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⑥ 【頻出】 EV 論点設計

こんにちは、Kiemaです。今回は「❷【頻出】EV(電気自動車)」ということで進めていきたいと思います。

23卒あたりから、Mck含め多くの戦略/総合ファームにおいて、EVや脱炭素といったトレンディーな題材を多く目にするようになり、その傾向は25卒においても続いております。

特に網羅構造が出題されるM社では最近、出題の5割近くがEVや脱炭素、DXといったようなトレンドに関連しているように思います。

その中でもEVについては超頻出で、Mck 4〜7回の面接の中で少なくとも1回は目にするといっても過言ではないでしょう。

今回はそのEV系の網羅構造ケースについて、出題パターン別に解説していきたいと思います。



再掲 『McKinsey問題パターン』
①海外進出/新規事業系
②売上/利益減少系
③買収系
④公共系
⑤その他(DXなど)

①〜⑤の記事は公開済みです。
(①に関しては、別解法を紹介した❶もあります)


マガジン(まとめ買い)では個別に買うよりもかなりお得になっておりますのでぜひご検討ください。


今回は目次のように、例題ベースで進めていきます。

目次 [ 網羅構造 ]
Ⅰ. EV×トレンド対応戦略 例題&解説(無料公開
Ⅱ. EVステーション 例題&解説
Ⅲ. EVステーション② 例題&解説
Ⅳ. EV×新製品投入調査 例題&解説
Ⅴ.  EV×シェア低迷要因 例題&解説(再掲)

EV×〇〇ということで、特に「新製品投入調査」や「トレンド対応」は24卒あたりから見られる新傾向になっているようです。この機会にじっくりと考え、対応できるようにしておきましょう。

また、これらの解説はあくまでも[ 考え方の一例 ]です。私がこうしてnoteを出している以上、他の就活生もここで紹介されているフレームなどを繰り出すかもしれません。「こいつ考えてないな」と思われないようにするためにも、noteの内容を自分なりにブラッシュアップし、自分だけの論点設計基盤を持っておくことを推奨します。(おせっかいです。)

では、さっそく解説に入りたいと思います。



Ⅰ. EV×トレンド対応戦略 例題&解説

お題・問
クライアントは、自動車修理を手がける会社であり、多くの店舗(修理する場所)を国内に持っている。今後自動車業界においては大きな変化が予想されており、EV化・自動運転化の2つのトレンドは特に大きいものと考えられる。このトレンドによってクライアントは従来のままでは売上を維持できない恐れがある。今後クライアントがこのトレンドに対応するために戦略を検討する上で、調査すべき事項を網羅的構造的に挙げよ。ただし、クライアントは自動車修理のみを手掛けており、点検などの業務は行っていないものとする。


5分程度計って考えてみましょう


解説

まず論点構成としては以下のようになります。

論点構成


【 トレンド関連調査】
初めにトレンドに関する調査をしていきます。
EVや自動運転以外にもトレンドはありそうですし、「EVがトレンドです!」とだけ言われても困ります。市場・競合・自社の観点からキャプチャにある論点を抑えていきましょう。

〜コラム〜
市場・競合・自社の観点で分析しましょうと言われると、「あ、脳死で3C分析すればいいのね」と思ってしまうかもしれません。
思考の結果「たまたま」3C分析に落ち着いたのであって、トップダウンに3C分析を引っ張ってきたわけではない事に注意してください。
まずは素直に「EVや自動運転以外にもトレンドってありそうだな」「そのトレンドが修理業界にどういった影響を及ぼすのだろう」と考え、ボトムアップ的にまとめていきましょう。(ただ、最終的には3C分析といったメジャーなフレームに落ち着くことが多いです)

■市場分析
ここで分析したいのはざっくり以下3点になります。
・台頭トレンドの調査(EV, 自動運転など)
・衰退トレンドの調査(主にガソリン車)
・自動車修理業界の市場動向(主に自動車トレンドによる影響)

上記3点の検討軸としては以下のようなものがあるでしょう。
・市場トレンド
・市場規模推移(予測含む)
・台頭トレンド/衰退トレンド/修理業界動向の関係性

余裕があれば更にセグメント別に考えたり、自分の仮説を加えられると良いでしょう。
・「EV, 自動運転以外にも○○トレンドは特に修理業界への影響が大きそうだ」
・「ガソリン車の市場規模は縮小傾向だが、△△のセグメントでは伸びているのではないか」
・「特にXXのトレンドは、修理業界への影響が大きいと考えている」
こうした仮説まで述べられるとgoodです。

■競合分析
ここでは既存/新規で考えていきましょう。
・既存競合はどのくらいの割合でトレンド対応しているのか/具体的にどのような対応策を打っているのか
・新規参入はどれほど見られるか/具体的なサービス内容や強み弱みはどうなっているか/参入障壁にはどのようなものがあるか

■自社分析
ここではトレンドによって具体的にどのような影響が自社に及ぼされるのか、またどれほど売上が減少するのか試算する必要があるでしょう。
・売上に関しては、式分解して深掘りするのも良いでしょう。

売上減少試算


売上の減少分は顧客数の減少率*客単価の減少率となるでしょう。
■ 顧客数減少
ここではConversion rate(CVR)を用いて試算すれば良いでしょう。具体的には
・リーチ数(自社からの営業数/顧客からの接触数)
・商談遷移率
・契約締結率
くらいの粒度で良いでしょう。今までは商談遷移率が10%あったのが、5%にまで落ち込む可能性があるといった具合です。

■客単価
ここも式分解するのが良いでしょう。
例えばEVではガソリン車と比べて部品数が圧倒的に少ないので、平均故障箇所割合が80%減ると思いますといったように自分なりの仮説を述べられるとgoodです。

ここまでが大論点1つ目の「トレンド関連調査」になります。
続いて大論点2つ目の「トレンド対応策」に入っていきます。

論点再掲

■対応策を打つ
以上のトレンド調査を踏まえ、対応策を決めていきます。
・対応策オプション;トレンドによる自社修理事業への影響箇所を踏まえ、対応策のオプションをまずは網羅的に検討します。(トレンド全てに対応するというのは自社リソースの観点からも無理なので、後から対応策は絞っていきます)

ではどのような観点から施策を絞るかといえば、キャプチャにある残り3つの論点になるわけです。
・そもそも実現可能か(自社リソース:技術力や資金面など)
・対応策として実行したときにどれほど利益は上がるのか(追加売上/コスト)
・法規制などの考慮
これらを踏まえ、最終的なトレンド対応策を決めていきます。

以上記載の内容を発表できれば、Mckは勿論どんなファームでも内定でしょう。




Ⅱ. EVステーション 例題&解説

お題 
クライアントはアメリカのホテルチェーン会社で、ニューヨークに複数施設を持っている。現在EV向けの充電ステーションをホテルにつけることを検討しており、現在パイロット(=お試し)で全体の3か所につけているが、今後は150箇所程度つける予定である。


パイロットで使ったサプライヤーを引き続き利用するか、それともサプライヤーを変更するか検討する際、どういった要素を見ていくべきか構造的かつ網羅的に考えよ。


5分程度計って考えてみましょう



解説

これは分類するならば「公共系」のお題になるでしょう。
公共系記事でも述べたように、公共系の問題では他問題パターンの論点設計が応用できるケースが多くあります

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