日記 飲みながら書きました。

 子供の頃、穴にイノシシが落ちた。
イノシシは暴れまわって声を荒げていた。

「大人を呼ぼうよ。」

そういって、ケンちゃんの家にいくとお母さんが

「あんたら、ちょっと待ってな。」

といって、引退したマタギのじいさんを呼びにいった。
まだ15:00ぐらいだが普段はニコニコしたじいさんは焼酎をグビグビと飲み

「よっしゃあ!!ガキどもそこを案内せえ!!!」

と叫びながらナタをもちだし、俺たちは穴まで案内した。

穴までつくとじいさんはイノシシを一撃で仕留めた。

数年後、ガキどもだった俺たちはすっかり大人になって久々に会って酒を飲んだ。

「あのときにじいさんはなんで焼酎のんだのかね?手元がぶれないのかな?」

と言うとペンキ職人の幼なじみが

「いや、じいさんの気持ちはわかるよ。俺、この前すんごい急斜面の屋根を塗っててめちゃくちゃ怖かったんだけど昼休憩の時にビールがぶ飲みしたら全く怖くなくなったもん。その時に

『ああ、屋根から落ちて死ぬやつってこんな気分なんだ』 

と思ったわ。酒は恐怖心を無くすんだな。」


なるほど、と。

なんか人は昔から大きな事をする前は酒の力を借りていたのかもしれないな。
そのために御神酒とかあったかもしれないし。

俺には失敗することのが多いから、気をつけるけどね。


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