犬飼愛生(詩人)

詩人/Twitterもやってます。最新詩集『stork mark』amazon等で発売…

犬飼愛生(詩人)

詩人/Twitterもやってます。最新詩集『stork mark』amazon等で発売中。noteは、2018年12月26日スタート。エッセイもっと書きたい。

最近の記事

例の著者近影

 古い話で恐縮です。私は、2007年に当時まだあった詩の専門誌『詩学』の投稿欄でこの年の最優秀新人賞を頂きました。今日はその時に起こったある事件のお話しを書きますね。この話は過去にあるサイトにおもしろおかしく掲載していたことがあるのですが、今回はちょっと手直ししたうえでこのnoteに再掲載したいと思います。 -実はこの「詩学最優秀新人賞」の受賞が内定して、編集部から写真の提出を求められた時点で私はすぐさまインターネットでフォトスタジオを探しました。どんな写真を提出しても編集部

    • マザー・アイ・ラッシュ

      最近もっとも恐れているのは泥棒と事故くらいなもんで、強くなりました私。 それと睡魔。 もう睡眠時間とかいらないですね。 真夏の夜は静か。 ここは静か。 朝になったらジンジンシャワシャワ蝉が鳴くくせに 夜にはもうなかったことになっている。 世の中の規則に従って、闇とか夜とかそういうところに隠れるんです。 かわいいお母さんも増えて、みんな割烹着は脱ぎましたよ。 こんなもん着てられっかって、母校とか母指とか、母音とか、とか、(お父さんはどこにいったの?)うんざりです。 なんでそんな

      • ミスターバイセコー2

        その日は突然やってきた。 庭先においていた、息子の自転車がどうもパンクしているようなのだ。 もちろん、私の脳裏にはあの自転車屋の老主人、「ミスターバイセコー」との1年前のやりとりがすぐさまよみがえった。 「パンクはふだんから空気を入れるのを怠っている証拠だ」 「ポイントにつられて、通販で自転車なんて買って、ちゃんと販売店から説明もないまま間違った乗り方をしている人が多いんだ」 誰にいうでもなくつぶやくようにミスターバイセコーの言った言葉の前にすべてを見透かされていた私。

        • ミスターバイセコー

          いつも使っている自転車がどうやらパンクしたようなので自転車屋に持って行った。 いわゆる「昔からある町の自転車屋」である。 入ってみるとみせの奥から、70代くらいの夫婦が見えた。 声をかけると、奥さんは「はーい」と愛想の良い声を出したが 出てきたのは茶色い中型犬と野球帽をかぶった小柄なおじいさん。 あぁ、予想に違わない「昔からある町の自転車屋さん」だなぁ。 トコトコとでてきた中型犬は看板犬なのだろうと思ったので 「あ、わんちゃんいるんだぁ(^^)」と 一見ながら良い客で

          スナック喫茶

          高校生の時にバイトしていた喫茶店がなぜか「BALI(バリ)」という名前でした。 片田舎のスーパーの1階にある喫茶店で中は南国リゾートのバリ風なのかと思いきや純和風、コーヒーが280円っていう格安なのが売りの普通の喫茶店でした。 アルバイト募集の貼り紙を見つけ 恐る恐る面接に行くと、小さな店に似合わないサイズのジャイアンの母のような店長がでてきて、その人は「ママ」と呼ばれていました。 いま思えばその時に気がつけばよかったんです。ここは、喫茶店なんかじゃない、と。 私の

          「忍者募集」

          いやもう、ほんとうに面白かったです。 先日、甲賀と伊賀、両方の忍者村にいってきました。 甲賀はいくつかあるなかで、忍術村(入場料大人1000円子供500円)というちょっと探偵ナイトスクープでいうところの“パラダイス系”でしたが子供が楽しめる一本渡りとか壁走りとかなんだかいろんな理由をつけて修行する感じで体験型。 息子には800円もするプラスチックの刀を買わされました。 ここでは忍者の貸衣装に着替えて修行。 わたし? もちろん貸衣装着ますよ。だっておもしろいでしょ? 大人

          サンタクロースの成仏

          皆様、メリークリスマス。どんな夜をお過ごしですか?今日は久しぶりにエッセイを書いてみようかと思います。私のクリスマスの思い出。  クリスマスと言えば、クリスマスプレゼント。そう、あのサンタクロースがもってきてくれるクリスマスプレゼントです。子供には1年に1度のビッグイベントですよね。「サンタクロースはいい子にしかやってこない」なんて親から脅されたりしながらも、自分が日ごろから欲しい欲しいと思っているものをサンタクロースが持ってきてくれる。クリスマスの25日の朝になったら、な

          サンタクロースの成仏