青木麦生

演劇リボルバー。または短歌を作って外に貼ったりして怒られたり笑われたりしています

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マガジン

  • 俺は演劇リボルバー

    折り込みチラシをくじ引き。引いたチラシを観に行く。 さあ行け、リボルバー!

  • 俺は演劇リボルバー Season2

    折り込みチラシをくじ引き。引いたチラシを観に行く。 帰ってきたぞ、さあゆけ演劇リボルバー!

最近の記事

俺は演劇リボルバーSeason2【3】マーダーバラッド

マーダーバラッド。 このチラシを引いてからというもの、私の胸にずっと重くのしかかっていたことがある。 チケット料金 全席指定 10,800円 たっ っっ っっ かっ っっ っい!!!! 演劇リボルバー始まって以来の大台超えである。 今までのシアターコクーンは中二階立ち見席という裏技を使うことができた。 しかし、当日券の状況を調べてみる限り限り、立見は出ていない様子。 禁断のチケットキャンプか……とサイトを見てみる。 見事な値崩れ。 ポチッ!

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    • 俺は演劇リボルバーSeason2【2】8月の家族たち

      さて、ほぼ一年ぶりの演劇リボルバーの更新。この間、観劇をサボっていたわけではなく、リボルバーは回り続けていた。 ただ感想を書くのがめんどくさかっただけである。しかし、このままでは、ただただリボルバーが回り続け、どんどん書かなければいけないものが溜まっていくばかり。心はどんどん重くなっていき、そんな現実から目を背けるかの如く、今日は焼肉やな、と目の前の快楽を享受し上ミノなんぞ注文してしまう日々。闇金に手を出すとこんな気持ちになるんだろうな……と、増えていく金利に押しつぶさ

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      • 俺は演劇リボルバーSeason2【1】

        20XX年某月某日。 冬晴れ。洗濯物を干していると、沈丁花の香りがそこはかとなく漂ってくる。そのまま窓を開けたままにすると、ほのかに暖かい風が入ってきた。幸いにして花粉症の気がない私は、春になりかけのこの時期が、一年で最も好ましい季節だ。冬の間、乾燥で悩まされた肌も、心なしか潤って感じる。 平和であった。縁側がある家に住んでいたら、日の当たる場所でお茶でもすすっていただろう。そして、日がな詰将棋を続けていると、野良猫がもはや専用のベッドとなった敷石の上でこれでもかと体を伸

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        • 俺は演劇リボルバー08 二兎社『鴎外の怪談』

          #演劇 #劇評 折り込みチラシをくじ引き。引いたチラシを観に行く。それゆけ演劇リボルバー! ①燐光群「カウラの班長会議」→②3.14ch「宇宙船」→③鬼の居ぬ間に「目々連ー覗き込む葉ー」→④ノアノオモチャバコ「ノア版三人姉妹」→イマココ   はるばる来たぜ湘南台! 湘南台市民文化センター。初めてこの名を耳にしたのは大学で西堂行人氏の授業だっただろうか。その時から一度は来てみたいと思っていた憧れの場所である。 というのも、ここはあの太田省吾が拠点にしていた劇場なのだ。太田

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        俺は演劇リボルバーSeason2【3】マーダーバラッド

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          俺は演劇リボルバー 07 ノアノオモチャバコ『ノア版 三人姉妹』

          #演劇 #劇評 ①燐光群「カウラの班長会議」→②3.14ch「宇宙船」→③鬼の居ぬ間に「目々連ー覗き込む葉ー」→イマココ 今回は初の原作モノ、チェーホフの『三人姉妹』。 チェーホフというと、櫻の木を切るやつとか伯父さんが発砲する奴とか夢破れてかもめになるやつとか、何となくどこかで観たり戯曲で読んだりしたことがあるような、ないような……。 と、記憶が曖昧な中でも『三人姉妹』は以前一度だけ観たことがあって、数年前イタリアのペルージャに留学していた時に、クラスメイト

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          俺は演劇リボルバー 07 ノアノオモチャバコ『ノア版 三…

