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スーパービンゴのすゝめ

割引あり

『45!46!47!48!49!50!51!じゅうろくらうんどおおおおお!!!!』


夏の森で鳴くセミか、はたまた田んぼのカエルのように大きな声で大の大人が数を数える。7が3枚揃うたびに脳汁を飛び散らかし歓喜する。去年2022年の私は雀荘でこんな光景を目にするなんて想像だにしなかった。お気持ち麻雀を愛するものを熱狂させるパチスロ型麻雀が2023年4月、誕生した。

1.はじめに

『肥えさん、肥えさん!7sと7pが8枚入ってる確変チューリップがあるとしたら?』


何言ってんだこいつ。

私の相方ハッケヨイ。彼はとんでもないルールを次々に持ち込んで私にやらせようとしてきます。動画で色々と紹介していますが、最もバズったのが少牌マイティです。

少牌マイティは13枚で打つことが当たり前だった麻雀の世界をぶち壊しました。こういった”世界の当たり前”をぶち壊すものってとても面白いですよね。ハッケヨイはただでさえ面白いものに更に味付けをしようとします。ただの味付けではありません。少牌マイティをもっと深くするために工夫します。それが割れ目少牌、お多福少牌、そして少牌確変チューリップでした。どれもめちゃくちゃ面白いです。この中でハッケヨイが一番ハマったのが少牌確変チューリップです。私の周りでもこれが一番人気でした。

私はこれを少牌マイティとして楽しんでいたのですが、どうやら人気なのは少牌ではなく確変チューリップの方だったようです。ハッケヨイもそうでした。そこで13枚に戻し、もっと確変させちゃおうということで思いついたのがスーパービンゴです。1種の麻雀牌は4枚という常識をぶち壊しました。
このスーパービンゴは明らかにプレイヤーの熱が違います。そう、要するに死ぬほど面白いのです。知らないよという人はまずはコチラの動画をご覧ください。

煩わしい19mを排除し、その代わりにみんなの大好きな7p7sを入れる。たったこれだけでこんなに面白くなるなんて。常識というものは如何に我々をつまらなくさせているか実感できます。
スーパービンゴは常識をぶっ壊してできたものなのですから、今まで通り打っていては勝てるわけがありませんどこがぶっ壊れたのかをしっかりと理解し、ぶっ壊れた部分を修正していくことが大切です。今回ぶっ壊れたものが何かというと、『牌効率』です。

まずはスーパービンゴのルールの根幹である確変チューリップの条件をおさらいしましょう。
①リーチするとチューリップが捲れる
②同種の7を3枚以上使うと上下段チューリップ(確変チューリップ)となる。
③7p7sをどちらも3枚以上使うと獲得祝儀が倍(16R)
④1枚のチューリップで6枚以上ヒットすると突確(チューリップのランクがアップ)する。

確変チューリップはうまくいくと1撃で100枚以上の祝儀を獲得できることもあり、打点よりもいかにチューリップを乗せるかが勝利のカギとなります。
チューリップをたくさん乗せるには7を中心とした確変への手組が必要不可欠です。しかし、それがちゃんとできている人は少ないです。今回はこのスーパービンゴの基礎となる7寄せを解説していきます。これができないと絶対に勝てません。スーパービンゴを打っている人たちが今後どんどん増えていくでしょう。そこであらかじめ立ち回りを知っておくことで他者を圧倒することができます。この記事では無料部分で基本的な確変リーチへの牌効率解説し、有料部分では応用的な確変リーチへの牌効率、躱しの考え方、そしてリーチ判断を解説していきます。有料部分は知っているといないとでは大差がつく知識です。いつも500円で販売していますが、この知識による恩恵は計り知れません。ですので1000円とさせていただきます。私は分からない状態で始まったスーパービンゴに立ち向かい何度も爆発しました。地球が割れた回数は数知れず。何人もの仲間が犠牲になりました。
『お前は先にいけ!俺はここに残る!』
と言い残し、二度とスーパービンゴを打たなくなった仲間もいます。皆さんは麻雀人生で最大何枚の祝儀を払ったことがありますか?私はせいぜい20枚やそこらです。急に払ったことのない100枚とかいう申告を受けた時、私の血管はキレました。なにが16Rだふざけんな。傷だらけの体にムチを打ち、それでも立ち上がり半年間数多の虐殺を乗り越えスーパービンゴを打ち続けた私の血と汗と涙の結晶です。それが見たければ

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2.確変リーチを打て!

