紅蓮蒼雷 : 球界最高級のオリックスバファローズの応援歌

皆さんこんばんは。翔平です。
順調に投稿できてるのでこの調子でいきたいと思います。

さてプロ野球球団別応援歌紹介記事、3球団目はオリックスバファローズについて紹介していきます。

オリックスバファローズ

オリックスバファローズ(以下オリックス)は、初回で紹介した近鉄バファローズ(以下近鉄)が経営危機に陥り、オリックスブルーウェーブ(以下ブルーウェーブ)と合併して2004年末に誕生した球団です。各々の会社名とチーム名を半分こした名前になっていますが、一応吸収合併のような形ですのでブルーウェーブの後継球団ということになります。フランチャイズは近鉄と同じ大阪となり、ブルーウェーブ時代の本拠地である神戸は準本拠地扱いで、年々開催試合数を減らして大阪にシフトしています。近鉄の名前を無くし、ブルーウェーブの本拠地を捨てたような形になってしまったので、元々の両球団のファンが一定数失望して離れてしまったところもあり、イマイチ人気が無く、一般の認知度も低い球団になっていて、合併後の成績低迷もあって色々と悲惨な球団といえます。
そんなオリックスですが、こと応援歌に関して言えば他球団とは一線を画すクオリティを誇っています。それもそのはず、近鉄の主力応援団で日本一の実力を持つ大阪紅牛會が応援団を務めているからです。大阪紅牛會については近鉄の記事で書いたので割愛します。元々荒々しく無骨な近鉄らしい応援歌を得意としていましたが、そこにブルーウェーブ系の明るく爽やかな系統の応援歌のソースをラーニングしたことで、オリックスバファローズではより進化した大阪紅牛會を見ることができます。
ということでそんなオリックスのおすすめ応援歌を今回は紹介していきます。

超人 糸井嘉男

(嘉男! 燃えろ! 燃えろ! 嘉男!)

託された願い乗せて 振り構えたその腕で

頂へと繋がる 架け橋を創れ

(糸井 糸井 かっ飛ばせー 糸井)

託された願い乗せて 振り構えたその腕で

頂へと繋がる 架け橋を創れ

(糸井! 糸井!)

強烈な早い打球を 飛ばしたれ

腕力(かいなぢから)で 叩き込め

(嘉男! 燃えろ! 燃えろ! 嘉男!)

その超人的な身体能力と天然過ぎる言動でプロ野球界を盛り上げる糸井選手。現在は阪神に在籍しており、40歳手前とは思えないパフォーマンスでチームを引っ張ってくれています。そんな糸井選手の応援歌ですが、僕的にはオリックス史上、いやプロ野球史上最高の応援歌だと考えています。ブルーウェーブ系の流れを汲む爽やかで軽やかなメロディーを大阪紅牛會の技術によって最高級品にまで仕上げています。またAメロBメロ交互演奏はかつてもありましたが、前奏→A→A→Bという楽曲さながらの歌い順や、「腕力」「かいなぢから」なんていう相撲用語で読ませる所なんかは、応援歌で新しいことに果敢にチャレンジできる大阪紅牛會の心意気を感じます。まさにキングオブ応援歌といえる一曲。糸井選手が3年前に阪神に移籍してしまったためこの応援歌は使われなくなってしまいました(その上移籍先の応援歌がなかなか…だったため余計に残念です。おのれ阪神…)が、交流戦の投手の打席など限定的に使われることもあります。

浪速の轟砲 T-岡田(岡田貴弘)

(岡田! 岡田! 岡田! 岡田!)

(演奏) T ! (演奏) HOMERUN KING !

(演奏) T ! (演奏) T-REX !

ここで決める男 このチャンスをものにしろ

遠く遠く派手に飛ばせ 浪速の轟砲

(かっ飛ばせー 貴弘 KO! KO! (相手チーム名))

日本球界には多くのホームランバッターがおり、豪快な一発で毎日ファンを魅了してくれますが、「日本一美しいホームランを打つバッターは誰か?」と聞かれれば、迷いなく名前が出てくるのがT-岡田選手でしょう。恵まれた体格から京セラドーム最上段まで飛ばすその姿は見惚れてしまうほどに「美しい」…。これだけで記事が書けてしまいそうなのでこの程度にしておきます。そんな岡田選手の応援歌は、糸井選手とは対となる「The 近鉄」です。荒々しい曲調に代名詞「浪速の轟砲」を盛り込んだ歌詞、まさに武闘派集団近鉄の系譜を受け継ぐ応援歌となっていて、僕は大好きです。ちなみに西武ライオンズとの試合では、西武のマスコットのレオがこの曲が演奏されだすと我慢できずに踊りだすパフォーマンスが見られます。同じマスコットのライナが「相手チームの応援なんだから踊っちゃダメ!」と言わんばかりに止めてくるコント仕立てになっていてなかなか見物ですので、西武ドームのご来場の際は是非ご注視ください。