          俺は演劇リボルバー 06 鬼の居ぬ間に「目々連ー覗き込む葉ー」

          ①燐光群「カウラの班長会議」→②3.14ch「宇宙船」→イマココ 事前情報なし、謎のベールに包まれた劇団「鬼の居ぬ間に」。 チラシからわかった情報は裏面に書かれている謎の短歌。 秋暮れの 頭を垂れる枯れ草に 怨み残りて 尚しづまらず ふむ。早くも3回目にして、リボルバーは前人未到の地にたどり着いてしまったのかもしれない。リボルバー、なんだか怖くなってきました。 ずるずると後ろ髪を引かれるような気持ちで向かったのは下北沢・劇小劇場。公演初日である。恐る恐る受付で当日券

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          俺は演劇リボルバー 06 鬼の居ぬ間に「目々連ー覗き込む…

          俺は演劇リボルバー 05 3.14ch「宇宙船」

          #演劇 #劇評  生死などは何でもない、つまらない事柄なのだ。ただ、生きていく態度が重要なのだ。 ―― 稲垣足穂 ついに、この男と向き合う時が来たようだ。 もう、向き合うのが嫌で嫌で2ヶ月が経ってしまったのだが、次々と観なければならない公演は溜まっていく。その前に奴のことを片付けておかなければならない。 ムランティン・タランティーノ。42歳、厄年である。 9月某日、「気になるから行く」と、のほほんと言い放った歌人、いやさ、この場では敬意を表して「勇者」と呼ばせて頂こう

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          俺は演劇リボルバー 04 チラシ引きの儀~さよなら夏の日篇~

          賭博には、人生では決して味わえぬ敗北の味がある。 ――寺山修司 まだ暑い盛りのこと、都内某所にて厳粛な雰囲気の中、チラシ引きの儀が執り行われた。 まずは、現時点での収支報告を。 【収入】パトロン提供資金:1,000円 【支出】チケット代:3,600円 前回までのエントリで、パトロンの皆さんに支えてもらった金額は1,000円。これだけ、多くのパトロンが私を支えてくれていると思うと、身が引き締まる思いである。招待券で開演ギリギリにやってきておいて劇場で居眠りしていたかつて

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          俺は演劇リボルバー 04 チラシ引きの儀~さよなら夏の日…

          俺は演劇リボルバー 03 燐光群「カウラの班長会議」

          #演劇 #劇評 記念すべきリボルバーの一回目、「カウラの班長会議」を観劇し終えた今、まるで温泉に入り過ぎて逆に疲れたみたいな高揚感と倦怠感に包まれている。 この清々しさ、心地よい疲れ、ランナーズハイとはこのことなのかもしれない。 実際、走った。渋谷の街を走りに走った。 会場は下北沢のザ・スズナリ。開演は19時。渋谷の職場をでたのが18時40分。青山通りで信号待ちのフェラーリをぶち抜き、宮益坂を駆け下り、SALEで賑わうヒカリエをくぐり抜ける。擦り切れた革靴と雨に濡れたア

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          俺は演劇リボルバー 03 燐光群「カウラの班長会議」

          俺は演劇リボルバー 02

          観劇前日。5人の100円パトロンの方が手を差し伸べてくれたことに勇気づけられて、ついにチケットを手に入れることができました。パトロンの皆さま、本当にありがとうございます。 で、手に入れて思ったのは、チケットを手に入れた時の高揚感は何物にも代えがたいということ。 他の作品が選ばれる可能性もあったろう。自分の観たい作品を観に行く選択肢もあったろう。 しかしながら、何かに導かれるように観に行くことになったこの作品のチケット。これが運命かと思うと、なんとなく愛おしい……。 実際

          俺は演劇リボルバー 02

          チケット買った。

          チケット買った。

          俺は演劇リボルバー 01

          演劇、観てますか? 演劇を観に行くと必ずもらう、あのチラシ束。工夫を凝らしたチラシの数々。その一つに込められた思い。打ち合わせに次ぐ打ち合わせ。デザイン考えたりアー写撮ったり校正したり関係各所に確認したり印刷したり誤植を見つけて上からシール貼ったり1万枚のチラシ束から印刷が滲んでいるものをピックアップして抜き取ったり……。どうせ部数刷っても値段変わらないからと5千・6千・7千と次々に増えて配りきれずに事務所の奥で積み重なるチラシ束。公演が終わってドナドナのように台車に載せら

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          俺は演劇リボルバー 01