スーパービンゴでまず差が付くのは確変チャンスのあるリーチを如何に打てるかということです。7が3枚内蔵されている確変確定のリーチは誰でも打てますが、確変不確定の時にしっかりと確変チャンスのある手組みができるかどうかが大切です。確変の可能性があるリーチのことを以後確変リーチと呼称します。
まずは確変リーチのパターンを把握しましょう。

1.シャボ

待ち:8枚 確変チャンス:6枚

スタンダードな確変リーチです。下の形からは必ず8s切りリーチとなります。

なんと両面で受けてもシャボに受けても同じ枚数です。ですので7s切りリーチは法律で禁止されています。また、8sは早い段階で先切りします。通常の麻雀では778から7を先切りすることが多いと思いますが、スーパービンゴでは8を先切りします。

2.亜両面

待ち:10枚 確変チャンス:6枚

3.複合順子

待ち:10枚 確変チャンス:6枚

突確を含んでいてとても強い形です。

4.トンガリ

待ち:6枚 確変チャンス:6枚

確変が確定しているのがうれしいですね。通常の麻雀でリーチすることはまずありませんが、スーパービンゴでは脊髄反射でリーチを打ちます。

5.L字(エル)

待ち:6枚 確変チャンス:6枚

トンガリとほとんど一緒です。

6.ノベタン

待ち:9枚 確変チャンス:6枚

7.暗刻単騎

待ち:5枚 確変確定

これは確変が確定していますが、七対子の7暗刻単騎は見落とされがちですので例外として紹介しておきます。

以上7つのパターンが確変チャンスのある聴牌です。確変が不確定の場合これらの聴牌を狙って手を組んでいきます。それでは具体的な牌姿を挙げていきましょう。

確変がどのくらい強いのか?

自分の手牌価値を知らなければ正しい押し引きができません。また、何を目指して手を作ればいいかもわかりません。皆さんがノミ手で降りるのは手牌価値が低いと知っているからだし、役満を聴牌したとき全ツするのは役満の価値がめちゃくちゃ高いと知っているからですね。それと一緒で確変の価値を正しく知らなければなりません。これについてハッケヨイ氏が解析ソフトを自作し、シミュレーションを行った記事を書いています。リンクからぜひご覧ください。


要するにすごく乗ります。ちゃんと勝ちたい人は有料部分もしっかり読んでチューリップがどのくらい乗るのかの詳細を把握しておくことをお勧めします。
それでは確変がすごく強いことを踏まえて例題を見ていきましょう。

次の牌姿で何を切りますか?

通常の麻雀では4pや2sを切って完全一向聴に取りますね。ですが、スーパービンゴでは3p切り(3sでも可)です。そうです。スリーヘッドに受けます。スリーヘッドは最弱とみんなからバカにされ、麻雀界で嫌われてきました。

しかしスーパービンゴではかなり強い形になります。具体的に見ていきましょう。セオリー通り4pを切ったとしましょう。するとこうなります。

聴牌チャンス:24枚

とても美しい一向聴に見えますね。しかし14s,2sが入るとどうでしょう?確変リーチが打てません。スーパービンゴにおいて上段しか捲れない聴牌などゴミ同然です。確変リーチのほうが何倍も価値があります。それでは3pを切ってスリーヘッドに受けてみましょう。