番長 清原和博

闘え士(つわもの)よ 傷だらけのその体で

輝けこの場所で 威光放つ男

(清原 清原 かっ飛ばせー 清原)

皆さんご存知球界の番長こと清原和博。近年はNOシャブNOライフな話ばかりで話題になってしまいましたが野球に関しては超一流のプレーヤーであったことは誰もが知るところです。そんな清原ですが、西武から移籍した巨人では度重なる怪我に苦しみ、首脳陣との確執もあって2005年限りで戦力外になってしまいます。そんなボロボロの清原に救いの手を差し伸べたのが当時オリックスの監督だった名将仰木監督「お前の最後の花道を作ってやる」との言葉に惚れて、清原は生まれ故郷大阪に帰ってきます。残念ながらこの直後仰木さんは肺癌のため急逝されてしまいますが、そんな仰木さんの意思を受け継ぎ、清原は2008年まで現役を続けます。そんな清原の花道を飾るに相応しい、まさに「漢」らしい応援歌と言えるでしょう。

アジアの大砲 李承燁(イ・スンヨプ)

イ・スンヨー! イ・スンヨー!

コウ! コウ! コウパイティ!

イギョラ! イギョラ! イ・スンヨー!

イギョラ! イギョラ! イ・スンヨー!

心の火を燃え滾らせ 会心の一撃打て

大きな華咲かせるべく

チャカラカンセエ チョラ スンヨー

(イ・スンヨー イ・スンヨー

チョ! ワ! ラ! スンヨー!)

韓国球界において、英雄と呼ばれる一人のプロ野球選手がいます。その選手は韓国球界のシーズンホームラン記録を樹立し、日本球界でもロッテ、巨人、オリックスと渡り歩き、巨人では4番としてチームを導く活躍。日本語を流暢に使い、実績を鼻にかけることのない飾らない性格でみんなから愛された英雄こそ、李承燁です。僕は基本的に韓国大嫌いなんですが、スンちゃんだけは大好きなんです。そんなスンちゃんの日本球界最後の球団がオリックス。戦闘に赴く兵士を鼓舞するかのようなメロディーに「強気で行け!」と訴える韓国語の歌詞はスンちゃんに最後の輝きを与えてくれました。日本語歌詞部分が名前の漢字と掛かっているのもいいですね。この応援歌はスンちゃんと入れ違いで入団してきた李大浩(イ・デホ)選手に歌詞を一部変更して継承されました。

這い上がった男 川端崇義

胸の奥で熱く滾る 想い全て出し切れ

壮絶な争いに 勝ち残れ最後まで

(川端 川端 かっ飛ばせー 川端)

ここまで紹介してきた選手は助っ人であったりドラフト1位のエリートばかりでしたが、この川端選手は少々違います。プロ入りは2012年、27歳になる年でした。高卒や大卒で入ってくる選手の多い中で川端選手は大卒社会人3年目での指名、しかも指名順位は8位とドラフト終了間際。年齢的にもドラフト順位的にも、下手をすれば1年でクビになってもおかしくないギリギリのプロ入りでした。しかし川端選手、そこから這い上がります。首脳陣へのアピールに成功し、主力の故障もあってレフトのレギュラーを奪取。プロ初ホームランを満塁ホームランで飾るなど大活躍。終わってみればチーム新人記録タイとなる114安打を放ち期待を見事裏切ってくれました。その後は怪我や不振などもありながらスタメンにスーパーサブにしぶとく活躍し、チームを支えました。そんな壮絶な1軍生き残り争い、レギュラー争いを勝ち抜いた川端選手に捧げるに相応しい素晴らしい応援歌になっています。「滾る」ってワードがいいですよね。

以上がオリックスバファローズおすすめ応援歌5選になります。いかがでしたでしょうか?本当は15曲くらい紹介したいんですが、5曲でこの長さになってしまうので…。大阪紅牛會は今現在も名曲を量産してますので、興味を持たれた方は是非調べてみてください。

おまけ 丑男(COW BOY)

熱き情熱紅く染まり 蒼き稲妻輝く

ここで立ち向かえ戦士たち

悲しみ乗り越え突き進め

真紅と蒼の魂を 炎と燃やして攻めろ

((選手名) (選手名) 決めたれー!)

前述したように、オリックスバファローズは近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブが合併して誕生しました。互いのファンは、応援団は、愛する球団をある日突然失う悲しみを味わうことになりました。合併後の応援歌作成も、ショックを引きずってなかなか進みませんでした。そんな中で、団長の和田さんが最初に作ったのがこの丑男です。近鉄とブルーウェーブ、それぞれの球団はもう戻ってこない望まない合併の悲しみを忘れてはならない…。そんな想いを込めたチャンステーマになっています。チャンステーマは数多くありますが、この丑男は年に数回あるかないかの本当にここぞという場面でのみ流れる、オリックスバファローズという球団が背負い続ける悲しみを乗せた応援歌であります。

それでは…

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