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メシマズ嫁認定されて離婚した人の話〜超薄味派の人が超濃い味派の人と暮らした結果〜

「妻の飯がマズくて離婚したい」という漫画が話題になっている。

私はこの「妻の作る料理が美味しくない(メシマズ嫁)」という話題が苦手だ。
苦手というか、心理的負担がとても大きい出来事があり、トラウマになっているのである。

そのため、漫画は読んでいない。
なので、この記事において漫画の内容については一切触れていない。

ただ、思いを吐き出したくなったので、この記事を書いている。

内容はタイトルの通りである。

私はメシマズなのか?

私は2008年3月から2009年12月の間、結婚していた。
2009年11月に私・私の親・相手・相手の親で離婚の話し合いをした時に「料理がマズい」と言われ、そこで初めて自分がメシマズだと思われていることを認識した。

一応、念の為に言っておくが、私はメシマズではない。

自分で美味しいと思える料理を作ることができるし、実家の家族も美味しいと言って食べてくれる(失敗した時は除く)。
子供の頃は親が寿司屋を営んでいたので、家族で味オンチということもない。
ただ、外食の料理は「美味しいけど濃いな」と思うことがほとんどである。

そう、私は超薄味派なのである。

メシマズ認定された理由

メシマズでないのに、なぜ私がメシマズ認定されたのか。

それは、相手が超濃い味派だから。

一応、濃い味派だというのは結婚前に分かってはいた。
向こうのご両親が忙しいこともあって、お祖母ちゃんが作った料理を食べて育ったようで、その味付けが濃かったらしい。

付き合っていた時に料理を作ったときも「美味しい」としか言われなかったし、付き合っている段階では嘘をついて美味しいと言っているのかもしれないとは思っていたので、相手の好みの濃さと自分の好みの濃さとの間にどのくらい差があるのかは事前には分からなかったけれど、結婚してからすり合わせができればいいかな…と楽観的に考えていた。

が、糖尿病(2型)だった相手は結婚直前に食事療法をしなければならないぐらい悪化していることが分かり、たまに適当に作る料理しかしてこなかった私は、慣れない食事作りプラス食事療法(エネルギー減&減塩)料理に四苦八苦することになった。

実際はすれ違っていた

結婚後、食事療法用のレシピ通りだから私の好みの味ではないけどまぁ普通で、味付けは私にとっては濃いなと思うぐらいで料理を作っていた。

私は毎回「味どう?」と聞いた。
相手は毎回「美味しいよ」「もっと薄くても大丈夫」と答えた。

味の濃さのすり合わせをしたかったから毎回聞いていたし、正直に答えてくれていると思っていた。
確かに「味の濃さのすり合わせをしたいから、正直に答えて」と伝えたことはない。
「味の濃さのすり合わせをしたいから、もし味がしないとか美味しくないって言われても傷つかない」とも伝えていない。
その点については、反省している。

離婚の話し合いの場で実際に言われたのは「料理がマズい」のあとに「味が全くしない」だった。

それを聞いた瞬間、私はすべてを理解した。
その言葉が真実だろうということも。
そして「もっと薄くても大丈夫」という言葉の本当の意味を。

あなたにとっては濃い味だけど、
私にとっては味がしないから。
同じ料理を食べるなら、
あなたが美味しく食べられるように、
もっと薄い味にしていいよ。
私にとっては味がしないから。
頑張って食事療法の料理を作ってくれるし、
減塩料理は食べなければいけないし。
私にとっては味がしないけど。

思わずポエムっちゃった。

味が全くしなかったら、そりゃマズいよね。

私には相手にとって美味しい料理は作れないし、「美味しい」と言われても真実かどうか分からないので、婚姻継続は絶対無理。

いや、それを言われる前から、いろいろな理由があり、私が離婚を望み、相手が離婚を拒んでいた状態だったのだが。

結局、離婚の話し合いは、家計簿を見せて、相手の「金銭問題がひどい」ということから、相手の親が相手を諭し、離婚することができた。

疑問なのは「なぜ、再構築を望んでいる側が、その離婚の話し合いの場で、私のメシマズを私や私の親、相手の親に伝えたのか?」ということ。

8~9割は相手が悪いので、分が悪いと思って、メシマズということで私を悪者にしたかったのかなぁとは思うけど、謎。

あと、相手が「なんで離婚したの?」って聞かれた時に「メシマズ嫁だったからだよ」って言ってそうで…。

嘘をつかれていた上に「メシマズでないのにメシマズ認定された」のはショックが大きく、今も台所に立って料理をすることができない。
これでも、たまに「料理してみようかな…」と思えるぐらいには改善したけれど。

おわり

おまけ(2021年10月14日追記)

ボイスメディア「Voicy」のパーソナリティであるうっちーこと内田あゆみさんがMCの全国コミュニティFMのラジオ番組「内田あゆみの推しごと部屋」の「押し入れポエム」というコーナーにこの出来事を若干軽めにアレンジしてポエム風で送ってみたら採用されましたw

2021年10月13日放送分の番組アーカイブ(一部楽曲はカット)