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90歳のロールモデル

今日は、90歳のロールモデルに出会ったことを書きたいと思います。

人生100年時代といいますが、歳をとることが、怖かったんです。母は80過ぎからアルツハイマーになり、今は要介護。仕事柄、年寄りと言えば病人ばかり。長寿を楽しみにするなんて、私には無理だと思っていました。素敵な90代を想像できなかったのです。

でも昨日、素敵な90歳に出会いました!
長生きしても、人生を楽しむことができる!
初めて、長生きが楽しみになりました。
その人は、お茶屋のお母さんであり、小鼓の名手であり、石川県の無形文化財である堅田乃莉さんです。

昨日、友人に、西茶屋の「明月」というバーに連れて行ってもらいました。
白髪の上品な和装の女性がバーのカウンターに立っていました。
肌つやが良く、白髪がきれいに結われていて、姿勢がとても良い方でした。
ずっとカウンターに立っていらっしゃいます。他のお客さんが、「ずっと立っていて疲れませんか?」と聞くと、「小鼓のお稽古でずっと座っていることの方が大変」なのだそうです。立つことが苦ではないなんて!
お住まいが3階らしいのですが、3階まで階段を上っていくのだそうです。華奢なのに体力があります。普段から、立ったり、座ったり、上ったり、と足腰を使うことで、体を鍛えていらっしゃるのですね。

そして経験が豊富で、お話がとても面白いのです。海外での演奏経験や、海外でのゴルフ経験も話してくれました。ホテルのバスタブの栓の調子が悪くて、ゴルフボールを詰めて工夫したけど、たっぷりお湯を溜めることができなかったとか・・・失敗談もたくさん聞かせてくれました。

さらに、トークのテンポも早くてびっくりです。まるでお笑いタレントのようです。滑舌が良いだけではなく、リアクションのキレが良くて、笑いが絶えませんでした。

芸妓さんからは「お母さん」と言われ、小鼓の無形文化財でもあり、その芸を後世に伝えようとしていらっしゃいます。それが、乃莉さんの使命なのでしょうか。充実した人生を送っていらっしゃるなとお見受けしました。

乃莉さんは、今を楽しんで生きているお手本だと思います。
「人生のピークが90代」のロールモデルだと思います。
乃莉さんに出会えてよかった。
今後の自分の人生に光が見えたような気がしました。

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