聴牌チャンス:18枚

聴牌チャンスは減るもののテンパれば必ず確変リーチが打てます
7の対子を含む場合スリーヘッドに受けましょう。

3.確変リーチへの牌効率

麻雀の根幹となる聴牌までの道のり牌効率。スーパービンゴでも最も大切です。麻雀は聴牌を入れないと勝てないと同様にスーパービンゴもテンパらないと勝てません。7が8枚入っていることを前提に牌効率を考えなくてはいけません
孤立牌の優先順位を考えていきましょう。普通の麻雀では
3~7>28>19
ですが、スーパービンゴでは
7>68>5>349>2>1
となります。7が最も重要なのは誰でもわかりますが、9はそこそこ重要な孤立牌です。なぜかというと7が受けられるからです。
9に8がくっついたペンチャンは8枚受けで申し分ないターツとなります。そして9に7がくっついたカンチャンはもう一度7を持ってきたときにシャボ受けへの変化が見込めるのでとても良いターツです。3と4はターツができやすいですが、7が受けられない欠点があります。比較して349は同じぐらいの優先度となります。
ですので以下の手牌は大体3pを切ります。

9sと3pの比較は諸説あります

とにかく7はすぐ引けるので受けられるようにしておきましょう。
また、それは相手も同じです。ですのでめちゃくちゃ7が刺さります。リーチに対して7を切ることはほとんどありません。7を受けれるということは防御にも攻撃にも使えるということです。

とにかく7シャボを作れ!

7を3つ使っている手牌(以下確変持ちと呼称)ではとにかく聴牌を入れることが大切ですが、確変を持っていない場合はとにかく7シャボ聴牌を意識します。

完全一向聴だからと言って4pを切ってはいけません。4pを切ってしまうと7pを引いたときにシャボ待ちが取れなくなってしまいます。

しかし、6sを切っておくと7p引きに対応できます。

23sと落として確変チャンスですね。
スーパービンゴでは確変を持っていないときの余剰牌は7引きに対応できるものを選ぶことが多いです。余剰牌の考え方はとても重要なので過去に書いた余剰牌に関する記事もぜひご覧ください。

7に寄せていれば自然にいい待ちになるし、打点(獲得祝儀)も伴います。
次の牌姿を見てみましょう。

完全一向聴に取って7pとしたくなりますが、7を追って9sを切ります。シャンテン戻しになりますが、7pを引いたら獲得祝儀が跳ね上がりますし、受け入れも多くそこまで速度は落ちません。
7を追うということはスーパービンゴの牌理に沿っているということです。
通常の麻雀で手役を追うと牌理に逆らうことが多いですが、スーパービンゴでは打点、速度、待ちの良さすべてに沿っていると言えます。

ヘッドレスはトンガリorL字を狙え

ドラ2p

上の牌姿をご覧ください。14sか25pで聴牌しました。確変も狙えないし、相手の手を抑制するためにさっさとリーチする人が多いと思います。2pがドラで5pが赤なので1s切りリーチ!
なんてことはやってはいけません。5pを切ってダマテンに取ります。14sで役ありのダマに構えながら7引きを待ちます。7sを持ってくればトンガリリーチ、7pを持ってくればL字リーチを打つことができます。待ち枚数も一緒ですね。それでは次の牌姿はどうでしょうか。

ここまで読んだみなさんならば7sを切ってはいけないことが分かりますね。
これは23sを切りましょう。89sを切る人をよく見かけますが、7sや147pを引いたときにすぐに確変リーチを打てることが大切です。
ヘッドレスの時は必ずトンガリとL字を大切にしましょう。

それでは以上を踏まえて練習問題です。確変を追うならば何を切りますか?

