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東京マラソン、春の下北沢、美人の波。202303306mon257

400文字・15min


目覚める。胃の調子は最悪だ。
胃に味噌汁を流し入れて家をでる。

JR渋谷駅に降りる。京王井の頭線への乗り継ぎへ歩く途中に、
「知り合いに会うんじゃないか?」
ありえない被害妄想に襲われる。
そんなことはあるはずはないのに。
歩く人みんな美人だ。
美人の津波だ。
そんな歌があった気がする。
文字が違う。
米米CLUBの「嫁津波」だ。
(現在は改題「嫁の波」)

下北沢駅に着いて余裕を持って歩く。

懐かしい下北の王将。
二十五年前天津丼やレバニラ定食を食べたなァ。

一時間半前に会場を確認して、近くの公園まで歩いて立ち稽古をする。

オーディションは四名一組だった。
ぼくは63番だが次は73番。
書類選考があったか?
本番はアガりまくって何もかもダメ。
肩を落として階段を降りると先の受験者が。
マスクをしているが希望に満ちあふれる煌めく目。
駅まで一緒に歩く。
「君は大丈夫だ」
声をかける。
落ちる余地のない美人だ。
早稲田の三年生。
別れ際、
(君は大丈夫だ)
彼女の背を見る。

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