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2月27日公演「だからわたしは庭へ飛び出した」の動画と「天の川」創作テキスト

「だからわたしは庭へ飛び出した」
2021年2月27日公演の動画が完成しました。

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佐藤夕香(ジャンベ)
烏一匹(サックス)
佐々木あおい(キーボード、シンセ)
橘春香(ペイント)

音響:景井雅之

動画編集:景井雅之

主催:佐藤夕香
制作:桃源郷オーケストラ
協力:MatatabiRecords
助成:公益財団法人北海道文化財団 舞台公演再開支援事業

https://www.youtube.com/watch?v=KHvGzeRoSSA

私が作曲した「天の川」という曲に今回舞台用に「ヤミノヨル」という導入部を作り
即興で3人で展開したセッションの記録動画になります。

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この公演にいらしてくださった皆様、
見守っていてくださった皆様
舞台を制作してくださった景井さん、凛子さんをはじめとする桃源郷オーケストラの皆様、ご助言頂いた福田ハジメさん、今回声をかけてくださった主催の佐藤夕香さんと共演の烏一匹さん
素晴らしい絵を描いてくださった橘春香さん
心から感謝いたします。

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この舞台の即興セッションとして「天の川」という曲を3人で演奏をするにあたり、本編に入る導入部「ヤミノヨル」という曲を創作テキストをもとに作りました。

元々この「天の川」という曲は、何年も前にまだ持病の統合失調症の病状がひどかった時に見上げた星空に感銘を受けて、後に作った曲です。

今回その創作テキストもご紹介します。

「天の川

おさまらない幻聴で眠れそうもないある晩。
壊れかけた平常心を立て直すために夜風に当たろうと外へ向かった。
重たい足取りのまま、もたれかかるように扉を押して風の気配を探したが、
残念ながら澱みきった空気が体にまとわりつくだけであった。
 
耳の奥のざわめきが収まる様子も無い。
精神病が悪化して人の縁にいる自分をどこかに仕舞い込んで
素知らぬ顔で日常を過ごしてみたい。
と願っては諦め、願っては諦めて。
そんなことを繰り返している。
 
だいぶ長いこと扉の前に立ちつくしていたが、相変わらず夜風は吹かなかった。
部屋へ戻ろうと扉に手を掛けながら、
ふと横を見たら地上と空の境目に星が溢れていた。
 
いつもの幻聴とは異なる音色を感じる。
途切れることなく包み込む甘い音色と、
気持ちを穏やかにする大地の鼓動だ。
 
改めて空を見上げると左から右へ
たくさんの星が集まり、大きな川を空一面に描いていた。
その凶暴なほどの美しいアートは、
見る者全てに愛と優しさの存在を思い出させる力を持っていた。」

動画、拙い演奏ではありますが、ご覧いただけたら嬉しく思います。

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