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私とあなたのハンドメイドストーリー

私はスマホにハンドメイドのアプリを入れている。Twitterでも、ハンドメイドのサイトや作家さんのアカウントをフォローしている。SNSで「あ、いい!」という作品を見つけたら、すぐにアプリでお気に入りに入れておく。

たまにちょっとお金に余裕ができたとき、自分へのご褒美としてハンドメイド作品を買う。

アクセサリーが多い。誰とも被らないような、世界に一つだけの作品が好きだ。身につけるだけで、自分まで特別になったような気分になれるから。

自分が気に入った作品を見つけてときめいて、急いで買って、手元に届いて、本物にもっと心がときめいて、身につけたときはとても幸せ。

アクセサリーをしまっておく箱の中にそっと入れて、たまに眺めてニヤニヤする。この記事を書きながら、また箱の中を見て、ニヤニヤした。私の“幸せ”が詰まっている箱だ。

たまにどうしようもなく「欲しい!」と思う作品に出会って、仕事してようがブログ書いていようが、「欲しい!」気持ちには勝てなくて、もう考える暇もなく買ってしまうこともある。だって売り切れてしまったら悲しいから。それほど、どうしても「欲しい!」のだ。

半年に一度くらいは、そうやって「欲しい!」気持ちが突っ走ってしまうことがある。

反省も、する。指輪は自分のサイズをちゃんと確認しなきゃとか、イヤリングはネジバネ式だと落ちないとか、実物を見ながら買うのも楽しいとか。

でも、後悔はしない。どれもこれも素敵で、ちゃんと魅力がある。趣味が変わって、身につけることが減っても、ちゃんと取っておきたい。「好き」で買うから、「好き」がきちんと残る。

後悔するとしたら、使えていない作品が多いことかな。でかける頻度に比べて買った作品が多いから、まだ身につけられていない作品も多い。ごめんね、もう少し待っててね、と言いたくなる。もっと実用もしないとね。

それが私のハンドメイドの楽しみ方。基本的に自分が気に入った物を買い、自分だけで楽しむ。


ただ一度だけ、自分のためではなく、他の人のためにハンドメイド作品を買ったことがあった。その人とは、私の友達。数少ない私の友達のうちの一人で、今でも半年か一年に一度は会う。

今度会おうね、と約束していた日が、彼女の誕生日に近かった。誕生日プレゼントのやりとりをしていたのは子供の頃だけだったが、彼女から旅行のお土産を渡してもらったりしていたのにこちらから全然お返ししてなくて、何か贈れたらなと思った。

彼女の好みに合うかはわからなかったけれど、おそらく彼女が好きであろうモチーフや趣味を手がかりに、彼女の好みを想像しながらあーだこーだと迷いながら買った。自分が買った時の何倍も悩んだと思う。

そして、彼女にプレゼントした。その場で喜んでくれて、ほっとした。しばらく経って彼女から近況報告が来て、ついでのように「あれいいね。評判いいよ」と素っ気なく褒めてくれた。彼女らしい。気を遣ってくれた言葉かもしれないけれど、あー良かったなと思えた。

自分以外の人のためにハンドメイド作品を買って贈るなんて、初めての経験だからドキドキした。私にとってハンドメイドは既製品にはない特別な物だから、その特別な物を私の大切な人にも届けられて、本当にうれしい。

今までは「私だけのハンドメイド」だったけれど、「私とあなたのハンドメイド」になったような気がする。

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