見出し画像

#39 「やられた!と思った接客」

自分の服や靴、カバンとか、身につけるものにそんなに強いこだわりはない。
いわゆるブランド物にも対して興味はないし、欲しくてたまらなくて一生懸命お金を貯めていつか、って思うようなものもない。

シンプルで、主張も強すぎなくて、でもちょっとオシャレくらいなものが多分好き。
そして気がつくと同じような色、形のアイテムが増えていく。服も、カバンも、ちょっとしたケースとかも。
同じようなものが増えていくということは、ある意味こだわって買ってるからなのかな。
むむ、こだわりがないって言いたいだけなのかもとも思えてきた。。

まぁいいか。

そんな私が好きな服屋さんが新宿にある。
当時の店長さんに惚れてしまい、セールのたび、お葉書をいただくたび、気がつくとよく行くようになっていた。

服屋さんで試着をしたり、お店の人と話をしたり、どういう接客が心地よいかは人によって千差万別。
私はNOと主張できるタイプだけど、褒められると調子にも乗るタイプ。
服はゆっくり自分のペースで見たいし、欲しかったら買う。

そんな私のペースに、店長さんはするっと一緒に入ってきてくれた。

何着か気になる服を試着し、鏡の前に出てくると、
わ、どこにそんなのあったの!
わ、なんでそんなの思いつくの!
っていう素敵な組み合わせを実現する服を次から次へと持ってきてくれた。
何色かあって迷うとき、似合わないかなって思うものは似合わないってやんわり伝えてくれた。
変に褒めすぎないし、本当に似合うと思うものを勧めてくれているのがわかる。
だからついつい買いすぎる。ほしいと思ってなかったものまで、不思議と買ってしまう。でも買って後悔したことはない。

今は店長さんは異動してしまったけれど、同じような精神を引き継ぐ可愛らしい店員さんたちが、私の顔を覚えて接客してくれる。

やられた!っていう、すごく印象的な接客ではないけれど、もう何年も通ってるということは、やられてたんだなぁと思う。

在宅勤務が続いて外に出る機会が減っているけれど、春の気持ちになりたくてお買い物。
欲しかった花柄のスカートの他にも、やっぱり買ってしまった。
お出掛け自粛モードの世の中だけど、春の装いで明るい気持ちでお出掛けしたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?