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強く握りしめる手の望むものは

同期の首都隊員が活動する幼稚園にお邪魔させてもらいました。

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思っていたよりずっと綺麗な園庭。

窓から教室を覗くと、子供たち皆めっちゃこっち見てくる。手も振ってくれる。圧倒的可愛い。めっちゃ天使。しかし先生たちの邪魔はしたくないので、仕方なく窓から離れる。


見せてもらったのは年長さんのクラス。
おぉ…資料で読んで知ってはいたけど、1クラスの密度が高い。手持ちのカウンターで数えたところ53人。机といすと園児で、残る教室の隙間は先生がギリギリ通れるくらい。このクラスに先生は2人。これでも先生1人に対する園児の比率は低い方だ。

全体では約300人いるって聞いたんだけど、それ、幼稚園で聞く人数だっけ。

入ったときにまずやっていたのは数字の勉強。ここで度肝を抜かれたのは、先生が数字を教えるのではなく、黒板に書かれた1-30の数字を前に出てきた1人の園児が定規で指しながら読み、それに呼応して他の子たちが復唱していたこと。先生たちはそれを見ている。

この子達6歳くらいなのに人前に出て、ハキハキ数字読んで、ある程度自分たちでクラスを成り立たせてるの凄いな…。

エチオピアの幼稚園のカリキュラムには座学の要素が強め。教室に入って目に入ったものにも驚く。

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この大量のノートは連絡帳ではなくて、学習用のノートだ。先生が手書きで見本を書いた数字を真似て練習する。

反面、読めても書けても数の概念が分かっているかは別問題。また復唱についていけない子もいる。同期によると、先生は分かっていない子を叱るけど彼らに分かるまで説明するわけでもなく、人生のかなり早い段階から出来る子と出来ない子の差がついてしまうのだそう。


次は同期による運動の時間。
皆で前の人の肩もって電車形式で移動するの、ここでもやるんだね。微笑ましい。

アムハラ語で子供たちに指示してゲームをしていく同期は、とっても「幼稚園の先生」だった。普段と雰囲気が変わる。
こういう誰かの「スイッチが入っているとき」を見るのが、好きだ。

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並んでいる子供たちを見ると、私服の為、「男の子は青、女の子は赤」イメージがすごくハッキリ出ていたように思う。


休み時間は、カオスだった。

園庭にあふれる約300人の園児。
見当たらない先生。
いつの間にか自分の周りに園児園児園児。
あちこちを引っ張られている。

園児といえども全力で引っ張ってきているのか、油断すると身体を持っていかれる。数人まとめてとびかかって来られたりすると余計に。

皆、かまってほしい。皆、手を繋ぎたい。
私も空いてる手は片手しかないので数分ずつで交代システムにするのだけど、時々思いっきり抵抗される。痛いくらいに指や手首を握って離さない。

日常的に家族や友人との距離感が近い国だから、こういうものなのか。逆に普段あまり大人にかまってもらえる時間がないのか。どちらかなぁ。

それにしても、事故がないかとヒヤヒヤする。遊具(圧倒的に足りていないけど)の安全対策は日本のように充実していないし、あちこちでケガや事件が起こるのではと思ったけど。

300人くらいいて休み時間中5、6人しか泣いてなかったの凄くないですか。
ちょっと乱暴なことする子もいたけど、大ゲンカにならない。転んでも平気。泣いてる子の面倒を見るお友達。

たくましいなぁ。同期にも聞いてみたけどやっぱり「泣く子少ないです~!」と。
ケガしないように、ケンカしないように。大人がたくさん気を回して安全に過ごせる場所も素晴らしいけど、ここはここで子供は強くなるんだなぁ。

「何が正解か、分からなくなる」という同期の言葉がその通りだなと思った。


子供たちとふれあう度に再確認するのは、私の活動(雇用創出・促進)は彼らにどんな未来を用意するかに関わるものだということ。
お姉さん頑張るよ。

子供たちにパワーをもらったはずなのだけど、夜は気付いたら意識がなかった。


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