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いきいきいきるのだ


20190719

華金、夜の電車に乗る。わたしよりずいぶん歳上の女の声が、車内や駅構内によくひびく。キャッキャッとした、キツネとかイタチを思わせるような声をかけあう女たちは、別れ際、いきおいよく手を振るのが上手だ。

そういう光景を、東京の電車ではよく見る。人物はちがうのに、いつもおなじひとに見えるのはなぜだろう。

わたしとおなじ歳の女より活気があるような気がして、というか、あきらかな活気があって、うらやましい。

なにかを振り切るような声量で、すこし鋭くて、かけあしで、暖色をまとった声が、うらやましい。今だってそんな音、わたしののどからは出せそうにない。もっとも、夏ののど風邪が長引いていることだし。

今日は朝からたいへん機嫌がよかった。いつもの昼の仕事はお休みで、夜更かししたにもかかわらず、同居人とおなじ時間に起きていろいろと作業を済ませた。淡々と用をこなせてきもちがいい。

しかし、ゴミを出そうと玄関をあけて、驚いた。

外気は、シュウマイを蒸すときの、セイロのような身構えでしつこかった。頼んでもないのに、目に見えない水が吸いついてきて肌を潤す。それらは汗と混じってべたつきに変わる。ああとてもうっとおしい。

湿気は特に苦手で、部屋は、ドライ運転フル稼働。冬のはじまりみたいに、スゥと整った空気がいい。

じぶんの時間を、生活以外にも充てられるようになった。ことが進んで、着実に前を向いているじぶんの顔を鏡にうつした。前よりだいぶいきいきとしている。

犬も歩けば棒に当たるが、歩かなければ当たることもできない。な〜〜んてことばがフッと頭に浮かんで、「いま、歩かなきゃな」と奮い立たせる日々が来ました。

活き活き生きるのだ

aoiasa

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最後までありがとうございました。 〈ねむれない夜を越え、何度もむかえた青い朝〉 そんな忘れぬ朝のため、文章を書き続けています。わたしのために並べたことばが、誰かの、ちょっとした救いや、安らぎになればうれしい。 なんでもない日々の生活を、どうか愛せますように。 aoiasa