTwitterでふと漏らした下ネタがちょびっとウケたのがきっかけでしたし、「小ネタが受けたらそれを膨らませて作品にする」という流れが自分の中でできているようです(人、それを「味を占める」と言う)。ただクリスマスネタは毎年恒例にはしないかな。ありきたりになりがちですし、毎年サンタとトナカイの絡みを書いていると変な人だと思われそうなので。

次に内容について。
おふざけ特化の作品故、勢い重視なのは読んでわかるかと思います。完全に普段の作品の息抜きですね。「7月21日」よりも短い、半日ほどで書き終わっています。サンタとトナカイの深い関係がわかるようにという点だけ意識しました。
細かい点だと西洋由来ですからトナカイが「イく(go to)」ではなく「クる(come on)」を用いています(作中では「キます」という台詞)。オチについてはフィニッシュまで描写しない方が情緒あるかなと思い、あの形にしました。元はトナカイに顔〇キメて「熱い雪が降りましたね」って内容で想定していました。でも、このサンタさんなら顔よりも中派だろうな、その方がトナカイも悦びそうだなと思ったのも要因です。実際、顔に出すのって出される側はけっこう面倒くさがりますし。私も好みじゃないですし。

あとはこれは本当にしょうもない裏話なのですが、トナカイの性器について調べるクリスマスイブを過ごしました。調べたものの情報がなくて描写には大して生かされませんでした。図鑑とかあったらもう少し変わったかも?(動物の生殖器に詳しい本があったらぜひご教示願う)
それとこれはちょっとした心配なのですが、クリスマスは世界的なイベントで特に日本では宗教性が薄いものの、キリスト教徒の方にとっては「ネタだとしてもこれはいかがなものかな」と感じるかもしれません。特定の宗教を陥れるつもりは毛頭ありませんが、そういったご指摘が寄せられるようなら削除もやむなしと考えています。

いつもは良くない点ばかり浮かぶのですが、「7月21日」の2作と本作はダメで元々の精神で執筆したので良くない点を挙げた所で「そらそうよ」としか言いようがないです。なので最後に本作で自分が好きな部分を挙げましょうか。
本作の好きな部分はトナカイの心の声です。内容は以下の通り。

(ああ!何と美しい!いつも心身を律しているこの方も、仕事が終わって間もないこの瞬間だけは欲望の眷属となられるのだ!そして、私に愛欲を教えてくださる!この為だけに私は生きていられる!ああ、神様!かつて私は自分が人間の雌だったらと恨むこともありました。ですが、今はそうは思いません。この方は性別も種も超えて私を愛してくださるのですから!この方の重みを感じながら空を、大地を、海を、存分に駆けられる脚を与えて頂いたことを大いに感謝しております!)

この文章でトナカイの盲目的サンタ愛を多少なりとも表せたのではないかなと。彼には「サンタとの関係が歪んだものであると自覚しているし、自身がトナカイとしてイレギュラーだという点も認めている。でも、好きになってしまったから貫くしかないという決意の末に上記の境地に至った」という設定があって、それが妻も子もいなくて良いという台詞に繋がるのです。
一方、サンタも動物相手に歪な関係を築いてしまった負い目を抱いています。故に彼はトナカイの将来を案じており、「良き雌と出会えるまでは」という割り切りも多少ながら抱いています。とはいえ、背徳的な関係に溺れたい欲求を捨て去れないので、いつまでも関係を結んでいるという背景があります。サンタが手綱を取っているように見せかけて、実はトナカイが主人を顧みずにソリをぐんぐん引っ張っている。それが二人の関係なんですよね。こういう爛れたお話しゅき(現実では絶対体験したくないけど)。

おふざけ満載な作品ですが、ちょっと背景を考えさせられるやり取りを節々に入れられたので良かったです。細かく説明的になるより、やり取りで背景や関係を表現できるようになれたらもっと良い作品をつくれそうですし、そこもまた練習!練習!ですね(説明不足にならないように気を付ける必要もありますが)。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
本編読んでないよ!って方や他の作品も読んでみたいよ!って方は下記のリンクへどうぞ!

・「十二月二十四日の雪」本編→キて!
・他の作品(カクヨム)→イく!


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