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雇用を生みたいエチオピアに雇用が生まれにくい現状

今日は私の活動にも関係が深いこのニュースから考えてみたいと思います。

エチオピアのアビー首相が短期的な雇用創出の為に5万人をアラブ首長国連邦に送り出す、というもの。技術力のある人を外に送り出して、力をつけて戻ってきてもらいたいそう。次の3年で計20万人を送り出す計画。

「短期的な案」と言っているのはいいと思うけど、それで、長期的には雇用をどうやって増やすつもりなのかは上記記事には語られてないな。と、思っていたら今週発行の地元英字紙に政府が若い失業者向けに起業資金援助を始めたというタイムリーな記事が。

それによると、今のエチオピアの失業者数は約1,100万人。マジか仕事無さすぎでは…。20万人海外に送り出しても98%以上まだ無職。なんでこんなに失業者が多いのか。

理由1:大きい会社が極端に少ない

私の任地ディレダワ市は、要請書には首都と同規模の特別市とありました(先輩隊員の感覚では同規模どころかエチオピア9番目くらいの街と言われていましたが…)。そこを見て回っても、「あ、これ首都にもあった」みたいなチェーン店がありません。強いて言えば銀行と、ガソリンスタンドと、国営の通信会社くらいでしょうか。代わりにあるのは無数の零細もしくは小企業。だから雇用の受け皿がとても小さいのだと推測してます。政府が「起業」資金援助をする理由もここから分かります。雇用してくれる所がないから、自分で事業をしてもらうしかないのです。

安い労働力を求めて外資系企業がたくさん入っていればまたそれも雇用を生むはずですが、首都ですら停電・断水が頻繁なうえに国内がソワソワしちゃうとネットも遮断されてしまうので、進出するにはリスクが高いようです。コカ・コーラが4つ目の工場作るって話も最近ありましたが。

理由2:起業しても受け身

同僚のマーケットリンケージ担当のお姉さんいわく、「彼らは事業認定を取ったらあとは仕事を待ってるだけなのよ。いい仕事をくれってやって来るの」。先の新聞記事でも開業したい、と地域オフィスに申し出て開業する場所を割り当ててもらった人の話が載ってましたが、仕事ってそんななにもかも整えてもらうものじゃないでしょ…。

起業に資金出してもらっても、継続出来ないと意味がありません。その支援資金、無駄にならなければいいけど…となぜか私も落ち着かない気分になります。


他にも色々あると思いますが私がまず感じたネガティブな理由は上記2点です。ポジティブな理由は次回に持ち越させてください。

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