解散して欲しいと言うファンが嫌いだ


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「健一が脱退するくらいなら解散して欲しい」というある方のツイートが目に止まりました。

好きなバンドが解散してる私からすればなんて羨ましくて傲慢な言葉だろうと思います。

あんなやり方で解散発表なんてされたら阿鼻叫喚でしょうに。

こうした「誰々がいなければこのバンドじゃない」みたいな考えは日本人特有のもののような気がします。国内外問わずファンの人とあまり交流したことがないので実際のところはわかりません。

解散もメンバーの選択肢にあったかもしれない。けれどもメンバーは続けることを選んだ。解散も苦難の道でしょうけど、続けることも苦難の道だと思うからです。だから私は続けることを選んだメンバーの意志を尊重したい。

それなのに「解散して欲しい」なんてよく言えるなあと思います。

私の嫌いな言葉のひとつは「ファンサ(ファンサービス)」です。でもファンサがあるなら、その逆の立場の「メンサ(メンバーサービス)」という言葉があってもいいと思います。

バンドを生かすも殺すもファン次第だと思ってます。


「解散して欲しい」これと似たような言葉を前にも見たことがあります。

今年でもう4年前になるのか。ギルガメッシュが解散発表した時です。

「解散するのを待ってた」

こんな暴言を放った自称ギルガメッシュファンの人のツイートが目に止まり、もうこのツイート主の名前もアイコンも思い出せないのに、その言葉だけが目に焼き付いて離れません。

あなたはそうだったかもしれないけど私は解散なんてしてほしくなかった。今だってずっとそう思ってる。



ギルガメッシュが解散発表した時はTwitterにデカデカと「ギルガメッシュ 解散」という画像がデカデカと出され、その日の日付をまたぐかまたがないかのうちにチケット転売サイトには彼らのラストライブのチケットが法外な価格で大多数転売されていました。

私はそのことに激しく憤り、長文のメールを所属事務所とイベンターだけでなく、文面を少し変え、消費者庁と消費生活センターにも送りました。

事務所には、Twitterにあんなデカデカと「ギルガメッシュ 解散」という画像を出す必要はなかった。公式サイトへのリンクだけで良かった。Twitterはファンだけが見ているものではない、転売屋だって見ているんだと。そして「海外在住のファンの方々もチケットが変えるようにして欲しいです。」そのようにお願いしたような記憶がうすぼんやりとあります。(記憶がもう曖昧なんです。)

消費者庁と消費生活センターに送ったメールには「2020年に東京オリンピック開催が控えているのに、チケットの高額転売を放置していられては困ります。」そのような内容も加えて送りました。

当時はまだチケットの高額転売を禁止するきちんとした法律はなく、あっても都道府県など各自治体の条例どまりで、きちんとした法整備や罰則などはなかったと記憶しています。

しかし同じ事務所の先輩バンドMUCCの逹瑯氏の、当時のある音楽雑誌のインタビュー記事を読んだところ、私が送ったメールは当初、どうも事務所に送られてきた単なるクレームととられてた臭いです。当時の私はアーティスト側とマネージメントのチケット高額転売問題などの意識の低さに落胆しました。


あれから4年ほどが経ち、チケットの高額転売を取り締まる法律が制定、施行されました。けれども私が4年ほど前に問題提起した海外在住のファンの方々に対するチケット販売の問題が改善されたとはとても思えません。海外の方向けのプレイガイドはあるにはあるみたいですが評判は聞こえてきません。

でも教訓が活かされたかどうかなんて知らんし知る由もないですけど、バンドにとって重大なことが発表される時は公式サイトへのリンクのみで、Twitterであんなにデカデカと「解散」という二文字が踊る画像を見かけることはなくなりました。少なくとも自分の周りでは。

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