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#03【ラリーカー模型 製作の引き出し】トグルスイッチ(コックピット部分)

昨年末までタミヤ1/24スバル インプレッサWRC ’98 モンテカルロ仕様を製作していましたが、ダッシュボードの組立の際、ステアリングホイール周辺のトグルスイッチを再現したいと思い立ちました。

作り方

実車写真を参考にし、トグルスイッチの軸受け部分のモールドに、0.3mmほどの穴をあけ、0.2mmの真鍮線を刺します。
適当な長さに切り揃え、向きを上向き、下向きに調整しました。

工作時がこれ。

小さいスケールゆえ、
上下に向きを揃えるのがシビア
軸受けに瞬間接着剤が
つきすぎないよう注意した

塗装

メタルプライマー、サーフェイサーで下地塗装し、インパネ全体の塗装まで終えます。
最後の細部の仕上げの過程でトグルスイッチの塗装へ。インプレッサの場合、トグルスイッチはシルバー、その軸受けの輪っかの部分がメタリックレッドのようです。

まず、トグルスイッチと軸受け部分をラッカー塗料(Mr.カラー)のシルバーで筆塗り。
その後、タミヤエナメルのクリヤーレッドを軸受け部分に塗ります。少し薄めて流れ込む感じにすると、難しくありません。はみ出ても、周りが黒で目立ちませんし、エナメル溶剤で拭きとりの修正もできます。

ステアリングの配線も再現。#01で書いたのと同じ要領で銅線を巻く
エアコンの吹き出し口とか、
市販車の感じが残ってていいね!

こんな感じで完成後もシルバーのスイッチがアクセントになったのではないでしょうか。
周囲のスイッチ類も、実車写真を見ながら塗り分けていくと、情報量が増して雰囲気が出ますね。(スイッチ類は、タミヤエナメルのホワイトで下塗り、その後、レッドなど明るい色を乗せました)

内装の製作は、ラリーカー プラモデルの醍醐味の一つですが、ボディを取り付けると、そのほとんどが見えなくなってしまいます。そんな中、窓から覗けるトグルスイッチは、手軽かつ効果的なディテールアップだと思います。
また他の競技には詳しくありませんが、一般車にはないレーシングカー特有のメカの感じが出せたかと。

ちゃんと見えるのであります

トグルスイッチ考

このトグルスイッチは、97年~99年のインプレッサWRカーのアイコンの一つであると私は思っています。
他にも三菱ランサーエボリューションⅤ(98年)、Ⅵ(99年、00年)、WRカー(01年、02年)に使えます。

03年頃にはWRカー各車とも、ステアリング周りに限れば、スイッチ類が少なくなっているように見受けられます。
その意味でも、今回、98年のインプレッサを製作し、20世紀末~21世紀初頭のWRカー黎明期の雰囲気を味わうことができました。

なお、実車写真は以下のブログが大変参考になりました。

98年のワークス仕様のインプレッサは、このサンレモ仕様のコリン・マクレー車がイベントに展示され露出が多いようです。キットのモンテカルロ仕様とは微細な違いがあると思いますが、充分でしょう。
さらによい方法がありましたら教えてください!

参考資料
『ラリーエクスプレス』1998 Vol.1(モンテカルロ)、山海堂、1998年
『ラリーコルセ ‘98年世界ラリー選手権全記録』飯島俊行責任監修、リイド社、1999年
『Rally and Classics Vol.3 2ℓターボWRカーの時代』三栄書房、2011年

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