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ここまでの斜陽産業、でも新聞社・販売店にこだわる理由

いきなり「新聞、斜陽!」と言っちゃった感があるので、グラフを貼っておきたいと思います。ちゃんと日本新聞協会の表を。

表1)新聞の発行部数と世帯数の推移

表2)新聞販売所従業員数、販売所数の推移

やっぱり「すごい斜陽」でしたね。斜陽中の斜陽、ダントツの斜陽、これが紛れもない事実です。だって、10年で1000万部、毎年100万部の発行部数が減少していってます。これは発行部数ですから、読者数というとこれ以上となります。

これは気合と根性の販売政策で何とかできるレベルではないってことは誰でもわかります。

「じゃあ、こんな業界に未来は無いし、辞めてどっか違う業界にいくか!」と思った皆さん!甘い!どっかいっても、またそこで苦しむよ、とお伝えしておきます。

なぜなら一方でこんなに安定&完成したビジネスモデル(工夫も変化も挑戦もあんまりいらない)であり、そして経営の数字予想がしやすい(衰退しているとは言え衰退のペースも予想が簡単)ビジネスモデルは、この世の中になかなか無いからです。

余談ですが、新聞購読料を値上げしても読者はそこまで激減はしません。そしてまた「心配したけど、まぁ何とかなったな」と言って、茹でガエル状態が加速します。


こういう①安定していて、②完成していて、③衰退ペースが読み易いビジネスモデルはお年寄りにはぴったりの業界なので新陳代謝がすごく遅いのが特徴です。衰退ペースに合わせてコスト削減をしていけばいい訳で、コスト削減には大した経営能力はいらないので、マーケティングや新規事業の立ち上げなどが出来ない古い経営者でもダラダラと経営できてしまいます。

これが新聞販売という長年安定してきた、誰でも儲かったラクなビジネスモデルの持つ、光と闇、表と裏です。

僕はこのnoteを「若い皆さま」に向けて書いています。まぁ「じーさん」はSNSもnoteもしていないと思うのでちょうどよかったと思っています。

定義:僕の言う「じーさん」は、過去を引きずり、柔軟性を失い、チャレンジを否定し、自分の利権を守るために未来を犠牲にする人のことです。まさに「老害じーさん」のことです。決して年齢で「70歳以上はじーさん!」みたいなことを言っている訳ではありません。先日、40歳の「じーさん」に会いましたし、80歳の「ヤング(死語w)」もおられます。この定義で読み進めてくださいませ!


さて、そんな「じーさん」が幅を利かせている新聞業界は、確実に未来を犠牲にし続けながら衰退を続けていますが、それでも「ヤング」の皆さんは「諦めないで!(by真矢みき)」欲しいと思っています。諦めた途端にあなたも「じーさん」です。あなたの諦めの雰囲気、言葉、態度、ため息がスタッフや同年代の所長に伝播していき、結局あなたも年齢に関係なく「老害」になります。

しかし「諦めない!」とは気合とか気持ちの問題ではありません。確かな証拠・根拠の上に築かれる経営戦略上の判断であるべきです。そのためには新聞業界の持つ強みと弱み、伸ばす部分と削除すべき部分を、感情抜きにエビデンスに基づいて経営判断していく必要があります。感情的に過去を引きずる人にはできない判断が必要です。強み・弱み分析とフォーカスすべき業務を、冷静かつ大胆に見極めることができれば「諦めない!」どころか、「新聞業界でガンガン成長したい!」という気持ちが自然と湧いてきます。

** 現実を素直に受け止め、明るい未来をイメージすることで、目の前の同じ景色でも突然、違って見えるようになる!**

「デジタル・ジャーナリズムは稼げるか」の著者ジェフ・ジャービスはこれからの新聞社はベンチャー企業のようにローカルに貢献する新規事業を開発しまくるべきだ、と言っていますし、部数以外の目的を持たなければいけないと、と言っています。衰退においては日本よりも先をいくアメリカの新聞社を目の当たりにしてきたからこその視点で教えてくれています。この発想は新聞社だけへのメッセージではなく、新聞販売店へのメッセージとして熱く受け止めるべきです。

まぁ、そんなこんなで評論家チックなことを長々と書いてきましたが、結論は「それでもアオキヨシヤは新聞業界にこだわる」です。2019年はMIKAWAYA21として過去最大のチャレンジを幾つもリリースするために昨年より準備を続けてきました。

① まず最初のチャレンジは、2019年1月から沖縄で「新聞販売店」をスタートします。ぜひお手並み拝見って感じで注目いただけると嬉しいです。新聞社の許す限り成功事例も失敗事例も正直に共有していきます。

② 続いて、昨年、株式会社電通と資本事業提携しましたが、今年は新聞社向けの新規事業提案もリリースします。

③ 新聞業界以外の皆さまからも「まごころサポート」を全国津々浦々に展開する仲間を大募集していきます。このプロジェクトでは昨年末に資本事業提携したシェアリングテクノロジー社との連携が重要になってくると思います。

新聞業界は紛れもない斜陽産業だ!それでも可能性に溢れた新聞業界にこだわる!そんな気分です。

(可能性を証明する為に販売店までやっちゃいます!)

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