サンクコストと機会費用

限りある人生の時間を豊かにするために!(無駄にしないためにも)

先日、クライアントさんとのセッション時に「サンクコストと機会費用」についての話をしました。

そう、ある話がきっかけとなり、「限りある人生時間」を豊かにするために、私自身も意識している考え方をシェアしたのです。

「サンクコスト」って言葉を聞いたことがある人は少ないかもしれませんね。経済学や心理学でよく使われる言葉です。

サンクコストとは!
⇒サンクコストは英語で「Sunk Cost」と言い、Sunkとは沈むという意味。
沈んでしまって取り返すことのできない費用で「埋没コスト」と呼ぶこともあります。

サンクコストは私たちの仕事や日常生活のあらゆる場面で発生します。サンクコストが心理的に働き、私たちの意思決定によくない影響をもたらすことが多くあります。(ほんとに多くあります(;'∀'))

よく使われる例え話ですが、あなたが楽しみにしていた映画を見に行ったとします。
1,700円を払って映画を見ていたら、見始めた15分後には、「つまらない」という気持ちでいっぱいになりました。この時、この映画の残り時間は、まだ2時間ほどあります。さあ、あなたはどうしますか?

すでに1,700円払っていて、もう回収できないけど、このまま見続けますか?
それとも、静かに席を立って映画館をでますか?

この時、映画を見続ける選択をした人の多くは「お金がもったいない」という心理状態になっています。せっかく1,700円を払ったんだから~と。

そして一方、途中で映画館を出た人は「つまらない映画を見て、その時間を無駄にするより、さっさと出て、ちがう事に時間を使いたい」と思っています。例えば、その時間で本屋に行き、仕事に必要な本を探したり…など。

この映画館を出て、新たな機会を生み、その事によってコスト(費用、または利益)を作る考え方を「機会費用」といいます。

機会費用とは!
⇒他のことをすれば得られたであろう最大の利益のことを機会費用という。

「サンクコストと機会費用」、なんとなくご理解いただけましたか?

とくに時間に関しては、"もったいない"という「サンクコスト」てきな思考はやめて、新たな有益な機会を生む「機会費用」の思考を増やすべきなんです。


だって、お金は減らす事も、増やす事も自由ですが、時間はそうはいきません。過ぎてしまった時間は、どんな大金を支払っても取り戻せませんよね。

ここで、子育て世代のために「子どもの習い事」の事例を伝えますね。
子どもの将来のためを思い、大人気のプログラミング教室に通わせることにしました。入会金だけでも5万かかりました。

2回、通った時点で、子どもが行くのを嫌がるようになりました。一番得な週1回の半年コースで入会したので、まだ5ヶ月以上通うことになります。
しかも超得なプランだったので途中解約はできない条件で入会しました。

さあ、あなたがママならどうしますか?
受講料がもったいないから、我慢させて半年通わせますか?

サンクコストと機会費用の思考を理解している方なら、迷わず、お金より時間の大切さをとるでしょう。(ただ子ども自身が楽しくない原因がどこにあるかを知るのが先ですから、行くのを嫌がる理由をしっかり聞いてあげて下さいね。)

この記事を読んだ方は無いと思いますが、受講費用がもったいないからという理由だけで、無理やり行かせるのは、絶対にやめて下さいね。機会費用の損失だけではなく、もっと恐ろしい結果を生んでしまいますから。

この場合の恐ろしい結果は、無理やり半年行かせたことで、子どもが「プログラミング嫌い」になる可能性があるという事です。良かれと思って、小学校に入る前に習わせたことが裏目になり、その後の学校で習うプログラミングにも苦手意識を持たせる原因となりかねないのです。

ちょっと話が横道にそれましたが、「サンクコスト」的な"もったいない"という思考をやめて、「機会費用」を増やすと、あなたの人生における時間を有意義に使えます。

あなたの周りにいる、人格者として尊敬している人がいたら、その人のお金や時間の使い方を観察して下さい。目先の利益や損という感情に振り回されるのではなく、先を見据えたお金や時間を使っているはずです。

そして、本当に賢い人や自分の夢を叶えている成功者の人は、まちがいなく、「サンクコスト」ではなく「機会費用」で物事を判断しています






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