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2024/1/10 吉見百穴に行ってみた話

岩山の斜面に無数の穴が掘られた異様な風景、埼玉県・吉見百穴(よしみひゃくあな)。

以前、仕事で近くを通った際にチラッと見ただけだったので、実際に見てみようと思い先日行ってみた。

百穴だが、穴の数は200以上


展示や資料によると、吉見百穴は古墳時代の末期に造られた横穴墓群で、本来は石の蓋が立て掛けられていたと推測される。江戸時代の中頃には既に開口しており、地元の人々からも「百穴(ひゃくあな)」と呼ばれていた。

明治に入り、全面的な発掘調査が行われた。「住居か、墳墓か」と議論され、研究の結果「墓である」と結論付けられている。中の構造から、一つの横穴墓に複数の遺体を埋葬していたと思われ、おそらく家族単位で葬られた。こういった埋葬が出来たのは、墓を作るよう使役できた「身分のあるもの」に限られていた。


ふむふむと読んでいたが、ふと疑問が浮かんだ。「これは、仏教が伝わる前か……?」と。

気になって調べると、仏教伝来は6世紀半ば。

あれ、じゃあ仏教が伝わる前ってどんな死生観だったのだろう。死者の埋葬、古代文明、アミニズム……。頭の中で、知っているようでよく理解していない単語がぐるぐると巡る。

小さい頃、町の図書館で「古代エジプト文明」に関連する書籍を読む(見る)のが好きだった。しかしどうしても、石器時代の初期の人類から、「文明」を築き巨大建造物を作るに至った人類のグラデーションが想像できなかった。

ふつふつと、古代の死生観への興味が蘇る。

「どう死ぬかはどう生きるか」

20年の時を経てまた知りたいと思った。インターネットに溢れているオカルト的な情報ではなく、研究者の文献や書籍を読んでみたい。20年前よりかは、理解できるかもしれない。

300円でロマン溢れる社会科見学を堪能できた。

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