街中を歩くのも楽じゃない
エチオピアの任地で街中を歩いていると、よく手が伸びてくる。
日に1度くらいは、物珍しい外国人に触りたい人に出くわしてしまう。
腕を掴む、首の後ろを撫でる、肩を叩く。伸びてきた手を瞬時に避ける私の姿を笑う。
もちろんこちらは楽しくないので、出来ることはする。30℃と暑いなか、長袖のパーカーを着る。直接触られるよりはいい。前を見つつ、目の端で左右の確認と後ろの気配を感じとる。前職で他店の価格調査してた頃のスキルが、こんなところで役に立つなんて。変な人が増える午後は、タクシーを使う。
別に私が女性だからではない。男性隊員も、私が見ている限りでは、私以上に絡まれる。
私に絡んでくるのは男性と男女問わない子供たちだが、男性隊員はさらに女性に絡まれることもある。
いきなり肩を組まれたり、すがってきたり。急所に手を伸ばされたり、石を投げられたり。
男性隊員が圧倒的に不利なのは、相手が子供や女性であるときに、反応すると隊員側が悪者にされる可能性があることだ。
一部始終を見ていない場合、傍目には男性である隊員が何かしたように見えてしまう。
任地を歩くのも、神経を使う。
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