問題1

問題2

問題3

問題4

問題5

問題6

問題7

問題1解答

9s切り。4sを切りたくなりますが絶対に切ってはいけません。確変リーチは7と何かのシャボに取る必要があります。5sを引いたときに7sとピンズ側のシャボ待ちが取れます。この手で8sを引くと58sの受けができますが確変リーチが遠ざかります。8sなんてただの無駄ヅモなのです。2pや9pを切ればいいじゃないかと思いますが、8sがいらないのですから一手進んだときに少しでもいい一向聴に取れるようにしたほうが良いですね。

3pを切って無駄な牌を持たない一向聴に取れる

問題2解答

9p切り。
これも4sを切りたくなりますね。ですが絶対に切ってはいけません。4sを切ると7sでしか確変リーチが確定しませんが、5s引きでも7シャボができて確変リーチ一向聴になります。

8sを切って確変一向聴になります。

また、7sを引いた場合4sが残っているとよりいい一向聴に取ることができます。

ソウズ側5s7sで聴牌が取れる
ソウズ側7sのみで聴牌

47p受けは大体埋まるのでさっさと固定して、ソウズ側の好形を求めましょう。

問題3解答

9s切り。
2pを切りたくなりますね。58sを引くと聴牌しますが、7が出て行ってしまい、確変が無くなってしまいます。そんなもの聴牌ではありません。聴牌でないなら9sなんていりませんね。ピンズの受け入れをMAXにします。基本的に7が出ていくような受けにはしません

問題4解答

6s切り。問題3と同様に58sは聴牌とは言いません。

問題5解答

7sが出ていく三面張などなんの価値もありません。先述したとおり、スーパービンゴでは7を含むスリーヘッドが強いです。ですので6s切りとなります。

問題6解答

6s切り。58sを引いても何もうれしくありません。6sを切って固定します。

問題7解答

8s切り。
36p、3sが入ったら89s切り。6sが入ったら西を切ります。

頻出する重要な形

次に頻出する超重要な形を押さえておきましょう。
まずはハッケヨイ氏が出している77789(チチチパク)です。これはもう彼の記事で解説されてるのでそちらをご覧ください。

チチチパクと同じぐらい大切なのが467778、通称クジラです。

手拍子で4sを切ってしまいそうですが、2p切りです。聴牌チャンスを比較してみましょう。

2p切りの聴牌チャンス:157s14pの19枚
4s切りの聴牌チャンス:17s124pの17枚

2枚差で2p切りのほうが多いですね。4sが重要な役割を果たしています。実践ではこのように出てきます。

実戦1

4sなんてツモ切ってしまいそうになりますね。ただの聴牌を目指すのであれば4s切りですが、この手は69s引きは聴牌として何の価値もありません。ですのでここは8s切りですね。

実戦2

68sや1sの対子落としをしてしまっている人がほとんどですが3s切り推奨です。無駄な牌を一切持たない一向聴に構えることができます。

実戦3

これも8s切りですね。4sは67778のフォロー牌ということです。

23sに2sがくっついてフォローしてますね。この2sと同じ役割をしていると覚えておきましょう。

しかしもう片方の形によっては4sを切ることもあります。

4sを切って1s7sのシャボを固定します。ピンズ側が愚形ですのでそちらをフォローします。また889のような部分も直観的に打つと間違えてしまいます。

これも4sを切りたくなりますが
打4s→聴牌チャンス17s78pの17枚
打8p→聴牌チャンス157s7pの19枚
で2枚差があります。7が8枚入っているので223と889はほとんど同じです。

以上が確変への牌効率でした。これは確変をするための手順であり着順や巡目によって覆ることがあります。次の章ではその判断について解説していきます。

4.リーチ判断

私が経営する麻雀Quasarのルールでは1ラスが60枚の支払いになっています。つまり確変ばかり狙っていては手が遅れ、着順を取ることができません。例えば、3章に出した問題7では8sを切ってしまうと明らかに速度が落ちていますね。

ですので折り合いを付けなければなりません。確変を持っていないときのリーチ判断は諸説ありすぎるので鵜吞みにしないで自身でも考えることも大切です。この章は私の経験則で書いています。それでも5000ゲーム以上は打っていますので、これから始める人、始めたばかりの人は参考程度にして自身でも考えてみてください。

ダマテンに取るケース

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