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時計の針が止まる時 episode3

このepisode3で最後になります。
九十九折参道で

そうだ!関西に行こう!

とある仕事休みだった。
奈良には高校の友人がいて連絡したところ、「会いたいわ~そやけど日中は学校やから、夜うちで夕飯食べて泊まってや~」ということになった。

さて、日中は一人。

USJ や奈良公園、天保山や道頓堀などは行ったことがあったので、今回は友人の大学の研究室を見せてもらったり、有馬温泉「金の湯、銀の湯」、神戸の風見鶏の館や夜景を堪能した。
が、ぼっち神戸旅はあんまり鮮明な記憶がない。

最終日、ふと鞍馬寺と貴船神社に行こうかなと思った。特に理由はない。

今鞍馬寺とググると京都一とか京都最強のパワースポットと出てくる。その頃は神社仏閣にそこまで興味がなかった。大河ドラマ「義経」に関する神社として話題になっているのは知っている位。

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叡山電鉄に乗り鞍馬駅で降りる。

今はスマホで鞍馬寺の地図がサクサク出てくるが当時はガラケー、前もってPC で地図を印刷するか、その場所で地図を確認する以外は情報をとりづらい。

私は前情報がないまま、吸い込まれるように九十九折参道へ向かっていた。ケーブルが全然目に入らなかったのである。

道は山道。木に囲われて展望が開けていない。看板や地図もない。途中若干不安になる。歩けどもたどり着かない。でも駅を降りて大きな鳥居をくぐった。間違ってはいないはず。

時計をみる。

えっ!鞍馬駅に着いて鳥居をくぐった時間から動いていない?

こんなに歩いたのに、時間が進んでいない。
辺りを見回す。木々に囲われた山道。前後には誰もいない。一緒に駅で降りた人達はどこに行ったのか?
冷や汗がでる。

ここからは、山道をかけあがった。

つ、着いた。本殿金堂に。
時間にしては30分位の道だったらしい。
自分にはもっともっと歩いた(走った)ような気もするし、そんなもんだったのかという気もする。

なんだったんだろう?
あの出口が、目的地が、なくなってしまったような感覚は。

かかる時間も知らない、誰もいない、あっているかわからない山道を一人で登るというちょっとした恐怖。(人がいないのはみんなケーブルを利用していたからだ)

そこに時計が止まっているという
ハプニングゥー
わたしの心は
プチパニックゥー

それが事実である。

ただ駅を降りて山門をくぐった時、ちょっとした時空の移動をしていたら面白いなあ~と夢想してしまうのは楽しい。

時空移動を終えた私が金堂でひいたのがこちら

(((o(*゚∀゚*)o)))

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うちの中を整理していたらこのおみくじが出てきたのでノートを書こうと思いました。
鞍馬寺でおみくじをひいたことはすっかり忘れていたところ、2年前位にお財布を買い換える時、前のお財布の奥から出てきたものです。
いつもおみくじをひくと、あまりよくなければその神社に結び、良ければ持ち帰りその次のおみくじをひいた時に結ぶようにしてきたのですが、これは何故か忘れていたもの。

ちなみに今だと、神社仏閣に行くと御祭神や奥の院にも興味を持つので、この時金堂で引き返した自分を、そこまでいって勿体ない~と思うのですが、あの時は奥の院に続く道の入り口は確認したものの、そちらに行く人がいなかったので、進んで行ったらなんだか戻れないような気がして怖かったのです。笑。

今なら行く!、、、、?と思う。